『ワールドトリガー』25巻感想

はじめに

こんにちは。こんばんは。綿毛です。

とうとう既刊分最後の感想となりました。

25巻は表紙に選出されている通り、水上敏志大暴れ回という風に捉えているのですが、皆様はいかがでしょうか。

さて。ここから先はネタバレ満載になりますので、未読の方はご注意下さい。

では参ります。

戦闘シミュレーション演習①

歌川1番隊

「でも大丈夫」
「たぶんおれ こういうの得意だと思う」

(涙)(涙)(涙)

この台詞を読んだ瞬間、私は12巻に掲載されているレプリカさんとの過去シーンを想起しました。

そう。トリオン体になったことで眠れない身体となった空閑君に、レプリカさんが「暇な夜には2人で戦闘の復習をしよう」と提案するあのシーンです。

……そうだよなぁぁぁ、きっと空閑君はこういうの得意だよね……だって、昔からずっとレプリカさんと一緒に……(涙)

いつかまた、再びレプリカさんと空閑君が並んでいる姿を見たいです。

二宮8番隊

二宮「太刀川はだめだ」
「俺の部隊チームに太刀川はいらない」
太刀川「はい 二宮くん減点〜」
出水「そういうことするから……」

草。

二宮匡貴は事前アンケートでも「一緒に行きたくない人」に太刀川さんを選んでたけど、戦闘シミュレーション演習でも絶対選びたくないんだなwww
からの、太刀川さんの「はい 二宮くん減点~」もセットで面白ポイントが高い。最早様式美。

個人的には加賀美ちゃんの「太刀川さんでいいんじゃない?どうせ強いでしょ」という雑な返しも好きです。

今回、二宮匡貴は雨取ちゃんと絵馬君に対して何やら試すような素振りを見せていますね。
東さん曰く「若手を『鍛える』つもりらしい」とのことですが、正直ちょっと意外でした。

まあでも雨取ちゃんは遠征に行くことが確定しているから、彼女のことを慮った結果「俺が鍛えてやる」という発想が出てきたのかもしれないし、遠征に行きたい絵馬君の事情も何故か把握しているので、二宮匡貴の中でそういう結論に至ったのも納得は出来るかも。

ただ相変わらず言葉足らずと言うか、何も説明せずに事を進めていくから、絵馬君→ 二宮匡貴へのヘイトがどんどん積み重なっていっているわけなのですが…

絵馬君はまだ「隊長命令(=失敗した時は隊長である俺が責任を全て背負う)」っていう意味合いもあることにあんまり気付いてなさそうだしなぁ。

諏訪7番隊VS水上9番隊(※水上敏志のみ)

ほな よろしくお願いします」という水上敏志の挨拶から始まった諏訪7番隊VS水上9番隊(※水上敏志1人のみ)の戦闘シミュレーション。

結果は、諏訪7番隊の圧倒的敗北。

諏訪7番隊は最初から水上敏志の掌の上で転がされていたんですねぇ。

今回水上敏志が選んでいたヘルプユニットは狙撃手である当真君。しかし戦闘シミュ開始直後の7番隊の会話では、バッグワームの数から「ヘルプユニットは狙撃手以外?」→「荒船が攻撃手になってる場合もある」という言及だけでした。なお実際にバッグワームを装着していたのは樫尾君で、むしろ当真君は装着していませんでしたね。

2ターン目の際オープンになった「弾の射程は9番隊の方が長い」情報を綺麗に回収し、最後は射程の差による7番隊の敗北という結果で終わりました。お見事でしたね、水上9番隊(※水上敏志1人のみ)

隠岐君をはじめに狙ったのは、最後の包囲網を完璧なものにするために、早めに射程の長い狙撃手を落としておきたかったからでしょうか。

あと、荒船さんという汎用性の高いユニットをほぼ温存という形で終わらせたのも、個人的には凄いというかやらしいというか……

うーーーん、兎に角えげつなかったですね!!!

て言うか…………オイ水上敏志、 1人で戦闘シミュレーションやるって何だ!?!?!?!?!?どういうことなの!?!?普通そんなサラッと出来ることじゃないよね!!!!!!!!処理能力どうなってんの???ふぁっ!?!?!?!?

