『ワールドトリガー』12巻感想

はじめに

こんにちは。こんばんは。綿毛です。

ついにワールドトリガーのアニメを見始めました。
まだ数話しか見ていませんが、現状どのキャラクターも自分の中のイメージの声とそこまで乖離がなく、少しほっとしています(声のイメージが違いすぎて見れないアニメも過去にあったので…)
中でも空閑君の声と演技が好きです。可愛い時とかっこいい時のギャップがたまりません…!ちなみに担当声優の村中さんが出演している作品でほかに私が知っていたのは『オーシャンズ8』のリアーナの吹き替えでした(ネットで調べるまで気付かなかった…)
天才女性ハッカー役の村中さんが気になる方は、是非チェックしてみて下さい。

さて今回は、『ワールドトリガー』12巻二宮匡貴回の感想です。

ここから先はネタバレ満載になりますので、未読の方はご注意下さい。

では参ります。

ROUND3・西岸side

~日浦茜~

日浦ちゃんのベイルアウトを選ばないという選択。那須隊として戦える残り時間がもう少ないからこそ、自分の手で今、点を取るんだという強い覚悟が見えました。事前に炸裂弾メテオラを道に仕掛けていたので、一応日浦ちゃんも勝算があると踏んだ状態で1対1に持ち込んだのだとは思いますが、ここは空閑君との経験値の差がもろに出ましたね。使い物にならなくなった片腕を咄嗟に囮にするのは戦闘慣れしすぎちゃってるのよ……。

~強さとは~

「気持ちの強さは関係ないでしょ」
「勝負を決めるのは 戦力・戦術 あとは運だ」

ある意味バトル少年漫画らしからぬ太刀川さんのこの言葉、しかしながら的を射ているように思えます。

”気持ちの強さ”は自身の成長に繋がる要素にこそ成り得るが、それ自体は勝敗に直接繋がる要素ではない。個々の強さを巧みに運用する戦術と多少の運がプラスされて、勝つべくして勝つのがワールドトリガーの戦い方。だから、三雲君みたいな戦闘力が低い子でも、風間さんの言葉を借りれば知恵と工夫次第でいくらでも活躍出来るのが良いんですよね(勿論、主人公最強物もあれはあれで面白いですが)

その後の「気持ちの強さで勝負が決まるって言っちまったら じゃあ負けた方の気持ちはショボかったのかって話になるだろ」って台詞も凄く良かったなぁ。ハッとさせられました。

ベイルアウトした後の熊谷ちゃんの悔し涙を見て、気持ちがショボかったなんて言える人は一人もいないでしょう…。

ただ、これからバトル物を読む時は、太刀川さんの言葉を思い出すことになりそうだな笑

~村上VS空閑~

エース対決は、空閑君が個人ランク戦での雪辱を果たす結果となりました。

水中戦に引きずり込んで村上君を仕留めるとは、なるほど。地形を変えて武器の優位性を活かしたのか。あと、村上君がグラスホッパーを踏ませられた時と川に落とされた時、二回「!?」出てるんですよね。これは空閑君の作戦がばっちり相手の虚を突けていたという証拠ですね、レプリカさん(涙)

いやーでも空閑君の膝からスコーピオンを避ける村上君にはちょっと引きましたびっくりしましたね。えっ何であれ避けられるの?ひょっとして過去に同じことを誰かにやられたりしたのかなぁ(風間さん辺りにやられたんだったら私が嬉しいです)

途中の剣云々のシーンは、うぅーってなりました…。
村上君の剣にはたくさんのボーダー隊員たちとの経験が乗っているのに対し、空閑君の剣はお父さんとレプリカさんなのが……もう、二人とも……(レプリカさんはまだ分からないけど)
でもこれからは空閑君の剣にもいろんな人たちの重みが乗っかっていくってことですよね。そうして積み上げていった重みを最大限に発揮する機会が、ヴィザさんとの再戦だったり、空閑君の運命を変えた黒トリガー使いとの再戦なのかなぁ。

ROUND3・東岸side

東岸は、各隊の隊長同士の戦いが見物でした。

特に那須さんがお強い…!
「鳥篭」という名の全方位攻撃、えげつないですね。
しかし、変化弾バイパー炸裂弾メテオラ変化炸裂弾トマホーク……種類が色々あってそろそろこんがらがってきました。暇な時にでも、一度それぞれの特性を見直したいです。

それと個人的に那須さんでびっくりしたのが、壁走り!飛び降りる人はいましたが、壁走りしてる人なんて今までいたっけ…?

