極寒神戸体験記 ~終わりなき夢の先~
12回裏に取り戻した語彙力は再びどこかへ消えた。
ひたすら「やったー!!!」とだけ発して狂喜乱舞していた。
「絶対大丈夫」教の信徒がみんな立ち上がって喜んでいる。
やったーーーーーー!!
マウンド付近にに選手が駆け寄る。選手の輪ができる。
できすぎた夢をみているようだった。しかし、眼前の現実だった。
5時間ほぼ存在を忘れていたカメラを取り出し、夢中でシャッターを下ろす。選手めっちゃはしゃぐじゃん。やべーーーー!!!
少し遅れて青木さん、石川さんがマウンドに来る。
皆抱き合っている。
また遅れて高津さんが来る。
何かしゃべっている。
そしてついに来る。
ばんざーい!ばんざーい!ばんざーい!
高津さんが神戸の空に舞った。選手の「やあああああ!」という声が響く。
誇張抜きに人生最高の瞬間といってもいいだろう。一緒に胴上げをするかのように両手を突き上げた。本当に幸せだった。
折角なので自分も記念写真を撮る。あとから見返しても「満面の笑み」という言葉がぴったりくる表情をしている。近くの人と再び喜びを分かち合う。興奮しすぎて何喋ったか覚えてないけど(笑)
インタビューが始まる。ひたすらに聞き入る。これが日本一か。高津さんが嬉しそう。本当にうれしい。ありがとう。素晴らしかった。こっちが感謝感謝感謝だよ。ありがとう、ありがとう、ありがとう。
MVP発表、ムーチョかぁ!!!みんなが活躍したから誰でもよかったけど、やっぱり今年のムーチョは本当にすごかった。おめでとうございます。
オリックスを讃えるコメントに心からうなずく。
そして声が詰まるムーチョにグッとくる。本当に良かった。もう来年の話なんてしなくていいよ。ありがとう
表彰式になる。日本一ペナントが渡される。感慨深いなぁ。
写真撮影、すげえ。本当に日本一のチームになったんだ。夢がかなった。
選手の撮影タイムに入る。僕も再び夢中でシャッターを切る。これは外国人たちか。
そして選手が外野席に向かって一礼。
田口が外野席に向かう。
日本一になっての拍手の締め、最高すぎる。きもちいいいいいい。
応援団が掲げる「祝 日本一 チーム一丸 掴んだ栄光」の幕が輝く。
選手が再び内野に戻って写真を撮る。外野手、内野手、17年組…すべてがエモすぎて素晴らしい空間だ。幸せすぎる。
つば九郎と石川さんだ。泣ける、いやなけるなぁ。
ひたすらすべての最高の感情を詰め合わせた空間になっていた。
目に焼き付け、シャッターを切り、この瞬間のすべてを味わった。
選手が全員去ると、僕もスタジアムを出る準備を始めた。持ってきたものが全てあるのを確認し、外へ。もう終電はなかった。でもそんなのどうでもいい。
外で仲いいフォロワーさんに会う。試合前に健闘を誓った時とは全く違う表情で会えた。よかった。2日前に悲しみに暮れた顔であった2人にも再開した。笑顔で会えてよかった。ほんと幸せすぎる。
記念撮影、思い思いのタオル、思い思いのユニ。それでも笑顔なのは共通だった。嬉しい。
終電ないね!どうするか!!
やばいシチュエーションなのに何も悲壮感がない。やっぱ日本一最高だな。
駅員さんに聞くと横の駅までなら電車で行けるかつタクシーが来るらしい。
ヤクルトファンしかいない電車に乗って1駅。
寒風の中タクシーを待つ。なんかいろいろ喋った気がするけどもうなんでもよかった。シーズン中からいろいろ言ってきたことが、「でも日本一になったからどうでもよくね?」この一言で全て解決する。素晴らしい。
それにしてもタクシー来ねえ。もう夜明けまで待つか。
なんかアプリで捕まえられたらしい。ラッキー。
真っ暗な山道を抜け、三宮に戻る。選手や関係者の分、そして繁華街の酔っぱらいのせいでタクシーが少ないらしい。まあどうでもいい。
三宮につく。鳥貴族でささやかな祝勝会を開く。おめでとう!
選手皆を讃えまくった。なにせ日本一だし。最高。
3時ころに別れ、予定通りネカフェへ。
YouTubeでひたすらに今日の動画をあさる。ちょうど胴上げ動画が上がった。最高すぎるな?これ現実なんか。川端さんのタイムリー動画もあさる。素晴らしい。思い出すようにアーセナルのハイライトを見た。勝ってた。よかった。
1時間するとさすがに眠気が襲ってくる。30分ほど仮眠をとった。
始発の時間になった。京都に向かうことにした。ありがとう。三宮。
なんも観光してないけど最高の旅だったよ。
阪急にのって大阪へ。前オリファンでちょっと気まずい。
JRに乗り換えて京都へ。朝7時前、ようやく宿につく。長い夜は更け、新しい一日が始まっていた。
夢を見ていたはずなのに体は壮絶に眠気に襲われている。
そうこうするうちに爆睡した。
本来なら再び山登りするはずだったその日、美しい秋の京都の観光を楽しむことが出来た。本当に川端慎吾様ありがとう。紅葉はきれいでした。
2日間存分に観光を楽しみ、東京へ。
「日本一になって東京に戻る」
実現できてよかった。最高の旅でした。
試合中クソ寒かったし、凍える中タクシー待ったし、宿無しネカフェ難民になったけど、すべて「日本一の神戸で味わった最高の思い出」になりました。
本当にありがとう。東京ヤクルトスワローズ。
最高の推し球団です。
極寒神戸体験記・完
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