『ワールドトリガー』9巻感想

はじめに

noteでは初めまして。綿毛と申します。

普段はTwitterにて、漫画『ワールドトリガー』の初見感想を自由気ままに書き連ねています。

ちなみに1巻の初見感想はこちら↓


さて、今回の記事はタイトル通り、
『ワールドトリガー』9巻神回の感想です。

ここから先はネタバレ満載になりますので、未読の方はご注意下さい。

では参ります。

対エネドラ戦

~ノーマルトリガー最強の男~

あのNo.1攻撃手アタッカー・太刀川さんの師匠ということで、かなりの強者であることを匂わされていた忍田本部長。9巻でようやく戦闘シーンが解禁となりました。

いやーーー、異次元の強さでしたね。

エネドラの鋭い攻撃を捌きつつ、体内に複数仕込まれたダミーを全て正確に斬り伏せる…。

はっきり言いましょう、人間業とは思えません。

どういう鍛錬を積めばあんな技倆が身に付くんでしょうか…。いや、忍田さんの場合、自己鍛錬だけでなく、もしかしたら旧ボーダー時代の経験によるものが大きいのかも?

そう考えると、城戸さんや林藤支部長も実はめちゃめちゃ強かったりするんでしょうか。
うわぁ~~もしそうだったらテンション上がりますね…!

あ、忍田さんの影に隠れてサラッと敵の攻撃を躱している諏訪隊の2人もカッコよかったです。

「貴様の敗因は 我々の前ではしゃぎすぎたことだ」

さあこの台詞を皮切りに、いよいよ忍田さん無双が決まるのか…!?と頁を捲れば、

何と、風間さんの時と同じく体内からの気体攻撃を食らってしまい、まともに戦えない状態になってしまった忍田さん。

真打ち登場から、まさかの展開。

えっ、一体これどうなるの……!?
と思っていたら。

~笹森・菊地原・歌川~

対エネドラ戦のMVPは、文句なしにこの3人!!!

もう、最ッ高の展開でしたね。

敵が油断している間にカメレオンを起動させた笹森君が背後から強襲
→しかし見破られてしまい、反撃を受けた笹森君が緊急脱出ベイルアウト
→”カメレオンによる奇襲”から意識の逸れた敵に対し、菊地原君・歌川君が再度”カメレオンによる奇襲”でとどめを刺す

…………何ですかこの芸術の域まで高められた美しすぎる流れは。ここまでの出来事を丁寧に踏襲した、素晴らしい決着の仕方。

エネドラに自隊の隊長をやられた笹森君と菊地原君・歌川君が、エネドラを倒すのも。
風間さんに、あの場においては「役立たずだ」と言外に仄めかされた笹森君が、風間隊の十八番であるカメレオンを使って敵の”カメレオンによる奇襲”警戒を排除し、風間隊の2人をサポートする役目をやり遂げたのも。
戦闘終了後、風間さんが笹森君に「いい陽動だった」と言うのも全部。

展開が熱すぎる。

本当に何度でも読み返したくなる名戦闘シーンでした。

~エネドラ死す~

まさかの、身内によるエネドラの殺害。

前巻でハイレインが言っていた「回収」とは、このことを指していたんですね…。

エネドラの右目が黒い理由も判明。
使用者の命を蝕む黒トリガー角…。人格まで変化してしまうとは恐ろしい。
アフトクラトルという国の闇は随分深そうですね。

それにしても、ワープ女・ミラさんの今後がますます不安になってきました。
この感じだと、絶対いつかハイレインに見捨てられそうじゃない…?

