『自分の「声」で書く技術』で学んだ文章を書く技術
文章がうまく書けないのは過度な自己検閲をするから
文章を書く機会が増えているのでnoteを書いて練習していますが、なかなか進まないことが多いです。そんな中、 『自分の「声」で書く技術』を読んで書けない原因の解像度が上がったので残しておきます。
書けない原因は一言で言うと、過度な自己検閲、つまり書いた文章をその場で編集する癖によるものでした。 このような話は何度も触れてきた話だし頭ではわかってはいますが、うまくできないから困っています。
そんな私に対して、本書は大きく3つの誤解とそれぞれの対策を丁寧に教えてくれました。
誤解1. 頭の中の言葉をそのまま書いてない→フリーライティング
文章を書くときの言葉は、自分の頭の中の言葉とはかけ離れていることが多いです。それは文章を書いた時と話した時の違いを考えれば分かりやすいです。
話した言葉を書き出してみると、自分の頭の中で考えていることを100%表せていないことに気付きます。しかし普段は書き出さないため、頭の中を表せていないことに気付けません。一方で文章を書いた時は、文章をすぐに視認できるため間違いにすぐに気付くことができるため、修正したくなります。
つまり話すにせよ書くにせよ、人間は頭の中を正確に言葉に表すことができないということです。
これを矯正するためには頭の中をそのまま書き出して眺め、頭の中にあることとアウトプットの差を無くしていく訓練がフリーライティングです。
誤解2. 文章の解像度が低い→グローイング
頭の中では言いたいことがまとまっているつもりでも、いざ文章に起こしてみると言いたいことが伝わらないことがあります。こういった状況を解決するために、本書ではグローイングという手法を紹介しています。
グローイングとは「30分で全体を1回書く」のではなく、「10分で全体を3回書く」という手法です。
自己検閲は一文を書き直すためその文章の部分最適にしかならず、前後の整合性などが取れません。しかしグローイングは文章全体を書き直すことで、文章全体の構成を見直すことに主眼が置かれています。
書き直すことでこの文章の中で何が重要なのか・何を伝えるべきかがはっきりしてくるので、文章全体が成長します。
誤解3. 書くときに精度高く文章を書ける→クッキング
クッキングとは文章の要素同士に目を向け矛盾を探し、その矛盾を解決して文章を発酵させる作業です。
自己検閲と同じことをしているように見えますが、フリーライティング・グローイングを経る前の自己検閲と違って言葉と全体の構成の精度が上がっているため、クッキングで細部を変更したとしても影響範囲への修正をスムーズに行うことができます。
グローイングは全体の構成を短時間で見直しているので細部は詰められておらず、また自分でも気付かない矛盾点を孕んでいる可能性があります。この矛盾点を探して解決することで、化学反応が起こり当初想定していなかった文章になります。
おわりに
この文章自体も本書で学んだことを実践して書いてみました。
一番効果を感じたのはグローイングです。細部は後で直すと割り切って全体を何度も書くことで、文章の成長を感じられました。同じことを書いているはずなのに書くたびに構成も表現も変わり、あとになるほど自分の言いたいことに近くなってゆく感覚がありました。
一方でどうしても自己検閲をしたくなったり、何度も書き直すことを面倒くさく感じてしまうことがハードルに感じました。
ハードルに負けないようにして、今後も実践してみようと思います。
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