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ティルルと燦幻開門と独り言

 本記事はしっかりとした内容ではありません。
 個人的に考えた事を残しておくだけの、忘備録となっております。
 何か役に立ちそうな要素だけ拾っていって下さい。あと、口調悪いです。

まとめ

 だいたいサーチ効果しか使わない。特殊召喚効果はおまけ。

 

 

 ……これだけで終わると怒られそうなので、もう少し付け足します。

《ドラゴンメイド・ティルル》

 まずティルルのおさらいから。

初動になる・ならない問題
 「ドラゴンメイド」でデッキを固めた時、ティルルも初動と言って差し支えはないが、チェイムやパルラ程パワーは高くない。一枚で天球やシュトラールの成立には寄与しないから、と言うのが大方の評価。
 要は、一枚初動にならないから駄目、と言う話。墓地肥やし自体はどのデッキでも重要な要素だが、ティルルの場合メイドモンスターに限られる上、墓地で効果を発揮するメイドがいないのが問題。

 実際、純構築が最先端だった時期(2020/04~)でさえ、ドラグーンに対抗できないからと言う理由で、採用枚数を2枚に抑えられていた事もあった。【深淵メイド】の構築では、初動になる筈のパルラでさえ、採用枚数を削られる場合がある。環境や混ぜ物を考えた際、テーマに寄った効果を持つティルルは、真っ先に枚数を削られる枠ではある。

他と組み合わせると高出力
 一枚初動にならないのは前述の通り。では二枚初動ならどうか。
 ティルルが持つパワーが最大値を示すのは、手札に組み合わせ可能なカードがある場合である。複数のメイドやお心づくし、テーマ外ならレッドアイズ・ダークネスメタル辺りを使えば、天球やシュトラールに繋がりやすい。特にシュトラールは、純メイドでは成立しにくい上質な妨害である為、不足しがちな上級ドラゴンをサーチ可能なティルルの効果は有用な筈……なんだけどなぁ。

 二枚初動を是とするなら、組み合わせ可能なカードを積極的に採用する必要があるが、その選択肢は恐ろしく少ない。実際問題、ランキングデュエルやCS等で環境デッキと対戦する事を考えた時、ティルルと相性が良いからと言ってバーナーやブラスターを採用するか? しないだろ? と言う話。多くはパルラのサーチに繋がるテンペストを優先するんじゃなかろうか。
 この辺りから分かる通り、一枚初動にならないカードって言うのは、どうしても評価が控えめになりがち。でもテーマ純構築でデッキを組もうとすると、お呼びがかかりやすい難しい立ち位置。

基本は出力がブレる
 組み合わせが可能かどうかは右腕にかかっている為、出力のブレ幅が大きい。こう言ったブレは、1デュエル戦なら許容できる場合が、ない訳でもないが、安定して勝ちたいマッチ戦の場合敬遠される傾向にある。1ターンの重みが違うからだ。
 今までなら、ティルルが手札にあるか、同時に組み合わせ可能なカードが手札にあるか不安定だったが、開門実装後ならサーチによりその不安定さが是正される為、多少は出力が上昇する。手札次第で、より少ない構成・工程でシュトラールに繋がるのは魅力的ではある。

可愛いは正義
 可愛いは正義。
 え? 誰が一番かって? いや筆者はテーマ推しなんで……。

《燦幻開門》

 で、問題の超有能(?)新規の話。

手札事故回避が本懐
 メイドはとにかく手札事故が気になるテーマである。
 デッキ40枚・初手5枚で考えた場合の事故率は、チェイム、パルラ、ティルルを各三枚採用しても、25.82%(上記9枚が一枚も手札にない確率)である。四回ゲームを始めれば、一回は事故死する計算だ。御ふざけ。
 しかもこの確率には、手札全てが上記初動札で埋まる確率は含んでいない為、見かけ以上にたちが悪い。

 だがこれに開門を加えれば、見かけの上では初動が12枚となり、事故率は14.94%(デッキ40・初手5・上記12枚が一枚も手札にない確率)まで軽減される。前述の通り、ティルルは他のカードと組み合わせると出力が上がる為、結果事故死しにくくなると言う寸法だ。
 しかし、この14.94%と言う数字も怪しさ満点だ。手札事故さえ回避できれば勝てるテーマ・デッキと言う訳でもない。人の手でデッキをシャッフルする以上どこかしらに偏りは生じるし、どうしたって事故る時は事故る。マッチ戦なら、サイドチェンジした際にデッキ配分が変わる事も考えられる為、本当に目安にしかならない。信じられるのは固定値だけだぞ。

