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41.クラウドは安いという幻想

今どきこんな話を鵜吞みにする人はいないでしょうが5~10年前はクラウドの方が買い切りより安いって宣伝文句が信じられてました。
時代遅れかもしれませんが、おじいちゃんの昔話みたいな感じだと思っておいてください。

個人ユースだと安いこともある

いきなり真逆の事言いますが、個人の利用ならクラウドは安いというのはあながち間違ってないと思っています。
例えば、自分はマンガ読み放題とか動画見放題系のサブスクを長期休みのある月に合わせて1か月だけ契約して、1月後解除みたいな使い方をすることがあります。
普通に買えば万単位のものが数百~数千円で済むので、大体の場合において割安だと思ってます。

企業ユースは要注意

問題は企業ユースの場合です。
こっちは正直安くないというか高くなる罠が盛りだくさんだと思ってます。
例えば、上で書いたサブスク1月契約ですが、ああいうことができるのって財布握ってるのが自分で、その意思決定も素早くできるからです。
企業でクラウドサービスのライセンス追加・削減をしようとすれば、一々関係部署やお偉いさんに説明しなければなりません。
はっきり言って面倒です。
そうするとどうなるかといえば、多めにライセンスを買っておいてどうしても足りなくなったら予算申請する、って対応になります。
クラウドサービスのメリットとして挙げられている「やめたいときにいつでも辞められる」は個人ユースや少人数、あるいは決済の高速化に心血を注いだ会社だけのもので、実際は一度加入したらたとえ利用率が悪くてもそのままになりがちです。

メール系とかDB系は特にやばい

前に会社でGmail使っていると別の記事で書きましたが、この手の情報が溜まる系サービスは解約とか無茶苦茶大変です。
だって、メールに過去の顧客とのやり取りとかあるのに解約したらそれが全部消えるんですよ。
一応エクスポート/インポート機能みたいのはありますが、やりたくないです。
なので、情報を蓄積する系サービスはその会社と心中するつもりで入った方がいいです。

月○○円とは一体・・・

今まではユーザー企業側の問題でしたが、サービス提供側に関しても問題があると思ってます。
というのもクラウドの料金は月額いくらで表示されることが多いですが、実際は1年単位の契約になることがあります。
ユーザー企業側がそもそも柔軟なライセンス増減を行えるだけのパワーがないので、あまり問題になってはいませんが、一度契約すると1年は契約を変えられない、みたいな話聞いてるとそれ月額じゃなくて年額のサービスなんじゃない?て気分になります。
もしかしたら偶々そういう会社とばかり付き合ってきただけで世の中には月単位で柔軟にライセンスを上下できる会社があるかもしれませんが、年単位縛りを要求してくる会社もあるってことは覚えておいて損はないです。

価格以外のメリットが大事

当たり前といえば当たり前ですが、価格面だけでクラウドに乗り換えるのはやめたほうがいいです。
クラウドの価格っていうのは計算方法次第で大きくも小さくも見せることができます。
なので、今の買い切りより安いからじゃなくて、買い切りのものより便利だからとか早いからとかそういう魅力があるかに目を向けたほうがいいです。
まあ、費用対効果とかを出さないと承認されないから、便利だの早いだのっていう数値にしにくい効果はないがしろにされがちなので難しいことなんですけどね。

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