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【コロナ解体新書8】 ○○機能を鍛えればコロナは怖くない?コロナに強い体の作り方

※こちらはYoutubeチャンネル「和佐大輔/疾走する車椅子社長」の【コロナ解体新書】心肺機能を鍛えればコロナは怖くない?コロナに強い体の作り方 を書き起こして編集したものです


和佐:どうも、和佐です。

今回も「コロナ解体新書」として、木坂さんと話をしていきたいと思います。よろしくお願いします。

木坂:お願いします。

和佐:今回は、前回話しきれなかった部分なんですけど。心肺機能ですよね。

免疫を上げるって話をしてたら、「心肺機能が上がってるとコロナに罹ったとしてもだいぶ安全というか、安心できますよ」って話が出てたんで。

その辺について、どういうことなのか聴きたいんですけど。


--心肺機能を鍛えるとリスクが下がる?--

木坂:これを聴いている人々ももちろんわかってると思うけど、僕が“心肺機能万能説”を唱えてるわけではないから。その辺は誤解しないでほしい。

「心肺が強ければコロナなんか関係ないんだ」とか言いたいわけじゃなくて、「(心肺を鍛えておけば)相対的にリスクを下げれるはずだ」っていうことをこれからお話ししようと思ってんだけど。

これもかなり初期から言われてる事なんだけど、コロナの肺炎っていうのは、普通の細菌性の肺炎とは違うのね。

肺炎にも種類があって。

まず肺の組織の話になっちゃうけど……これ中学の理科とかでやってると思うんだけど、「ぶどうの房みたいな形をした細胞で埋め尽くされてますよ」みたいな話されたじゃん。

そのぶどうの粒(みたいな細胞)一個一個を“肺胞”って呼ぶんだけど。

何でこんなぶどう形になってるかっていうと、表面積を広げたいんだ、と。義務教育を終えてる人はそういう話を習ったと思う。

その肺胞っていう部分に着目した時に、普通の細菌性の肺炎っていうのは、感染して細菌がこの肺胞の中に入っていって炎症を起こすのね。

ぶどうの粒の中が詰まっちゃった、みたいな状態になってる。だから苦しくなる。

要は、ここが機能不全になるから。

和佐:酸素を取り込めなくなる?

