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「線スケッチ」の立場で美術展を鑑賞してみた

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訪れた美術展の感想文です。ただし、美術展全体の紹介や感想ではなく、「線スケッチ」の視点で鑑賞した内容に焦点を絞っています。視点としては、モチーフ、構図、線描、筆さばき、配色など技… もっと読む
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#美術

「木村伊兵衛 写真に生きる」(東京都写真美術館):白黒スナップショットから街歩き…

(長文になります) はじめに 私のNOTEの記事のテーマは、「線スケッチ」に関連するものです…

「江口寿史展 ノット・コンプリーテッド」(世田谷文学館)その2. 漫画・イラスト両…

はじめに 1月21日に投稿した江口寿史展の記事、その1では、「線スケッチ」に役立つ江口氏の…

「北宋書画精華」展(根津美術館):水墨画鑑賞2023年の振り返り、白眉を飾る北宋山水…

はじめに 昨年は、水墨画の勉強に始まり、水墨画の美術展の鑑賞にほぼ注力した年でした。 …

「小村雪岱」展(清水三年坂美術館):白黒挿絵の改革者雪岱。配色は鈴木春信へのオマ…

はじめに 11月2日付の下記の記事の中で、清水三年坂美術館の「小村雪岱」展が開催されている…

<ヴァロットン 黒と白展> やはり行くことにしました:黒と白はどこから? 肖像画…

はじめにやはり行くことにしました  現在、執筆中のNoteの千葉市美術館の新版画展訪問記で、…

<新版画展>千葉市美術館 その4. 第一世代の外国人作家 エミール・オルリックの画…

(前回の記事より続く)  この回では、ヘレン・ハイドに続き、1900年に来日した第一世代の外…

<新版画展>千葉市美術館 その3. 第一世代の外国人作家 ヘレン・ハイドの画業と生涯

(前回の記事から続く:その1.,その2.は末尾に示します) 外国人作家の活動:年表による概観 最初に外国人作家が来日してから亡くなるまでの活動年表を示します。  前回の記事でお断りしましたように、基本的には「江戸東京博物館の「よみがえる浮世絵 ーうるわしき大正新版画展」の図録(平成21年9月発行)(以降、大正新版画展図録と略する)のデータを参考にしています。  外国人作家の活動は、三つのステージがあることが見えてきます。  なお、小川周子氏の博士論文では、それぞれの期