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鴎が鳴く


我らの心は泡沫に 安寧はされど微かなり

典雅かな風がふわふわり 運河を撫ぜる 夏は長い

この心とは裏腹に 日々の生活 宙ぶらりん

一日千秋 尋ね人 篤実な此の地にありありて 海鳥は今日も空眺む

愛らしき想いを疑わず 小さき御手に包まれて

沿岸沿いをガタンゴトン とろめく御目 眺む男

千尋の紺 柔和な雲 嗚呼そい伏せまほしう

今尚漂う潮風は 我を運びて労りて 奥歯の影に昆布の香り

惜別の想い 嗚呼遠い 

都の空は今日も靉靆

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