木坂:そう。詰まっちゃってるからね。それが普通の肺炎なのね。

コロナの肺炎っていうのは、医療をやってる人だったら、CTの画像を見れば絶対わかるんだけど。

像が違うの。普通の肺炎と写真が全く違ってて。

まず決定的に違うのは、かなり広範囲に影が出る。それが薄い。モヤモヤしてる。“すりガラス状の”ってよく言われるんだけど。影がぼやーっとしてるの。

普通の肺炎って、ぶどうの粒が詰まってるわけだから、どっか一箇所にべたっと真っ白い影が出来たりするんだけど。

でもコロナの肺炎はべたっと出ないのよ。ふわーっと広く出る。

普通の肺炎だと、そのべたっていう白いところが1/10以下とか。「肺全体の十何分の1が機能不全になってます」みたいな状態なんだけど。

コロナの肺炎は、ひどくなると1/3とか半分とかに薄い影が出るの。

「薄いから大丈夫でしょ」じゃないんだよね。この影になってるところは機能不全になってるから、半分機能不全になってたらもうほぼやばいのね。

これが結構特徴的な状態なのよ。

で、これは何を意味してるかっていうと……。

薄い影が出る肺炎は“間質が炎症を起こしてる”って言い方をされることが多い。

ぶどうで言うと実じゃなくて皮の部分だね。普通の肺炎は、(ぶどうでいえば)実に問題が起こるんだけど、コロナの肺炎はぶどうの皮(の部分)に問題が起こる。

だからべたっとしないの。(炎症を起こしてる箇所が)実ほどむちっと詰まってないから。皮だけがぼんやり炎症を起こすから、薄い影なんだけど。

皮が炎症を起こすと何が起こるかっていうと、弾力性がなくなるんですよ。弾力性がなくなると、広がらなくなるんですよ。てことは結局、機能不全じゃん。

で、息が苦しくなる、それが非常に広範囲だ、っていうところに問題があって機能不全になっちゃうんだけど。

じゃあ、なんで老人は特にこの間質っていう部分に肺炎が起こりやすくなるか。

これどの音声で話したか忘れたけど、ARDS(急性呼吸不全、急性呼吸窮迫症候群)で呼吸困難になる話をしたと思うんだけど。

なんでこれになるかって話なのよ。これ当然コロナ以外でもなるから。

ひとつには、タバコの吸いすぎとか色んな事情で、肺自体がもうやべえっていう状態があるんだけど。

そもそも老人っていうのはこのARDSの兆候があるのね。軽いやつでも、元々ある人が多いの。それはなぜかっていう話なんだけど。

“肺水腫”っていう言葉があるんです。

和佐:うん、なんか聞いたことありますね。

木坂:心肺の“肺”、“水”、腫瘍の“腫”、腫れるっていう字。要するに、肺に水が溜まってる状態。

この水は別に、口から飲んだ水が間違えて肺に溜まってるわけじゃなくて、肺の組織液がジャバジャバ出てきちゃってる状態なのよ。

一番わかりやすい言い方をするなら、肺がむくんでるの。

我々の体、むくむことあるじゃん。老人っていうのは、あれが肺で起こってんの。

和佐:なるほど。

木坂:で、なぜ肺がむくむか、ですよ。これは、心臓が弱いからなんだよ。

つまり、血流が……老人って心臓が弱くて、我々みたいな若者の半分ぐらいしか血が流れないの。

だから出てきた水を押し流せないんだよね。だから老人は、肺だけじゃなくて全ての組織がむくんでる。

和佐:なるほどね。なんか「痩せてて皮と骨だけ」みたいな感じもありますけどね。

木坂:それは肉がないってだけでしょ(笑) (皮膚を)ぎゅって押したら、むくんでて戻んなかったりするんだよ。

それ(と同じ事)が、慢性的に肺でも起こってんのね。

で、この肺がむくんでる状態っていうのは、結局溺れてる状態だから、水でびしゃびしゃしてる……要は、肺がちゃんと機能しないわけよ。

水がバシャバシャになったせいで、ぶどうの粒(のような肺の組織)がぐーっと広がって呼吸してグーと縮んで呼吸して……っていうことができない状態になってる。

だから、肺がずっと機能不全の状態なのね。弱ってる状態。

この状態のとこにウイルスなんかが入ってきたら、より大変なわけですよ。

老人はただでさえ誤嚥が多いでしょう。間違って、肺に食べ物飲み物入れちゃうこと多いでしょ。そういうのも細菌の温床になって、肺を慢性的に炎症させるのね。

和佐:なるほど。

木坂:だから、色んな条件が重なって、老人っていうのは肺が弱いんだけど。

でもこの肺水腫っていうのは、心臓が強ければある程度回復すんのよ。水を押し流せればいいんだから。

俺が「心肺を鍛えておくと、相対的に助かる可能性が高い」「老人ほど心肺を控えた方がいい」って言ってんのは、そういう理由なのね。

リスクを下げる、っていう意味ね。コロナに効くっていうよりは、リスクを下げるっていう感じ。


--心肺機能の鍛え方--

和佐:これ難しいですよね。心臓も筋肉とはいえ、ダンベルとかで鍛えられるわけじゃないじゃないですか。

木坂:運動習慣しかないね。

心臓は鍛えれるんだよ。マラソン選手は走ることで心肺を鍛えるわけじゃん。あれは何歳になっても伸びる機能だから。

和佐:なるほど、じゃあやっぱ走るとか、有酸素運動的なものがいいんですか?