他のチームではオペレーターと狙撃手の役割を誰かに移譲するという様子が見受けられなかった中、ただ1人全てをこなす男……

戦闘シミュが終わった後の「まあ二宮さんのとこは 引き分け狙いでええやろ」という、あの二宮8番隊相手に引き分けが取れると当然考えている発言も強火過ぎて……ほんまどないなっとんねん。

後半にて“奨励会に入っていた時期がある”という事実が明かされてもなお、水上敏志の1人戦闘シミュレーションは鮮烈でしたね。読後もしっっっかり引きずりましたよ……まじでやべぇ男なんですけど……

完膚なきまでやられた7番隊のメンバーが各々9番隊への所感を述べる中、一人思案顔の諏訪さん。
これは水上敏志の一人操作だと勘付いた様子?けれど今は次の対戦のことだと即座に切り替える辺り、やはり頼れる隊長さんだなぁと思います。
遠征選抜試験中、諏訪さんの株がストップ高知らずで上がり続けている……

ちなみにこれ以降の試合は、まさかのコマ1つ+説明文で終わっていきました笑

何とここまで全敗。
(嗚呼、香取ちゃんの表情が恐ろしいことに…)

休みのタイミングで、ここまでの試合で気付いたことはあるかと皆に投げ掛ける諏訪さん。

ここで、三雲君が伝達方法に関するナイスアイデアを提案してくれました。地味だけど手軽で速効性もありそう。

やっぱり三雲君に期待してるのはこういう部分もあるんですよねー。この、痒い所に手が届く感じ。頑張ってA級評価点稼いでいってくれ〜(A級評価点がどこまで査定に影響してくるかはまだ不明ですが…)

特別課題②

三雲君の良アイデアによってチームの雰囲気も前向きになってきたタイミングで、特別課題その②がやってきました。内容は、

B級ランク戦の各試合が、なぜ三つ巴・四つ巴の形式で実装されているか、その理由を考え、意見をまとめて提出しなさい(400字以内)(提出期限 3/18 午後6時30分まで)

諏訪7番隊はたまたま休みのタイミングでしたが、本来7時までは戦闘シミュレーションの時間。
同時進行で課題をこなせというなかなかな要求をしてきた上層部は、まーーー意地が悪いですね。まあこれは選抜試験なので然もありなん。

前回の特別課題には書いてあった『全員で考えろ』という指定が無いことに早速気付いた諏訪さんと三雲君。
そこで諏訪さん、三雲君にこの特別課題を一任することに。

香取「メガネ一人にやらせるの?」
「特別課題って配点でかいのに大丈夫?」
諏訪「ポジション的に 戦闘シミュから抜けられんのが俺か三雲しかいねーんだよ」
「俺より三雲のほうが向いてそうだから ここは三雲にやらせる」
三雲「……!」「わかりました やってみます」
(諏訪さん……ありがとうございます)

(ここの会話、アニメ声優さんたちによる脳内再生が凄く簡単だった。早くアニメで観たい…)

戦闘シミュレーションの難解なルールを部隊全員で把握しようとしている時も感じましたが、諏訪さんは意図的に三雲君の評価点を上げにいこうとしてくれてますよね。
三雲君が評価点を稼げる機会は、戦闘ではなく頭脳(発想力、戦術等)なことを分かっているから、積極的に三雲君の意見を聞き出してくれている。

上記のやり取りも「ポジション的に抜けられるのが自分か三雲しかいない」と周囲にきっちり説明した上で「三雲の方が適任そう」っていう、あくまで責任は自分の方にあるような持っていき方だったし、決断までの時間も早かった。

笹森君の「諏訪さんが隊長なのは かなりラッキーだと思いますよ」は本当にそう(真っ直ぐそう言える笹森君も好き)
諏訪さんは理想の上司!!!!!!

しかし諏訪7番隊は本当にギスギスしないですね。香取ちゃんの奔放な態度に苛つく人がいない、お互いがお互いを気遣っている/気遣い過ぎない感じが見ていて心地良いです。

個人的にはやはり、隠岐君が特に気遣い屋さんだなぁという印象。
三雲君が特別課題に取り組んでいる最中に諏訪7番隊が初勝利した時も、三雲君のアイデアに触れてくれたし。これは絶対モテてる男ですよ……

さて、肝心の特別課題②の採点結果。

運営本部デスクでは、解答結果よりも先に『役割分担をどう処理したか』という裏の意図について見ていく模様。

特別課題を共有してから分担が決まるまでの時間は、隊長命令を下した二宮8番隊、水上敏志の隊長命令からの荒船さんの提案で決まった水上9番隊が他より頭1個分ぐらい早かったようですね。
村上10番隊、柿崎3番隊、若村11番隊、北添4番隊がグダついたみたいだけど、それ以外は五十歩百歩という結果に。

