バングラデシュでの学生暴動の裏に何が?_2024/07/31配信分

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<記事の概要>

バングラデシュで
公務員採用に関する優遇枠を巡り、
学生と当局が激しい衝突を続けており、
夜間外出禁止令が出ている。 

ロイター通信によると、
21日までに少なくとも114人が死亡した。 

この事態を受け、
米国や日本政府は
バングラデシュへの
渡航警戒レベルを引き上げた。 

バングラデシュでは
独立戦争に従軍した兵士家族に
公務員採用枠の30%が割り当てられてきたが、
2018年に政府が優遇枠の廃止を決定。 

これを2024年6月に高裁が覆したことで
学生らの不満が爆発して
抗議デモが激化、
首都ダッカなどで放火が多発している。 

<丸谷局長の解説>

私はこれを、
バングラデシュ版「色の革命」と見ている。 

バングラデシュは
1971年にパキスタンから独立。 
現在のハシナ首相は
独立運動の指導者だった
初代大統領の娘であり、
強権的な政権運営に対する懸念があると
西側マスコミは批判しており、
実際に1月の総選挙では
主要野党がボイコットし、
与党アワミ連盟が大勝した。 

今回の暴動の直前に
大きな政治的出来事があった。 

米国政府は、
バングラデシュの最南端に浮かぶ島、
セント・マーチン島に空軍基地を建設し、
中国を封じ込めたいと考えてきた。

5月、ドナルド・ルー国務次官補
(南・中央アジア担当)が
バングラデシュを訪問したが、
空軍基地の建設を認めたら、
政権運営を支援すると提案したのでは
と見られている。 

ハシナ首相は、
国家主権は断固として守るとして、
この提案を拒否したとされている。 

バイデン政権は、
1月の選挙では、
不正が蔓延している
という報告をあげまくった。 

私自身、その選挙の取材に行ったが、
市内の大きな投票所には、
欧米マスコミは
まったくシャットアウトされていたが、
日本人だというだけで、
私は好きに出入りさせてもらえた。 

なんと、地元の大手マスコミに取材を受けて、
その日のうちにニュースに載ってしまった。https://www.somoynews.tv/news/2024-01-07/ZTA0wwL4

このような圧力の高まりにもかかわらず、
ハシナ首相は選挙で圧勝。 

怒ったアメリカは
選挙プロセスを弱体化させているとみなした
人々へのビザ発給を制限した。
 
米国は、
バングラデシュが中国と接近しないように
と考えているが、
ハシナ首相はインドのモディ政権と
最も親しいし、
ロシアとも急接近している。 

昨年は50年ぶりに
ロシア海軍艦艇がバングラに寄港し、
国内初の原子力発電所は
ロシアが作って運営している。 

アメリカの介入による「色の革命」が、
バングラデシュにさらなる混乱を生んでいる。

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