木坂:そうだね。そういうのが一番体に負担が少ないから。

運動習慣がない人が運動始める時は特に、ゆるい有酸素運動から始める。

散歩みたいなのでいいんだよ。それのスピードをだんだん上げてって、ジョギング仲間とか作って、喋りながら一緒にジョギングする。喋ると心肺使うじゃん。

そうやって鍛えるのが一番いいね。無理な負荷をかけると老人は危ないから、緩やかに緩やかに鍛えてく方向で。

和佐:なるほどね。若い人は今のうちに歩く習慣をつけるとか、走る習慣をつけるとかしとくと後々いいよ、ってことですね。

木坂:そう、すごくいい。

で、血液ってポンプじゃん。巨大なポンプになってるわけじゃん。心臓がぐーんと押して、体中にぶーんと回すんだけど。

歩く事で足からグンって(血液が)戻ってくるのね。ふくらはぎの筋肉でまたもう一回グンってポンプで。

和佐:それ言いますよね。足の筋肉ないとやっぱ心臓も弱くなるというか。

木坂:てか心臓に負担がかかりすぎる。心臓だけでやらせ続けると、心臓が疲れ切っちゃうんだよね、心臓だけで頑張ろうとするから。

心臓が適切な力でブンと押し出したやつ(血液)を、(血液が)足の先まで行くと(それを)重力に逆らって上に戻すの大変だから、足の筋肉が協力してあげてぐんって戻してあげる。

そうすると全てが楽なんだよね。

だから、歩く、走る、あとスクワットとか。足の筋肉を使うっていうは、肺水腫とかの傾向を治すとかっていう意味でも、すごく重要な事だと思う。

和佐:色々あるじゃないですか、運動で言えばトランポリンとか。流行ってるというか、ちょっと意識高い人はトランポリン買ってやってたりするじゃないですか。

木坂:ああ、トランポリンはすごくいい運動だよ。ただ、老人がいきなりやるにはリスクが高すぎて、やめた方がいいと思うけど。

和佐:そうですね。まぁこれ聴いてるのは老人ではないと思うんで。(聴いてるのは)40代とか。

木坂:トランポリンは、マンションだときついよね。戸建てを持ってる人は……

和佐:駐車場とかでやるとかね。

木坂:俺は日頃道路でトレーニングしてるからさぁ、そういう奴は道路にトランポリン出しゃいいんだけど。

和佐:変なおじさんですもんね(笑)

木坂:そうだね。めちゃくちゃ見られる時あるよ、色んな人に。裸足で道路に器具出すからね。

和佐:それは見られますね(笑)

木坂:マーカーとか置いてやったりしてるし。重たいサンドバッグみたいなの置いたりしてるし。

和佐:いよいよ(木坂さんが)何者なのかわかんないですね(笑)

木坂:もちろん邪魔になりそうな瞬間は全部どけますよ。だけど、あんまり車通りも人通りもない通りが目の前にあるから、そこをちょっと拝借してる、っていうだけで。


--そもそも“炎症反応”とは?--

木坂:話を戻すと、内臓のむくみ……今は肺に限定して話してるけど、細胞組織全部むくむから。

和佐:それも、むくみだけじゃなくて、木坂さんがよく言うのが炎症? 炎症も悪いというか。

木坂:もちろん。て言うかむくみと炎症はすごく密接な関係にあって。

むくんでるって事は機能しないから、排泄しなきゃいけないものも貯まるでしょ。元々機能も弱いでしょ。だから炎症しやすいんだよね。

炎症したところはむくみやすいんだよね。

怪我して腫れたらむくむでしよ。打ち身とかでも水溜まってくるじゃん。あーいうのって、人間の基本的な機能なの。

だから……これを話し始めるとどんどんコロナ関係なくなっちゃうけど。

今の医学のフロンティアって、“炎症反応っていうのをどう理解していくか”っていうところがそのひとつで。

炎症が万病のもとなんじゃないか、ってことがここ数年ずっと言われてるんだよね。

和佐:炎症は体の正常な反応ってことですよね。

木坂:正常な炎症と正常じゃない炎症があるんじゃないか、っていうところから始まって……急性の炎症は当然、正常な反応ですよ。

「でも今の人々には、慢性的に炎症してるとこいっぱいあるよね」っていうところが問題視されてる。

和佐:なるほどね。打ち身とかした時に腫れたりとか、そういうのは正常だけど、ってことですね。

木坂:むしろそれ(打ち身した時の腫れ)が回復のトリガーになってることもわかってる。

だから、その炎症反応が起こんないのは問題なんだけど。

治ってんのにずっとどこかが炎症してるとか、細菌感染とかがあるわけじゃないのになぜか炎症反応が出るとか、そういうもの(メカニズムが解明されていない事)って、細かく調べると実はみんなあるんだよ。

