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早稲田卒ニート143日目〜学問よ、現実に敗北するな〜

半年ほど前に出た檜垣立哉先生の新刊をようやく購入し、今日届いた。

『哲学者がみた日本競馬』

僕らが合理的な世界に生きていて、そこは科学が導き出した法則によって支配され、それゆえ原因と結果の必然的な進行によって事は為される、かのように思われる。が、そうではなく、世界の原風景は「偶然」であり「不合理」である。檜垣先生の出発点はここにある。

世界の本来的実相が「偶然」と「不合理」で、そこに生きるのが人間だとするならば、「賭ける」という行為から「実存」に迫ることができるはずである。競馬を考えることは、如何にして最大の利益を上げるかを考えることではない。人間の実存そのものを考えることである。これにはやっぱり、フィールドワークが重要だ。

たとえ国家が見放しても、哲学は生き残る。決して国家に服従せぬ、自立した学問として哲学は存在している。むしろ、学問はそうでなくてはならない。

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