『ワールドトリガー』16巻感想
はじめに
こんにちは。こんばんは。綿毛です。
最近の日課は、自分の部屋に飾ってある東さんと荒船さんのグッズを目で愛でることです(きもい)
人生初のアクスタを2人に捧げられて満足しています。
人生初のアクスタ届いた!!!!!
— 綿毛 (@odosaremashita) April 27, 2022
ほぼポーズ一緒ですね。 pic.twitter.com/yPnZyziCKz
さて今回は、『ワールドトリガー』16巻の感想です。
ここから先はネタバレ満載になりますので、未読の方はご注意下さい。
では参ります。
陽太郎とヒュース
…………エモ過ぎて何も言えねぇ………………
そもそも表紙が既にエモいんだよな……ヒュースの外套に覆われる陽太郎……めちゃくちゃ良い……
仲良くなったヒュースが自分の国に帰るかもしれないと聞かされて、悲しそうな顔を浮かべながらも「かえらせてやりたい」とはっきり言える陽太郎は凄いね。その場に本人もいないんだし「いやだ!」って言ったって良いのに、本当に心から母国に帰らせてやりたいと思ってるんだろうなぁ。陽太郎が優しい子過ぎて泣ける。
「かえるなら ちゃんとかえるっていえ!」
「……悪かった ありがとう」
はぁぁぁぁ~~~……(言葉を失う)
ほんっっっっっとに素晴らしい名シーンでしたね。ここに陽太郎とヒュースの関係性が全て詰まってる気がします。でも今語彙力崩れすぎて全然語れない……まあ、別にいいか……今はこの心地良い余韻に浸っていたい……
対ガロプラ防衛戦
さて。一先ず今晩の防衛戦は、ボーダー側の勝利で終わりました。
ガロプラ側がまだ何かしてきそうな気配はあるものの、迅さんが彼らの顔を一度見ているのである程度は大丈夫なのかなと思ったり。誰も迅さんの未来視からは逃れられない……ハズ(まぁそうは言っても、麟児さんと鳩原さんの密航事件に関しては、迅さんが読み逃した可能性や何らかの形で妨害された可能性も無くはないんですけど)
ガトリン・ラタリコフVS攻撃手TOP4チームの戦闘は、村上君が最後の最後で一番良いところを搔っ攫っていったー!
ガトリンの砲撃を見事に防ぎ切る村上君、超かっこいいですね。1回目の砲撃がレイガストの防御を貫通しちゃったので、そうならないよう今度はレイガストに加えてシールドも重ねたようです。咄嗟の対応力が凄い。ROUND3では村上君に対して辛口気味だった太刀川さんもサラッと褒めてますね(ROUND3のあのシーン、BBFを履修してから見返すと「そういうことか~」ってなりました。太刀川さん→村上君には「期待」、村上君→太刀川さんには「尊敬」の矢印が向いてるので、村上君に期待を寄せる=認めている太刀川さんが、彼を他よりも厳しい目で見るのは納得)
それにしても、まさかガロプラ側もベイルアウトシステムを採用していたとは……!
鬼怒田さんの発言ですぐに納得しましたが、こうもあっさり再現されてしまったのを実際に目の当たりにすると、やはりトリオン技術に関しては近界の国々の方が上なんですねぇ。ガロプラの場合は大国アフトクラトルの属国だからということも関係あるかもしれませんが。
ガロプラ側は、兵士の質もかなりのものでしたよね。ボーダー近接最強の4人に対して、(負けたものの)2人+トリオン兵で凌いでましたし、他にも狙撃手チームを1人で攪乱したコスケロに、A級2人+B級2人と渡り合ったヨミなど、1人1人のスペックがしっかり高かった。漫画的には美味しい役どころだったけど成果としてはダメダメだったレギーだって、BBFのパラメータを見るとちゃっかり50あるしな…
となると、それを瞬殺したヒュースはやっぱり強いし、ヒュースのような優秀な人材を豊富に抱えているのであろうアフトクラトルがもし国を挙げて地球に侵攻してきたら、島国の一都市程度の規模でしかないボーダーは敗色濃厚だよなぁという不安も過ってしまうね…。勿論、次の神が定まっていない以上はアフトクラトルも総力を上げての侵攻は仕掛けてこないだろうし、そもそもあっちはそんなこと考えてない気もしますが、今後ボーダーが攫われた人たちを救うためにアフトクラトルへ遠征に行くことになった場合、それもなかなか不安というか怖いというか…
不安点はやっぱり、交戦になってしまった時ですよね。選抜メンバーとはいえ限られた人数で角つきの人型近界民たちとの戦闘になったら、割とやばそうなんだよな…。だって、黒トリガー使用状態の空閑君でさえ、レプリカさん+失敗したら負け確の初見殺しで近界最強クラスのヴィザを撃破、なんですよね。ランバネインも東さんの指揮+B級混成部隊+A級3人でようやく落とせた訳だし、ぶっちゃけアフトクラトルとの戦力差えぐくないか?あの国、7年前の時点で13本の黒トリガー所有してるんですよね?それ以外の戦力だって大量に抱えてるだろうし、地の利は向こうにあるし…………いやもう遠征行く人たちはほんとに全員無事で帰ってきてほしい(泣)
玉狛第2、まじで遠征行っちゃう展開になるの?行ってもいいけど、三雲君の血だらけシーンなんてもう二度と見たくないからね!?雨取ちゃんが攫われるのも見たくないからね!?空閑君が死ぬシーンも見たくないからね!?誰かが誰かをかばって死ぬシーンも見たくないからね!?私はハッピーエンド大好き人間なので鬱展開来たら死にます!!!!!!