和佐:花粉症とかもそうですよね。

木坂:いや、あれはアレルギーっていう“免疫の暴走”で。過剰な炎症って意味では一緒だけど。

あれ(鼻炎)も慢性の人と慢性じゃない人がいるじゃん。花粉症だったら花粉の時しかないから。

和佐:そうですね、でも(慢性)鼻炎とかもありますもんね。

木坂:だから、慢性鼻炎はその(問題視されている)炎症の一つだよ。

何かのトリガーがあって炎症する、っていうのはぎりぎり正常の範囲ですよ。花粉症はそれ(炎症)が過剰なだけで、反応としては正常。量が問題なだけで。

だけど、“何もないはずなのにずっと炎症してる”ってのがきついのよ。おそらく人間の体っていうのはそれに耐えられない。

で、さっきの間質の肺炎の話。ぶどうの皮(にあたる部分)の肺炎、コロナはぶどうの皮(にあたる部分)が肺炎起こすんだ、っていう話だけど。

ここがずっと炎症を起こしてくと何が起こるかというと、固くなるんですよ。“繊維化”って言うんだけど。肺の細胞が繊維化してきて、全く膨らまなくなるのね。

和佐:繊維っていうのは、普通の食物繊維みたいな?

木坂:漢字としては“繊維”です。柔軟性のないファイバーみたいになっちゃって、全然動かなくなっちゃうのね。そうすると、呼吸ができないのよ。

今回のコロナの研究論文に限って言えば、「間質に肺炎が起こってても繊維化してなければ後遺症は残んない」とわかってる。

だけど、「繊維化すると呼吸に問題を抱える後遺症が比較的残る」と言われてる。

和佐:なるほどね。ずっと炎症してると細胞が変異しちゃう、っていう話も前にしてましたもんね。

木坂:そうそう。それが、繊維化っていう形で一番わかりやすく現れるんだけど。

コンタクトスポーツ……俺みたいにラグビーやってた人とか、あるいは格闘技とかやってる人、必ず10回や20回はなる特有の怪我に、“ももかん”っていうのがあるの。

ももに強い衝撃を受けた時に歩けなくなるくらい腫れるんだけど。格闘技だとローキック。ローキックで立てなくなるじゃん。

あれは何が起こってるかっていうと、“ももかん”っていう状態が起こってて。

太ももの筋組織に強いダメージが当たりすぎてて、炎症が極限まで高まってる状態なのね。足が倍ぐらいに腫れるの。

何で腫れてるかって言うと、さっき話したように、血液も含めて水が集まってきて腫れてんだけど。

だから、内出血と組織液が太ももの中にパンパンに入ってきちゃって、倍まで腫れるのよ。

ここまで腫れると、ほっとくと組織が繊維化しちゃうの。太もも組織が繊維化しちゃって、カッチカチになるのよ。

で、筋肉の柔軟性がなくなるから、その後遺症が一生残るのね。もうそれ治らないの。

軽いももかんだったらほっとけば、急性の炎症期が終わって、その水が引いてくから(いいんだけど)。

でも重いももかん……ローキック100発食らっちゃった、みたいなやつ。

もうどうしようもなく腫れて「これはもう障害残りますね」っていう風に医者が判断したら、腫れたももを切開する。切っちゃう。

切ると除圧されるでしょ。水が強制的に抜けて、中の圧力が下がる。それで繊維化を防ぐ。

炎症が一定以上続くと、組織ってのは繊維化する。

それは肺炎も一緒で、肺の組織の間質が炎症を続けると、繊維化して全く機能しなくなっちゃう。これはもう不可逆だから、戻らないんだよ。だから後遺症が残るんだよね。

和佐:なるほどね。

木坂:一時期、「コロナの肺炎は治ってもその後遺症がずっと残る」みたいな事が恐れ
られてたと思うんだけど。それは繊維化まで行った場合。

繊維化の手前だったら、治った人誰も全然後遺症残ってない。仮に(一度)集中治療室に入ってもね。そこの違いはすごくある。

和佐:なるほどね。


--人生100年時代を控えて--

和佐:でもこれ難しいですね。今後“人生100年時代”って言われるわけじゃないですか。もう体のあちこちが炎症して繊維化して、夢も希望もないですね。

木坂:夢も希望もないかなぁ? 俺は面白いと思うけど。困難がいっぱい襲ってくるから。