機動力といえば、何の装備もしていない状態におけるトリオン体での機動力ってどこまで個人差が出るんでしょうかね?足の速さなど人によって違う気がするんですけど、実は同じだったりするのかな。トリオン体の設定が気になります。

鈴鳴第一は徹底して来馬さんファーストの部隊なんですね~。セレブとボディガードみたいな感じ。いや、王様と騎士かな。

あ、来馬さんが追尾弾ハウンドを撃つ際、「人型近界民ネイバーに比べたら那須さんなんてかわいいもんだ!」って太一君と同じことを呟いているのが地味に細かくてお気に入りポイントでした。

そして今回も、三雲君がいやらしい動きしてましたね~。合わせてタイマンになると弱いこともハッキリしましたが…。
軍事国家のアフトクラトルの中でもエリートっぽい立ち位置のヒュースと同じ作戦を思い付けるあたり、やはり三雲君の発想力や指揮力は普通の人より高いレベルにあるんだなぁ。あの太刀川さんにも「曲者だ」って言われてたし。

そういえば、ワールドトリガーの戦闘って”射程”をかなり意識されてますよね。マップにミニキャラが映し出される時もちゃんと射程っぽいものが表示されてるし、解説でもたまにその言葉が出てきています。他の漫画ではあまり見ないので面白いですね。

ヒュースについて

「……侮るな」
「遠征に出る以上は死ぬことも覚悟の上だ それしきのことで本国の情報を漏らすか」

か、かっこいい~~~~~~!!!!!!
ぶっちゃけヒュースのことは、大規模侵攻編ではあまり注目出来ていなかったんですが、いいなぁこの生真面目な感じ。
国の情報は絶対吐かない、敵国の上層部の前でも毅然とした態度を取れる。若くても軍人としての価値観が徹底してますね。忠国心溢れるキャラはこれまでのワールドトリガーにはいなかったタイプだと思うので、新鮮。

でも最初の烏丸君に騙されたシーンは可愛かったですね。君、迅さんに予知された時より動揺してなかったかい?

エネドラ再び

まさか死んだはずのエネドラと再び会うことになるなんて…!
正確には人格や記憶が保存された角をラッドに乗せて「エネドラ」という人間性を疑似的に再現しているだけらしいですが、凄い技術に変わりはありません。

~アフトクラトルの玄界侵攻の理由~

今回、ここまで戦力をつぎ込んできたのは、国を支える”神”(トリオン能力の高い人間)を探すためだったんですね。占領や支配が目的でないことは既に明示されていましたが、なるほどなぁ。
その神の役目が、トリガーと同化して何百年も星を生き永らえさせるって……雨取ちゃん、ほんと、よかった……死ぬ気で守った甲斐があったね三雲君……。

マザートリガー」「女王クイーントリガー」という新しいワードも出てきました。アフトクラトルは星そのものがトリガーなんですね。他の国もそうなのかな?でも多分地球は違うよね?神がいたら、もっと早くからトリオン技術が世の中に浸透していると思うし。
母トリガーや女王トリガーがあるということは、作品タイトルである「世界ワールドトリガー」もやはり存在していそうですね。世界観の根幹に関わる設定なので、物語の終盤に出てきたりするかな?楽しみです。

二宮匡貴

あ、この人、雨取ちゃんの家の前にいた黒スーツの人だ。好みじゃないけどイケメンだったから覚えてます。

今回は黒スーツでなく、私服&足組み&頬杖という登場の仕方。更にお名前と正体も判明しました。

二宮匡貴
元A級現B級1位の隊長個人総合2位のNo.1射手って……つっっっっよ!!!あの天才・出水君の上がいたとは……でも太刀川さんよりは下なんですね。だから太刀川さんへの言葉に少し棘があったのかなー。

「たまたま来馬のおこぼれをもらっただけだ」「あのメガネは戦術をかじっただけの雑魚だ」など、割とお口は悪いし、偉そうですね笑
強いから偉そうなんじゃなくて、元々の気質が偉そうな感じがする(個人の意見です)。ボーダー隊員以外の友達、少なそうだな…。でも顔が良いのは認める。名前もかっこいい。人気キャラの風格をビシビシと感じます。

