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米国で生活者に根付いたピックアップサービスは日本で流行るのか?【わたちゃんの、まったりビジネスコラム】

15年ぶりに海外出張にいった、わたちゃんです。米国の物価高と円安が相まって、ラーメン一杯3000円超えにはビックリでした。

コロナ禍で消費者の外出頻度が少なくなった時期に、小売業や飲食業の救世主サービスとして盛んに取り上げられたのが、宅配サービスです。これまで、ネット通販に力を入れてこなかったスーパーなどの小売り業が、ネットで注文したものを自宅配送するサービスを急速に立ち上げました。また、Uber Eastや出前館などの宅配デリバリーは、完全に市民権を得たサービスとしてコロナ禍を過ぎても定着しています。

このような宅配サービスとともに、注目を浴びているのが「ピックアップサービス」です。ネットで注文した商品を店頭で受け取るBOPIS(Buy Online Pickup In Store)や、駐車場の車で受け取るCurbside Pickupサービスなどが登場しています。米国のWalmartをはじめとしたスーパーマーケットでは、宅配サービスよりもピックアップサービスの方が着目されていて、小売りのオムニチャネル施策としての成功事例が記事やセミナーで紹介されました。

出張では、米国の小売事情を視察するために多くのスーパーを訪問したのですが、どこの店舗もピックアップサービスを取り入れ、実際、消費者の多くが活用している様子を目の当たりにしました。店頭にはBOPIS専用の大きなカウンターが設置されてあり、駐車場にはCurbside Pickupサービス専用の駐車スペースがあります。
さらにAmazonFresh(アマゾンの生鮮&グロッサリー系店舗)ではピックアップ専用のセンターが存在します。店内は通常の実店舗と同じように商品が陳列されていますが、実際に消費者が訪れて買い物をするわけではありません。駐車場や周りの道路には多くの車が駐車し、商品が届くのを待っていました。もちろん、車の到着を知らせたり順番待ちを確認するスマホアプリ、センサー技術でカーナンバーを読み取って本人確認する技術などが駆使されています。


このように米国では完全に生活者に根付いているピックアップサービスですが、日本においてはあまり使われていないように感じます。
生鮮&グロッサリー系商品は自分で選ばないと気が済まないといった国民性や、米国ほど車社会ではないといった事情もあるでしょうが、日本でピックアップサービスが根付くかはもうしばらく様子を見る必要がありそうです。

ということで、ラーメン一杯3000円も含めて、「百聞は一見にしかず」実際の現場を目で見て体験することの重要性を感じた米国視察でした。

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