和佐:聞く限りでは困難ばっかりだなと思って。

木坂:我々は3人に1人は癌で死ぬでしょ。2人に1人は癌になるじゃん。

でも、何十年も前から「もう人間は癌で死なない」って言われ続けてたんだよ。だけどまだそんだけ死んでんだよ。

「なんだよ、医療は何やってんだよ」って(一般人は)思うんだけど。

もしその(「もう人間は癌で死なない」と言われていた)何十年前と同じ寿命(のまま)だったら、もう人は癌で死なないんだよ。

寿命が伸びてるから、(人類は)まだ癌で死ぬんだよ。

和佐:じゃあここから100歳まで生きるんだったら、より癌で死ぬ……

木坂:より癌で死ぬよ。

和佐:最終的にはもう癌以外で死なない、みたいな。

木坂:可能性あるね。癌の最大のリスクファクターは加齢だから。

和佐:その炎症とか繊維化っていうのは、癌にはならないんですか?

木坂:なるよ。

だから、お酒飲みすぎると肝臓がずっと炎症するのね。要は、ずーっと毒素を分解して排出しなきゃいけないから。

ずっと炎症を起こしてると、だんだんその肝炎って呼ばれるような状態になってくるでしょ。その肝炎がさらに進んでいくと肝硬変になるんだよ。これが繊維化した状態ですよ。

和佐:(“かんこうへん”の)“こう”は硬いってことですか?

木坂:硬い。「肝臓が硬く変わりました(肝硬変)」ってことだから。(肝臓が)あんなに柔らかったのに肝硬変になったら、肝臓癌待ったなし、ですよ。

和佐:なるほど、そうなんですね。肝硬変ってわりと聞くから全然、そんな危ないものと思ってなかったです。

木坂:それは、君の周りが大酒飲みだからじゃないか(笑)

和佐:いや、なんかよく聞くじゃないですか。人間ドックに行ったら「肝硬変の気がありますよ」みたいな。

木坂:それよく聞くとしたら、相当だよ(笑)

和佐:いや、僕の周りで聞いたことないけど、テレビとかでそういうシーンってあったりするじゃないですか。

木坂:あんのかもね。いや、でも肝硬変は、ももかんで言うと線維化しちゃった状態だから。結構末期ですよ。

和佐:そうなんですね。なるほどね。

木坂:脂肪肝も同じ。肝臓に脂肪がべったり付くでしょ。

そうすると、さっきの(肺の)イメージで言えば、“肺がビシャビシャになってて機能不全になってるから炎症を起こしやすい”みたいな状態と一緒で、

(肝臓に)脂肪がべったり付いてるから(肝臓が)機能不全になって炎症を起こしやすくなるわけ。

で、肝臓が炎症を起こして肝炎になって肝硬変になって肝臓癌になる、ってことです。

和佐:でもこれ本当いよいよ難しいですよね。今回のコロナだって、別に80まで生きてなかったらみんな関係なかったわけですよね。

木坂:これね、すごく面白い研究が出てて……人が死んでるから「面白い」とか言ったらこれ炎上するかもしれないけど。学問的にものすごく興味深い事があって。

ヨーロッパでコロナでたくさん死んでるじゃん。でもね、それと恐ろしいぐらいに負の相関がある、つまり反比例の関係で、インフルエンザの死者が減ってんのね。

だから、「本来インフルエンザで死ぬはずだった奴がコロナで死んでるだけだ」って言われてんだよね。

和佐:あーなるほどね、そういう事なんですね。全体の死者数自体はそんなに変わらないかもしれない、と。

木坂:これがすごく難しいところなんだけど。「だから別にコロナほっとけばいい」とは全然思わないけど。

80歳以上で高血圧と心疾患と糖尿病がある人がイタリアでコロナで死ななかったとして、あとどんぐらい生きたのかな、って話じゃん。

和佐:まあそうですね。何で死にますか、ってことですもんね。

木坂:そうなのよ。「それ(その原因)がたまたまコロナだったんじゃない? 」っていう話を、研究者たちはもうこっそりし始めてる。

和佐:なるほど。でもそうですよね。それはなんか思ってて。

このままいくと、自粛には人がもう耐えられないじゃないですか。そうなってくると、「もういいんじゃない? 」みたいな。どっかで何か……

木坂:「もうやーめた」って(笑)