村上10番隊は、割と後ろ向きな理由から特別課題の担当を申し出る熊谷ちゃんを皆がフォローするあまりなかなか結論が出ませんでした。
氷見ちゃんだけがそれに気付いて対策を講じるシーンが後々挟まりましたが、内部通話を上手く使っていたのがナイスだったし村上君とのやり取りもくすっと笑えて面白かった。
氷見ちゃん、流石あの二宮隊を支える敏腕オペレーターですね。

柿崎3番隊は、「影浦・犬飼が口論になった後、柿崎が犬飼を指名、犬飼が承諾」と簡潔にまとめられていますが……うーん、何だろうな。強いて言えば、全員の噛み合わせが悪かった印象が残りました。

まず、太一君が熊谷ちゃんと同じように自分を卑下する形で後ろ向きな理由から会話に参加しちゃったのが発端かなと。

卑下されると場の空気が自然と淀みがちなので、そこから(ただでさえ仲が悪い)影浦君と犬飼君の対立構造を生んでしまった感は否めない。
太一君は普段から来馬先輩という包容力の塊のような御仁を筆頭に、村上君と今さんに囲まれてるから「多分大丈夫!」みたいな心持ちだったのかもしれませんが、今回はメンバーが違うので…

ただ、そこから事を大きくしてしまったのは影浦君と犬飼君だと思うんですよね。

太一君が「おれがシミュ抜けるのがいいんすかね……?」と言った時、彼としてはその場凌ぎでも良いから優しいフォローの言葉が欲しかったんじゃないかと私は思うんですけど、そこから太一君を挟んで影浦君と犬飼君が口論し始めちゃって柿崎さんも上手くフォローに入れなかったのがなぁ…

犬飼君と影浦君の行動原理が何であれ、太一君をきっかけに2人が喧嘩し出したせいで2人の言葉が全部太一君に刺さっちゃってる光景は見ていて痛々しかったですね……本人を置き去りにして勝手に喧嘩するなよ……

柿崎さんも、最終的には犬飼君に特別課題を任せてからの「今日は負けてもいいから」だもんなぁ…それフォローになってないやつ。

何だかんだで太一君が1番気にしている部分へのフォローを誰もしなかったから、太一君があんな風にヒネちゃった気がしますね。
まあヒネたことに対しては「太一君、可哀想…」っていう気持ちもあれば「落ち込んでも良いけど態度に出すのは…」っていう気持ちも両方あります。

いずれにせよ、現状のままだと太一君は「来馬さんがいないと駄目」という評価しか得られていない気があるので、個人的には選抜試験のどこかで成長描写が入るのかなーと予想しています。

そして犬飼君と影浦君の関係については、色々書きたくて書いてたんですが、全くまとまらなかったので全部消しました。
まっっっじでこの2人の関係性を言語化出来ない……途中まで書いてても「やっぱり違うんじゃない?」と自問自答するターンが定期的にやって来る……

私が言えることといえば、柿崎さんの言う通り犬飼君はいつもと違うことをしており、その原因が影浦君にあることは紛れも無い事実だとして、その部分の考察を頭をぐちゃぐちゃにしながらするのがとても楽しいということだけです。考察楽しい!

若村11番隊は、笹森君の立候補で丸く収まったものの後味の悪い決まり方になりました。

「オレが抜けてもいいっすよ?」と言った半崎君、チームのためではなくダルいからという自分本位な理由なのが半崎君らしいですね。
しかしこの戦闘シミュレーション、香取ちゃん然り、ゲーマーにとってはクソゲー認定されがち…?

(……こんなことで ホッとしてる自分が嫌になる……)

若村君の背中が辛いですねぇ…

特別課題を誰が担当するか?に対して、適任者を探そうとするのでは無く『いらねえ』人間を探そうとする辺り、若村君自身が抱える劣等感などを感じてしまいますね。

若村君、マスタークラス云々の話から能力主義っぽい側面がありそうなんですが、だからこそ真木さんから「見下されてる」って感じちゃってるのかなぁ(確かに真木さんからの評価は「存在感ゼロ(−3)」でしたが)

でも若村君の「常識的で努力家 by来馬さん」という長所は、他の優秀なキャラたちにも比肩する立派な武器だと思うので、どうか折れないで……
でももし心が折れてしまった場合、臨時部隊の誰がフォロー出来るんでしょうか…?笹森君か?

