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水道水と溶解熱/カクテルと希釈熱

最近は水道水を飲むようにしています。水道水はあまり美味しくないですが、冷やして4℃程度にすると匂いが抑えられます。
水道水を冷やすためは、ポットに入れて冷蔵庫にいれるのが一般的です。ただ、その方法は自分には面倒に感じます。
代わりに、外で買ってきた氷をマグに入れて、そこに水道水を注いでいます。
このとき、どれぐらい氷を入れれば、飲料に適した温度になるでしょうか。

  • 家庭用の冷凍庫は-18[℃]=L

  • この時期の水道水は20[℃]=H

  • C[g]の水を冷やしたい

  • 氷をX[g]いれる

  • 氷がM[g]溶けたとき、T[℃]になっている

  • グラスと外に逃げていく熱は考えない

M[g]溶けたときの熱量を考えます。次の和が0になります。

  • 氷の奪う熱 = X * (氷の比熱) * (L - 0) = - 2.1 XL = 37.8 X

  • 溶けた氷→水の奪う熱 = M * (氷の溶解熱) = - 334 M

  • 溶けた水の奪う熱 = M * (水の比熱) * (0 - T) = - 4.2 T M

  • 冷やされる水の熱 = C * (水の比熱) * (H - T) = 4.2 (20 - T) C

解いてみると、例えば、C=400[g]の水をT=4[℃]にするとき、X=100[g]の氷を入れてM=70[g]が溶ければ良いことがわかります。冷やす水の2割から3割の氷が必要という感覚です。

もし、氷の溶解熱のことを考えない場合、400[g]の水を4[℃]にするには711[g]の氷が必要です。氷の比熱が水の比熱の半分のため、元の水より多い氷が要求されます。

アルコールの希釈熱とカクテル

カクテルを作るときにも似た概念が出てきます。カクテルは2つ以上の材料を混ぜて処方されます。
このとき、アルコールの希釈熱を考えないと、美味しいカクテルになりません。
多くのカクテルの本質は「混ぜる」よりも「冷やす」なので、ぬるいカクテルでは台無しになってしまいます。

先ほどと同じように考えたかったのですが、水とアルコールと氷の3要素があり、熱的に解くのが難しいですね。課題とします。

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