和佐:そう、なんかあるような気もするんですよね。そこまであからさまじゃないと思いますけど。じゃないと、なかなかもう厳しいですもんね。

木坂:厳しい中で世界中やってんだけど。

その実態が、そうやってちょっとずつ明らかになってて……こればっかりはもうほんと神のみぞ知るっていうか、ifの話になっちゃうけど。

じゃあ「コロナで死んだ人の何パーセントが、あと数ヶ月以内に別の病気で死んだのか? 」そういう事を考え始めると、推測はわりとできちゃうから。

和佐:そうですね。特に日本だと、わりと80って普通に生きてるじゃないですか。うちのおじいちゃんおばあちゃんだって全員90まで生きたんで。

木坂:だけど、何個も重い病気があったら、当然(そこまで)生きないよね。うちの家系で70以上生きた男ってうちの親父だけだからね。

和佐:あーそうなんですね。

(ともあれ、)国によってだいぶ(コロナで老人が死んでゆくことへの)認識が違うんじゃないかな、と思って。

平均寿命が、日本だと83歳とかそのぐらいじゃないですか。国によっては70歳とかの場合もあるわけですよね。

となると、80歳の人がコロナで死んだっていう時に「うわっ」て思うのか思わないのか、っていう。

日本だと身近に90とか、それこそ100歳の人もいると思うんで……

木坂:俺(の周りに)は全然いないんだよね。

和佐:そっか。うちはやっぱ田舎だからいるんですよね。100はあんまりないけど90代は全然いるんで。

木坂:うちのばあちゃんが90代で一人生きてるけど、(俺は)90代ってそれしか知らない。

和佐:そうなんですね。

いや、だから逆に、「(コロナで老人が死ぬからって)なんで騒いでるんだろう」みたいな(受け止め方をする)国もあるのかなと思って。

木坂:あると思うよ。

和佐:85歳のおじいちゃんおばあちゃんが死んだからって、それはもう……

木坂:どっちかって言うと、(途上国の人どころか)俺は「何で騒いでんだろう」ってずっと思ってるから。

和佐:それは身近にいないからかもしれないですね。

木坂:というか、“死んでて当たり前”みたいな感覚だからじゃない?

周りにないってことは、みんな死んでるわけじゃん。だから、「もう80、90になったら人って普通死ぬよね」っていう感覚があるからかもしれない。

しかも持病が三つも四つもあったら、いつ死んでもおかしくないよね、っていう感覚があるからだと思う。

和佐:そうですよね。だから今後(人生)100年時代に向けて結構大変ですね。要は、70とかで死ぬ前提でみんな飲み食いしてるわけじゃないですか。

木坂:前提かはわかんないけど……

和佐:前提というか、だって100年前と大して変わらない様な生活してるわけじゃないですか。

木坂:いや、食事はだいぶ変わってるでしょ(笑) 家も変わってるし。

和佐:運動もしなくなってるのか。

木坂:そう。良くなった面もあるし、圧倒的に悪くなってる面もある。でも結果として寿命伸びてて、だからそれ(平均寿命の伸び)が絶対病気を増やしてはいるよ。

和佐:そうですよね。

だから、本来であれば騒がれなかった様なものまで騒がれたりとか、本来であれば癌にならなかった人、他の病気で死んでたはずの人が(平均寿命が延びたことで)癌で死ぬことになって、っていうのがあるから。