特殊召喚効果はおまけ
 開門にはティルルを特殊召喚する効果も含まれている為、初手が全て初動札で埋まったとしても、天球やお片付けを構えられる可能性が非常に高いと考える事もできる。召喚権をチェイムやパルラに充てて、ティルルは開門で特殊召喚して……とか。
 ところが、プロキシ等で試運転して感じたのは、特殊召喚効果はまず使わない、と言う事。ましてや、開門が手札にダブついたから、相手のバトルフェイズに発動したれ! なんて状況もないに等しい。
 変に横着して盤面形成を怠るよりも、天球でもシュトラールでも、立てられるなら立てなきゃ勝てないのが現代遊戯王である。前述の通り、サーチ効果を主眼に置き、特殊召喚効果は運が良い時のおまけ効果として考えたいカードだと感じた。

 何故そう思うのかと言うと、手札から特殊召喚する炎属性ドラゴン族で有用なモンスターが、ティルル以外にいないからだ。他の炎ドラゴン? 寝言は寝て言え。
 都合よくティルルと開門を合わせて素引きしていれば良いが、その可能性はわずか9.8%(デッキ40・初手5・二枚が同時に初手にある確率)である。デッキをより炎属性ドラゴン族に寄せれば、ティルル以外の選択肢が生まれ、また別の活用方法が見つかるだろうが、現時点ではサンプル不足が否めない。

 もっと言えば、メイドには特殊召喚サポートが結構数用意されている。エルデ、お心づくし、墓地のお片付けと、テーマ内だけで三種類。テーマ外から天球やレッドアイズ・ダークネスメタルを加えれば、さらに増える。
 これらはメイドなら誰でも呼び出せたり、正規召喚したシュトラールすら蘇生可能なカード達であって、手札のティルルしか呼び出せない開門とはパワーが違う。

開門自体はサーチ不可
 まぁ他テーマのカードだし、メイド寄りの構築だと難しいよね。《増援》の立ち位置に非常に良く似ている。
 パイドラを採用すればサーチもできるが、召喚権をそちらに割く必要があり、お心づくしやお召し替えにアクセスしたいメイドからすれば歓迎できない。サーチしてでも使いたいなら、素直に天盃竜のデッキを組んだ方が動きはスムーズになりそう。筆者はメイドを軸にしたいので、天盃竜混成型は読者の皆さんにおまかせ。

ドロバが重く刺さるようになる
 開門は強力だが、これまでのメイドにない弱点が増える。ティルルも手札に加える効果である為、ドロバを受けた場合動きが著しく制限される。今後の環境がどうなるかは未知数だが、デッキからドロバが消える日は当分来そうにない点に留意。
 特に昨今では、粛声らの台頭により、メインドロバが当たり前の状態になっているのが気がかり。開門もティルルもサーチ効果である為、チェイムと一緒に機能不全に陥りやすい。メイドが《抹殺の指名者》を採用するパターンは少ないが、環境の推移によっては、メイド側もメインドロバ+抹殺が選択肢になるやも。

採用枚数を考える

 開門それ自体は、メイドにとっては事故回避の為の強力な補助になるのは確かだ。しかしその結果手札に加わるのはティルルであり、パワー自体は一枚初動のチェイムやパルラに劣ってしまう……こうなると考えたくなるのが、採用枚数だ。

 サーチ効果が主眼とは言え、特殊召喚効果も含まれている為、二枚初動になった際の動きの幅は、一枚初動のそれを上回る。フル投入でも良いように感じる。
 かと言って、事故札にならないもののカードの運用幅は非常に狭く、ティルルをサーチするぐらいしか明確な役割がない。サーチ札である事も考えれば、採用枚数を絞るのも手だ。

 考えられる方向性は、以下の三つ。
 ・ティルルの採用枚数を減らす。
 ・燦幻開門の採用枚数を減らす。
 ・減らさない、どちらもフル。

ティルル 減
 ドラグーンが跋扈していた時代や、ビーステッドを混ぜ込んだ時のように、ティルルのカードパワーを評価し1~2枚採用に留める。この場合、開門は3枚採用する事になると思われる。
 分かりやすい理由付けとしては、サーチを前提にしたいから、カードパワーが低いから、だから枚数は抑える、と言った所。これまでのメイドが手札事故で悩まされてきた分、事故率低下によってティルルを無理に初動として運用する必要性が減った為だ。試運転の段階で9.8%パターンも現実的ではないと分かっている為、サーチや奇襲前提の運用に割り切るプラン。
 メリットは、パワー不足なティルルの採用数を抑える事で、デッキ全体のパワーをわずかでも底上げできる事か。

