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お茶のコトマガジン

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石川県白山市(旧松任)で茶の湯体験、茶の湯ゼミ、茶書研究をしている和雪庵の記録やメモなどです。
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#表千家

『茶湯秘書』 フクサキヌノ事

茶書研究第13号『茶湯秘書』に「フクサキヌノ事」が載っています。この内容はいくつかの茶書にもありますので、少しご紹介しましょう。 まずは、『茶湯秘書』と「フクサキヌノ事」について。 『茶湯秘書』について 『茶湯秘書』の作者は堺を本拠として長崎貿易に携わった隠岐宗沕という人です。彼は表千家5代の随流斎に師事しており、『茶湯秘書』はそのときの質問集です。但しフクサキヌについての回答は”宗室”となっています。ここでの”宗室’は裏千家4代の仙叟宗室であり、随流斎からは叔父にあたり

相伝の茶会

昨日、茶道教室に通う方への相伝の茶会を開催しました。稽古の一環でしたので道具は手持ちのもので設え、濃茶と薄茶、そして点心(弁当)を楽しみました。 寄付:白湯のかわりにブドウのシロップを冷水で溶いたものをいただきながら、茶会の次第を説明しました。濃茶・薄茶・点心の流れです。 濃茶:席入のあと、お菓子を出して濃茶。お一人分を点てるのは難しいですね。 薄茶:青磁の平茶碗を使いました。お客様が、手に持ったときにいつもの茶碗とは異なる感じを「たよりない」と表現されたことが印象に残

立夏に風炉を準備する

今年の立夏は5月5日。連休はあと少しで終了というタイミング。この時期の茶室は忙しいのです。昨年の立冬に合わせて開いた炉を片付け、夏の風炉に替えます。 炉から灰をあげて、一先ず容器にまとめておきます。灰は夏になったら洗って干すのですが、それはまだ先の話。 風炉は灰型に押すので、ちょっと大変。まだまだの出来具合…。 炉から風炉に替わると、他の道具も替わります。菓子器は漆器から陶器へ、そして香合、柄杓、炭まで。茶碗は真夏になれば平茶碗ですが、今はまだ季節にあった絵柄にする程度です。

短冊用のたとう紙を交換

恩師からいただいた短冊のたとう紙が、ちょっと年季の入った状態になっているので交換しました。 和紙は長く保管可能ですが、湿気によるカビや変色は免れません。たとう紙を交換して大切に保管します。