木坂:そうそう。それは世界のデータ見たら明らかで、発展途上国は未だに人はほとんど感染症で死にますよ。

先進国は癌とか心臓病とか呼吸困難系とかで死ぬんですよ。

和佐:意外と知らない人も多いと思うんですけど、未だに50とか60代で死ぬ国ありますもんね。

木坂:うん。ロシアの男なんて平均年齢、平均寿命五十何歳とかだよ。

和佐:ロシアでそうなんですね。

すごい。今(検索して)見たら、一番低いところ(国)で(平均寿命)46歳とかですね。恐ろしいですね。

木坂:そういうとこは感染症とかで結構死ぬんだよ。それこそマラリアとかでめちゃくちゃ人死ぬからね。

和佐:日本だともう当たり前のように80で生きてるけど、意外とそれが(世界では)珍しいというか。

コロナっていうのは先進国だけの問題というか、(先進国)特有の問題でもある、ってことですね。

木坂:そう。だから何度も言うけど、80、90っていうのは、「心肺を鍛えよう」とか努力をしてやっと健康であれる年齢なんだよ。

その年っていうのは、人体を考えると、“ただ生きてて健康でいられる年齢”はもう終わってんの。

でも今日本は医療が素晴らしすぎて、不健康でもそいつらを生かせるんだよ。ただそれだけなんだよ。

和佐:なるほどね。何かわかる気がしますよ。うちのおじいちゃんとかも、透析しながらずっと生きてたんで。

木坂:そう、なかなか死なないんだよ。

和佐:今か今かって言いながら、入院してから3ヶ月4ヶ月もちますもんね。「重篤になりました」みたいなところから3、4ヶ月、やっぱありましたもんね。

木坂:もつんだよ。だから、80、90ってのはそういう年齢なんだって。

何にも努力もしてこなかった人々が、持病いくつか持ってて、その年齢になって、今回のコロナみたいなものに罹ったら、そりゃ一定数死ぬでしょ、っていう話なのよ。

和佐:でも、(死ぬって)言っても1割とかね2割とか、そのぐらいってことですもんね。だとすればなんか……

木坂:だから、「(コロナって)そんなにヤバいですか? 」っていう風にどうしても思っちゃうんだよね。

和佐:確かにね。

さっきtwitter色々見てたら、ギャーギャー騒いでる人いっぱいいたんで。この話はもうやばいですね。

木坂:これはもう炎上するんじゃない?

和佐:そうかな。冷静に聴いてくれれば全然大丈夫な気がするんですけどね。

木坂:まぁ別に俺のチャンネルじゃないからいいけど。

和佐:僕も全然別に。最後の手段としてはコメント機能を切るっていう手段もあるんで。そうすると、僕エゴサーチしないからノイズは入らなくなります(笑)

木坂:それが正解ですよ。ストレスで免疫下がっちゃうから。健康に悪いから(笑)

和佐:コメントがね。SNSが健康に悪いですもんね。だから、80歳とかの人はSNSやっちゃ駄目ですね。

木坂:そうだね。心臓に悪いよ(笑)

和佐:60ぐらいからもうSNSから離れていく感じで。

木坂:ただでさえ心臓悪いのにもっと悪くなっちゃうから。

和佐:そうですね。でもマジでテレビがやばいですね。SNSはまだ能動的に行かなければ見ないですけど、テレビでもうコロナコロナってやられてるから、もう。

うちのお父さんこのままいくと1年死んでますよ、ストレスで。

木坂:ストレスで(笑)

和佐:そう、ストレスで。コロナじゃなくてストレスで死んでると思いますよ(笑) すごいですからね。

木坂:そんな状態なんだね。

和佐:良くも悪くも日本人って感じですよね。

木坂:俺はテレビ見なくなってほぼ20年近いから。

和佐:でもそうですね。僕もテレビないですからね。普通の現実社会と解離がある。

木坂:そうなんだよ。だから、こうやって当たり前だと思ってしゃべってる事が急に炎上したりする可能性があるから。まぁその辺は色々考えながらやってくれ。

和佐:そうですね。そこはちゃんと機能としてあるんで。

木坂:そんな人のための機能がね(笑)

和佐:そうそう。スイッチがあるんで大丈夫です。

木坂:わかりました。

和佐:ということで、今回これで終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

木坂:ありがとうございます。



編集者:椋木愛美

引用元:【コロナ解体新書】心肺機能を鍛えればコロナは怖くない?コロナに強い体の作り方」


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