燦幻開門 減
 メイドの中で、開門の恩恵を最大限受けられるのがティルルしかいない為、開門の採用数を1~2枚に留める。
 開門最大の強みはティルルをサーチできる事だが、一度公開領域に入ったティルルなら、豊富な蘇生手段で再展開が容易だ。何度もサーチする予定がないなら、開門の採用数を削ってもよかろ、と言う話。融合素材としての役割を考えると、メイドモンスターである事自体が一種の利点である為、ティルル本人の採用数を削るのは憚られるの理由の一つになる。

 ただ、書いておいてなんだが、開門減らすメリットって何? 手札でダブついても相手バトルフェイズに発動して奇襲かけられるし、わざわざ数減らす必要なくない?
 通常、ターン1の発動制限があるカードは、発動無効を受けない限り複数使えない為、余程重要なカードでなければ三積みはされにくい。ターン1でも三積みされる例外で、有名なのはGうらら辺り。これらの共通点は、自分のターンでも相手のターンでも有効と言う点。
 開門は、程度に差はあれど、自分・相手ターンでも有効なカードだ。三積みしようと思えば可能だし、運用にも大きな問題はない。あとはプレイヤーやデッキ構築次第か。

どっちもフル
 個人的にこれでいいと思ってる。
 誰かが言ってたけど、ティルルはゲーム中盤以降、役割が薄くなる。上級メイドはデッキから吐き切っているだろうし、わざわざ下級メイドを手札交換効果でサーチする必要もない。あるとすれば融合素材としてか、変身する頭数を増やす事ぐらいである。
 役割がなくなるなら数減らしても良くない? と思うかもしれないが、ここで初心に帰ってほしい。メイドで重要なのは、手札事故の回避だ。事故死を嫌う奴が、何故わざわざ事故を誘発せにゃならんのか。素直に三積みして、しっかり第一ターンに動きたい。

 あと単純に、相手のバトルフェイズで開門による奇襲を仕掛けたい。手札交換効果を活用して、ルフトに変身つつ手札にフランメを構えれば、すごくメイドしてるって気がして良くない? バトル終了時にルフトがパルラに変身できれば最高よな。お片付けを墓地に送って攻め手を増やそう。

 どう構築するかはプレイヤーの性質や環境デッキの偏りによって変わってくる為、ここで絶対的な正解は明言できないが、その辺り調整するのがメイドを使ってるプレイヤー側の仕事だと考える。

最大値が伸びる訳ではない

 この手の強化が入る際、良く勘違いしがちなのが、強化がどの分野に伸びているかである。今回の場合、メイドにありがちな初動不在の手札事故に対する解答にはなっているが、先攻展開や後手捲りの部分が強化された訳ではない。
 純正【ドラゴンメイド】の先攻展開は、どう頑張っても天球+シュトラール+お片付けが最大であり、それ以上はない。開門によって天球にもシュトラールにも繋げやすくはなったものの、この盤面以上の妨害は用意できないと考えておおよそ間違いはない。

 そもそもメイドは、ドラリンのようにガンガン展開していくデッキでもなければ、ラビュのように罠をがっつり構えるテーマでもない。ほどほどの展開に、ほどほどの妨害。頭をひねって相手のマストカウンターを見極めていかなければ、あっという間に押し潰されてしまう。そうならない為の初動安定からの妨害敷設であり、対面のマストカウンターの勉強である。
 最近は新商品の発売で覚える事が多くなり、環境の変化も著しい為、本当に勉強が忙しい。しかも、いくら遊戯王とは言え多くは趣味の領域で、仕事の領域にない。私生活と趣味のバランスには気を付けたい。

 余談だけど、だから遊戯王初心者にはとことん向かないテーマデッキなんよな。マスカン知らないとあっさり負けるし、勝てても理由が分かりにくい。マスターデュエルでストラクが販売されてるけど、遊戯王初心者に優しくないよ、アレ。罠すぎる。カジュアルに遊ぶ分には最適ではあるけど。

おわりに

 だいぶ駆け足でしたが、ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

 他テーマに属するとは言え、ここまでティルルと相性の良いカードが登場するとは思ってもみませんでした。おかげで事故率が軽減され、ティルルの効果もあってメイドの動きがより柔軟になりそうです。
 勿論、リミットレギュレーションの改訂や、新弾未判明のカードやテーマが控えております。折角プロキシ等で新カードを試せる状態にあるので、対戦環境の変化に素早く対応すべく、練習はしておきたいですね。

 本記事を清書するかは分かりませんが、その時はどうぞ良しなに。

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