対ハイレイン戦

~出水君、大奮闘&変態集団(※褒め言葉)現る~

出水君、カッコよかったー!
個人の戦闘力だけでなく、ハイレインのトリガーが”トリオンにしか効かない”ことを見抜く洞察力にも優れている。流石、A級1位部隊のメンバーですね。
「わくわく動物野郎」というネーミングも面白かったです。

そして登場、狙撃手チーム変態集団

当真君と奈良坂君の狙撃技術は凄まじいですね。
あの無数にいるサカナの隙間を抜けて弾を当てるのはヤバすぎる。

ここで、A級2位部隊の隊長・冬島さんが初登場しました。

特殊工作兵トラッパーなんてポジションがあるんですね~。面白そう。

というか、やっぱりワープ系は強い!狙撃手との相性ばっちりですね。ワープがあれば、相手に寄られてしまっても本来落ちる場面で落ちずに済むので、また別の狙撃位置に付いて仕切り直すことが可能になる。

冬島隊がA級2位なのは、冬島さんの特殊工作兵トラッパーとしての手腕による所が大きそう。

ところで三輪隊オペレーターの月見さん、大変お麗しくていらっしゃいますね。好きです。

~三輪秀次という男~

表紙を飾る男はやはり違いました。

三輪君については、他の隊員たちと比べて精神的に脆さのある少年というイメージがどうしても拭い切れていなかったんですが、今巻はそんな脆さを打ち破るような強さが見られました。

千佳を頼みます!とお願いした三雲君を足蹴にして「他人に縋るな」と言い放ったシーン。

これ、過去の自分に向けた言葉でもあるんでしょうね。
瀕死のお姉さんを前に、他人(迅さん)に助けを求めることしか出来なかった弱かった自分への。

余談ですが、三輪君が迅さんを嫌っているの、このことがきっかけなんですかね?
けど、血で胸が染まったあの状態で迅さんが三輪君のお姉さんの命を救えたとはとても思えないんですが…。それとも、そもそも迅さんなら三輪君のお姉さんを救える未来が見えていたかもしれないのに、その未来を選択しなかったとかで怒ってる?
だとしたら結構八つ当たりですけどね。この辺もいつかきちんと知りたいな〜。

ハイレインとの戦いは圧巻でしたね。

出水君や烏丸君たちの活躍で、かなりハイレインの情報を引き出してくれていたおかげも勿論ありますが、三輪君自身の強さが光った戦いだったなと思います。

まずハイレインのトリガーと鉛弾レッドバレットの相性が普通に良かった。
でも鉛弾レッドバレットってかなり難しいトリガーだったんですね。それを易々と使いこなす三輪君のセンスと努力に拍手。

個人的には、シールドを細かく分割して攻撃を防いだシーンに驚きました。
シールドってあんな使い方も出来るんですね。他作品でも見たことないかもしれない。

「来たな 馬鹿が」

ここが、本当に、良かった……!

ボーダーの仲間たちが少しずつ引き出してくれていった情報をもとに、三輪君がハイレイン(とミラさん)に一矢報いた瞬間。

もうね、最高じゃん、『ワールドトリガー』。

対ヴィザ戦


たとえ勝ち目が薄くても、譲れない戦いっていうのはありますよね。
空閑君の場合、それがこのヴィザ戦だった訳で。

結果。

最高じゃん、『ワールドトリガー』(2回目)。

ぶっちゃけヴィザとは引き分けか負けで終わったりするのかなと思ってたんです私。だって事前に、

「勝負をかけるなら技術とか経験とかとはちがうとこだろ」

「気迫だけでは 私の剣は破れない」


とか言ってて「いやそれ以外でどうやって勝つの?」と思っていたんですが、

まさか“換装前からトリオン体だった”ことを生かして、相手の不意を突いてのぶん殴り。

これは空閑君にしか出来ない勝ち方でしたね。
素晴らしかったです。

「トリガー解除!!」

…じゃねぇんだよ!!!!何やってるの君???????
敵を前にして戦闘体を解除するとか正気??え、生身になるんだよ??
「ここからが勝負だ!」なんじゃなくて、普通はそこで終わりなのよ。ねえ分かる?Do you understand?
死ぬ覚悟を決めるんじゃないよ中学生が!!

巻末の次巻予告で三雲君が口から血を流しているのを見てゾッとしました。誰か助けて下さい。

おわりに

波乱の9巻が幕を閉じました。

果たして三雲君はどうなるのでしょうか?

「敵の位置を教えろ!!!」と言う2人が、三雲君の援護に間に合うことを切に祈ります。

あと、真っ二つにされてしまったレプリカさんがどうなるのかも気になるところ。

それでは今回はこの辺で。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

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