笹森君と言えば、特別課題の解答めちゃくちゃ沁み入りました……!

大規模侵攻での一件から得たものを自分の中で言語化出来るまで落とし込んでるのが偉いし、しっかり実践も出来てるんだよな……やっぱり笹森君はかっこいい男ですよ!!

北添4番隊は、3番隊と同じく隊員同士で口論になったところを隊長自らが立候補することで終着。

海君と菊地原君が口論になったものの、海君のポジティブ過ぎる人間性によって喧嘩にはならなかったのが3番隊とは違う部分でしたね。
(この海君と太一君の反応の描写が対照的になってると考えているのですが、そうなるとやはり太一君には今後見せ場が来るような気がしています)

閉鎖環境試験2日目の結果

閉鎖環境試験の2日目までの総合順位(暫定)が発表されました。

1位 水上9番隊
2位 古寺6番隊
3位 村上10番隊
4位 二宮8番隊
5位 来馬5番隊
6位 柿崎3番隊
7位 王子2番隊
8位 歌川1番隊
9位 北添4番隊
10位 諏訪7番隊
11位 若村11番隊

1人で戦闘シミュレーションをこなし、他の隊員には共通課題をやらせていた水上9番隊は案の定ポイントが飛び抜けていました。

そして本日分のみの暫定順位がこちら。

1位 水上9番隊
2位 古寺6番隊
3位 村上10番隊
4位 諏訪7番隊
5位 二宮8番隊
6位 歌川1番隊
7位 王子2番隊
8位 来馬5番隊
9位 柿崎3番隊
10位 北添4番隊
11位 若村11番隊

若村11番隊………

諏訪さんの思惑

諏訪さんのところにきているスコア表を見たところ、どうやら三雲君と宇井ちゃんの共通課題がかなりポイントに貢献している模様。A級評価も良い感じっぽい(香取ちゃん以外)

香取ちゃんは染井ちゃんと若村君の順位がとっても気になるみたいですね。
「別にムスッとしてないけど……」って言ってるけど効果音は「ムスッ」なのが可愛い。

戦闘シミュレーションの順位表も届いてました。

1位 水上9番隊
2位 二宮8番隊
3位 歌川1番隊
4位 古寺6番隊
5位 北添4番隊
5位 村上10番隊
7位 柿崎3番隊
7位 来馬5番隊
9位 王子2番隊
10位 諏訪7番隊
11位 若村11番隊

水上9番隊と二宮8番隊は脅威の黒星なし!

対戦相手のユニットデータが確認出来たため、ユニットの性能差がそこまでないと分かった以上、やはり気になるのは水上9番隊の異様な点数の高さ。
疑いを持つ三雲君たちに「その話は明日にさせてくれ」と言って一旦持ち越しにさせた諏訪さん。
これが後からあそこまで影響してくるとは思いも寄りませんでした……

王子の例えが上手すぎる件について

「試験に関しては……全部でいい点を取る必要はないと思うんだよね 上層部もそう思ってるはずだし」
「例えばさ 太刀川さんは遠征部隊の常連なわけだけど……」
「太刀川さんがこの試験に参加したとして 優秀な成績を取ってるイメージ湧かないんだよね」

それはそう。

王子の例え、めちゃくちゃ分かりやすいし説得力が凄いですね。

それにしても、試験中の王子の「こいつなら何かしてくれそう」感は何なんでしょうか。諏訪さんとは別の頼りがいを感じます。

まあこれはA級評価や上層部の評価を天界視点から見ている読者だからこそ持てる感覚であって、辻君あたりはちょっとまだ不安が残っていそうですかね。具体的な案は王子から濁されちゃいましたし。

王子2番隊は今のところ大きな活躍が無いので、これからの展開に期待ですね。

木虎藍と東春秋のシーンについて


特別課題の点数に不満げな木虎ちゃん。東さんに頼ってみたら?という奥寺君の提案を受けてメールを送ったようなのですが……

木虎ちゃんのメール、15歳が書けるメールじゃなくね??????
と思った社会人、いっぱいいると思います。

このシーンはやっぱり木虎ちゃんの強さの理由が納得出来るシーンでもありますが、何よりあの東春秋の成長を物語の中に組み込んできたのがやばかった。

東さんのようなポジションのキャラって、言い方悪いんですけどもう頭打ちと言うか、普通ならわざわざ成長シーンを挟む必要性が無いキャラだと思うんですけど、ここに来て「若い木虎ちゃんから影響を受けて成長する東さん」を見せてくるの…………まじか…………遠征選抜試験編、最高過ぎませんか…………??