これで今巻の出番は終わりかと思ったら、まさかの後半でも登場。早い。
最初はシンプルに「いけ好かない男」だったので好きになれなさそうだなーと思ってたんですが、早速訂正させて頂きます。「いけ好かないけど面白い男」だった!!!
いやーー訪問側なのに足組みながら「突っ立ってないで座れよ」は何様だよ面白すぎるでしょ。しかも悪気なく素で言ってそうなのがまた最高。雑魚感が全くないのも良いですね。ただ態度も言い方も、仮にも中学生相手なんだからもう少し気遣いって物をだなぁ……まあそこも含めて面白いけど。

あとこの人、怜悧な顔に反して中身はかなり感情的な人なんだなぁと個人的には思いました。
自分の部下が関わっているとはいえ、上層部が表沙汰にしなかった事件の調査を未だに一人で続けているし、その調査を続けている理由が「馬鹿(鳩原さん)を唆した黒幕が必ずいる。俺はそれが誰なのか知りたいだけだ」なんですねぇ。いいじゃんいいじゃん。沈着な顔の下では複雑な感情が綯い交ぜになってる感じ。好きですよ、私は(にまにま)

彼のためにも、鳩原さんと麟児さんには無事でいてほしいですね。

(しかしこの時の空閑君は一体どういう感情で二宮匡貴を見つめていたんでしょうか…?)

雨取麟児と鳩原未来

「兄になら そういうことができます」

……妹に真顔で「ボーダー関係者と取引して尚且つ密航も出来ます」って断言される兄とは???

やっぱり麟児さんには何かしらの秘密があるとしか思えないな…。
今まで思い至っていませんでしたが、トリオン怪獣の雨取ちゃんの実の兄なのだとしたら、麟児さんもトリオン量が多い可能性ある?もしやサイドエフェクトなんか持ってたりして?

というのも、ボーダーへの裏切り行為とも取れる近界への密航を、迅さんの未来視が見逃したとは考えにくくて…。だから、迅さんは密航のことを知っていて行かせた、もしくは何らかの妨害を受けて密航に成功する未来が見えていなかったのかなと。もし後者だとしたら、麟児さんのサイドエフェクト説も有り得るのかもしれないなと、ふと考え付いたり。

そもそも麟児さんがどういう経緯で鳩原さんと出会い、一緒に近界へ行く話になったのかもサッパリですね…。
何で鳩原さんは密航してまで近界に行きたかったのかなぁ。普通に考えるなら、家族が攫われたからとか?しかしどういう理由にせよ、ボーダー隊員である鳩原さんなら、遠征部隊の一員として近界に行けば良かったのでは?鳩原さんが抜ける前まで二宮隊はA級だったそうなので、充分遠征部隊を狙える位置にはいた訳ですから、無駄なリスクを冒す必要が果たしてあったのかどうか。まあでも、それが無理だったから結局は密航しちゃったのかな…。遠征部隊に選ばれない理由が二宮隊か鳩原さん個人にあったのかもしれないし、鳩原さん的には遠征部隊として近界に行くのでは意味がなかったのかもしれない。この辺は今後の展開で明らかになったらいいなーと思います。

あっまた新たな東さん情報が出てましたね。
貴方、鳩原さんと木崎さんの師匠だったんですか……。ちょっと弟子多すぎない?密航事件のことも教えられているみたいだし、7巻の感想で書いた通り、上層部とズブズブですねこれは!いくら年長者とはいえ、ボーダー内での地位が重要すぎるんだよな。
あの、ここまで来たら東さんも元A級だったりしない?いやでもA級だったら降格させられたってことになるのか?流石に東さんに限ってそれはなさそう……えーーーもう、どうしてB級なの東さん!!

おわりに

大規模侵攻編というビッグイベントが終わり、続いて始まったB級ランク戦もいつの間にかROUND3…(尺的には実質2回だけど)
実はこっそり「中弛みしちゃったらやだなぁ…」と心配していましたが、いやめちゃくちゃ面白いね!!申し訳ない、私の杞憂でした。

次回はROUND4。対するは二宮隊、東隊、影浦隊。
とうとう上位勢との対戦がスタートしますね。ただ、三雲君の修行?パートの幕開け、人が撃てないことを指摘された雨取ちゃんに加え、ここまで順調に勝ち上がってきた流れも踏まえると、玉狛第2はそろそろ負けちゃいそうだなぁって思ってます…。特に三雲君の精神的ダメージが大きそうな負け方をしそう。でも三雲君って一回落ちてからの復活も早そうだからきっと大丈夫だね、知らんけど。

それでは今回はこの辺で。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

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