あ、アフトクラトルといえば、今巻で私の中のハイレインに対する好感度?がまた少しアップしました。
回想の中で、ハイレインが他国の少年兵(レギー)に対して「放っておけ」と言うシーン……ハイレインという男の根幹を垣間見た気がします。彼の行い自体は無慈悲で冷酷だけど、好きなものに「家族・穏やかな暮らし」を挙げているということは、その内面は思った以上に人間味のある人なのかも。深く考えたら沼りそうなキャラだな~~~^^
ROUND5
~柿崎隊~
現在B級13位、「格上相手には必要以上に慎重になる」という評価の柿崎隊。
確かに今回のランク戦においても、そういう堅実な一面が見られましたね。編成自体が万能手寄りだし、得意とする戦法も集中砲火による相手を確実に落とすやり方で、手堅くいっている感じ。「絶対に一人で戦うな」「攻撃するのは3人揃ってからだ」という柿崎さんの言葉からも、柿崎隊(というか柿崎さん)がかなりの安全志向で慎重派なのが伝わります。
隊長の柿崎さんは、来馬さんとはまた違った"善人"感がある人、という印象。"普通の良い人"という表現が自分の中では割としっくりくるかな。
たとえば、私の中で嵐山さんや風間さんなどはボーダーに入隊しなかった場合のifを想像しにくい人たちに当たるんですけど、柿崎さんはもしボーダーに入隊してなくても普通に楽しく生きていけそうな人だなって思えるんですよね。カバー裏にも「体育会系リア充」「19歳組の数少ない普通人」って書いてありますし(享年まで書かれてる)
万能手の照屋ちゃんは、かつて奈良坂君や歌川君と新人王を争った俊才で(凄い)、初対面の年上男性相手に「この人は支えがいありそう」と言えてしまう豪胆さの持ち主(凄い)。この年にして既に将来の旦那さんを見据えて外堀から埋めていこうとしているとは、本当に恐ろしい子ですよ…
銃手の巴君は、「14歳でその落ち着きよう、流石ワールドトリガーのキャラ」ってなりました笑
残念ながら彼もまた空閑君の首ちょんぱの被害者になってしまったけれど…
オペレーターの宇井ちゃんは、まず「ういちゃん」っていう名前の響きが良いですよね。可愛い。「目つきが出水や荒船に似ている」と書いてあったので、いつか3人揃った立ち絵も見てみたいー。
柿崎さんの回想シーンは、正直初めて読んだ時は嵐山さんのインパクトがデカすぎて肝心の柿崎さんの葛藤とか全部吹っ飛んじゃったんですが(おいコラ)、改めて読み返すと少しだけ三雲君と重なる部分もあるように感じました。人より弱い自分、劣った自分に悩みを抱える様子が描かれたのって、隊長では今のところ三雲君と柿崎さんだけなんじゃないのかな?
柿崎さんは基本的に、自分に対する評価が低いんですよね。読んでても、
「俺は昔から自分ができるやつだと思ったことはねえ」
「自信がなくて逃げ出しただけ」
「こんな逸材が俺のとこに来ていいのか……?」
「俺には勿体ねえような隊員だ」
「あいつらの良さを引き出せない隊長のせいだ」
などなど、びっくりするくらい自己卑下の台詞がめちゃくちゃ多い!
驕らないことは美徳だし、その自己評価はもしかしたら適正な評価なのかもしれないけど、そのせいで照屋ちゃんや巴君を信じて一任することに臆病になってしまっている可能性は否めないなぁと。ROUND5の中でその意識が少しずつ変わっていっているのは見受けられましたけどね。柿崎さんにはつい「もっと自分自身を信頼してあげて!」って言いたくなっちゃうな。「それであいつらの価値が消えてなくなるわけじゃねえんだ」が、自分にも当てはまることに早く気付いてほしい。
ちなみにこれは余談なんですが、BBFに載ってたパラメータって作中でも共有されてるものだったんですね。あれ見ると学生時代の体力テストを思い出す…
~香取隊~
現在B級9位、二期連続上位キープ部隊だという香取隊。
ただ、今巻と初登場シーンを見る限り、二期連続上位を維持出来たほどのチームにはぶっちゃけ見えなかったな~というのが私の率直な感想。今回は玉狛第2の新戦法がハマり過ぎていて、B級上位の実力者という印象が薄れてしまったのかもしれません。
隊長でエースの香取ちゃんは、攻撃手から銃手、そして万能手へとポジション変更を重ねる気分屋ながら、半年でマスタークラス入りを果たした所謂天才肌。それ故に自己中心的で、全体的に子どもっぽい性格。でもキャラデザが可愛い~!