東さんからのアドバイス?を受けた絵馬君がどう変わるのか、これから読むのが楽しみ過ぎます。

水上敏志

「チームワークが試されるのは スコアに差がつき始めてからだ」


迅さんのこの言葉が徐々に現実のものとなってきましたが、水上9番隊では何かを隠していそうな水上敏志を照屋ちゃんが怪しんで……という、これまでの小さな描写がちりつもになった感じでしたね。でもね…

「黙らせる」ためとは言え、歳下の照屋ちゃんをバチボコに言葉で殴りにいったのは流石に良くないと思う、水上敏志よ。

照屋ちゃんは照屋ちゃんで偏差値高い子特有の無意識マウントとか反抗心出てたけど、彼女の気持ちは大いに理解出来るものだし「自分の主張通すために〜」云々の格言の下りは流石にやり過ぎ感あったので、今さんからのお叱りタイムがあっても当然ですわね。

ただ、水上敏志はどうやら「うそつきは1人でええねん」精神の人間なので、最終的に自分自身が悪者になることで照屋ちゃんを筆頭に隊員の評価を下げないように(むしろ上げている)ヘイトコントロールしたのかな?と考えると「こ、こいつぅ…!」ってなってしまいますよね。

水上敏志のやり方に対して賛否両論があるのは当然だと思います。
結果が出てるんだから良いじゃん!って人もいれば、他の隊員を蔑ろにしている!という見方をする人がいても全然可笑しくない。

私自身はどちらかと言うと前者寄りの人間なのですが、個人的に戦闘シミュレーションは第2試験の長時間戦闘試験の予行練習的な役割もあるんじゃないかと考えているので、果たしてどうなんだろうなーという感じ。

次回からは何とユニットが増えるようですが、どこまで水上敏志は1人で対応出来るんですかねぇ。
てか1人で対応出来なくなったら、他の隊員にいよいよバラさざるを得ないのでは…?
え、え、本当にどうするの……?うーん、まじでどんな展開になるのか想像がつかないです……

あ、でも水上敏志が仕事の上司だったら諏訪さんとは違う意味で良いな〜とは思いますね笑

だって、部下の負担を最大限軽減してくれるんですよ?こっちはめちゃくちゃ「楽」出来るじゃないですか!?!?ノー残業な毎日を送れそう。
でも照屋ちゃんみたいな人間には悪く作用してしまいそう。だって一生成長できなさそうな職場だもん。やっぱり照屋ちゃんには柿崎さんだわ。

個人的に気になっているのは、何故水上敏志は「チーム成績の最大化」にそこまでこだわっているのか?という点でしょうか。

遠征選抜“試験“の”臨時隊長“に選ばれた水上敏志としては、”隊長“の責任を果たす= 隊員に“試験“で良い結果を渡す、というような発想だったのかな?

厳しい将棋の世界に身を置いていたなら”勝ち負け“を意識する機会もそれだけ多かったでしょうから、そこから得られる価値や利益を考えての1人プレイという選択だったり?

てか将棋のプロを目指していた水上敏志がボーダーへ入るに至った経緯もめちゃめちゃ知りたいんだよな……彼はどんな思いを持って夢を捨て未知の敵と戦う道を選んだんだろう……

おわりに

色々あり過ぎて、感情がジェットコースターと化した一巻になりました。めちゃくちゃ面白かったです。

遠征選抜試験編の面白さって、通常とは異なる隊員同士の組み合わせから生まれる言葉のキャッチボールや、キャラクターからキャラクターへの評価が見られるところだったり……ざっくり言うと今まで見えてこなかったキャラクターたちの新たな一面が見られるところにあると私個人は感じております。
でも、何でここまで面白く感じられるかって言うと、元々この『ワールドトリガー』という作品の全キャラに対する書き込みの精度が緻密過ぎるからだと思うんですよね。主人公以外のキャラクター1人1人にまで厚みがちゃんとある。

1巻から『ワールドトリガー』を読んでいると戦闘描写に面白さを感じている部分も大きいのですが、肉体の戦闘シーンが無い閉鎖環境試験では↑で語ったように別ベクトルの面白さを提供してくれているので、全く飽きずに読むことが出来ています。ありがとうございます、葦原先生。

26巻の発売を楽しみにしております!

それではここまで読んで頂き、ありがとうございました!

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