銃手の若村君は、真面目な分カッと熱くなりやすいタイプっぽい。天才肌の香取ちゃんが身近にいることもあってか、「2年かけても先輩に弟子入りしてもマスターになれない自分」という現実に大きなコンプレックスを抱いてそう。
攻撃手の三浦君は、優しそうな性格故に香取ちゃんと若村君の仲裁役を担おうとするも、残念ながらあんまり担えていない感があるかな。気が弱い、と言うほどでもなさそうだけど。
オペレーターの染井ちゃんは、香取隊のまとめ役でブレーン。チームの雰囲気が険悪になっても我関せずな態度を貫くクール加減は痺れます。手袋してるのは何でなんだろう?
香取隊は(ワールドトリガーには珍しい)年相応な子たちで集まった、発展途上のチームという風に感じますね。香取ちゃんと若村君の喧嘩シーンは物凄く印象的で、「ワールドトリガーにもこんな等身大のキャラいるんだ…!」と謎の感動を覚えました。
特に若村君がリアルっぽさがあるというか、生々しいというか、天才枠と対をなす存在だなーと思いましたね。B級に上がってる時点で一定の能力こそ持っているものの、BBFのパラメータは中庸、2年掛けてもマスターには届かない実力。作戦会議での香取ちゃんに対する発言もそこはかとなくちょっとダメなやつ感が漂っていたし、まさしく凡人枠のキャラ。
今回のROUND5においては、香取隊の方の回想は恐らく香取ちゃんがフューチャーされるんじゃないかと予想しているんですが、いつか機会があれば若村君の過去とか成長過程とかも見てみたいですね。登場キャラクターの多さに定評があるにも関わらず、主人公以外のキャラの深掘りもきちんとしてくれることに絶大な信頼を寄せられるのがワールドトリガーという作品なので。
それにしても、香取隊は隊の中で矢印が飛びまくってないか…?見た感じ、三浦→♡香取、若村→♡染井ですよね?今のところ、結ばれなさそうな気配しかない…
~玉狛第2の新戦法炸裂~
いやぁ新戦法が見事にハマり過ぎてて、見てて気持ちいい~~~!!!
玉狛第2としては、対戦相手のどちらにも狙撃手がいなかったことが結構大きそう。というかワイヤーによって空閑君の機動力が予想以上にえげつないことになっていてやばい……ワイヤー戦術めっちゃ強いじゃん……
でも、メタ的思考になりますが、次のランク戦ではワイヤー戦術は使用されなさそう。だって初見殺しじゃなくなるから。この漫画は初見殺しがめちゃくちゃ強く作用するんだよな。
初見殺しの効果が大きいとはいえ、三雲君と雨取ちゃんの頑張りがこうして結果として表れるのはやっぱり嬉しいですね(まだ試合の勝敗付いてないけど)
あと、「ありがとう木虎」はすっごい胸にきた。三雲君と木虎ちゃん、一生この関係性でいてくれ。
嵐山准
「家族が大丈夫だと確認できたら 戦場に引き返して戦います」
「家族を亡くされた方も そうでない方も ここにいる皆さんの家族も この身がある限り全力で守ります」
「家族が無事なら何の心配もないので 最後まで思いっきり戦えると思います」
………………あなたも三雲修側の人間だったの??????
あの……このシーン読んだ時、背筋震えてしまったんですけど……ええー……(絶句)
「街の人と自分の家族どっちを守りますか?」っていう質問をした記者はマジで嫌いなんですがそれは一先ず置いといて、
「家族です」とはっきり答えた後に「最後まで思いっきり戦える」と言い、流れるように「ご支援よろしくお願いします!」に繋げられる嵐山准は一体何者ですか??三雲修の亜種ですか??アッ、ソウデスカ……
いや何なんだよもう!!!三雲君も嵐山さんも、15歳の時点で覚悟決まり過ぎでは!?!?そんなに平然と自分の命をかけられるものか??
私、嵐山さんのことを光の戦士だとは思っていたけど、この人が放つ光はあまりにも強過ぎて、周りはおろか自分も焼き殺してしまうやつなのでは……?
てか物語序盤の学校襲撃のやつ、三雲君マジでナイスプレーだったんですね……弟妹に何かあったら、家族大好きマンの嵐山さんが何しでかすか分からんぞ……
おわりに
多方面で情緒がやられる16巻でございました。
ところで、私が感想文を書く時は大体いつも一気に書き上げるのではなく、決めた見出しの話を上から順に日を変えてちまちま書いているんですよね。ですので「はじめに」を書いた時と「おわりに」を書いた時とで結構日が空くんですが、実はこの「おわりに」を書く前に耐え切れず17巻を読んでしまいました笑
17巻の感想は次の記事できちんと書くつもりですが、こちらでも先に一言だけ吐き出しておきたいなと。
―――遂に、「アカーーーーン!」さんが出てきた!!!!!!
……意味不明な方は私のTwitterをご覧下さい(※見なくて絶対良いです)
それでは今回はこの辺で。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
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