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日米市場でインパクトを与えるスタートアップ5社に選出、米国拠点拡大の大きな足がかりに【Japan-US Innovation Award Symposium 2022】

2022年7月14日、スタンフォード大学にてJapan-US Innovation Award Symposium 2022が開催されました。このシンポジウムは、北カリフォルニア・ジャパン・ソサエティとスタンフォード大学の米国アジア技術経営研究センターが共催する、日米相互の市場にインパクトを与え活躍したスタートアップ企業を選出し、表彰するイベントです。

まさにこのシンポジウムにて、ワープスペースは、日本発で米国進出を目指す新進気鋭のスタートアップを表彰する「Innovation Showcase」に選出されました!
イベントに出席したワープスペース・CSOの森とCMOの高橋に、受賞の意味合いや会場の様子を聞きました。

授賞式に出席した高橋(左)、森(右)

◆Japan-US Innovation Award Symposium 2022の概要

このシンポジウムを主催する「北カリフォルニア・ジャパン・ソサエティ」とは、1905年に設立された、シリコンバレーに拠点をおく米国の民間非営利団体(NPO)です。日米間の相互理解を深めるため、シリコンバレーにて日米間の人とのつながりを構築できるようさまざまなイベントを開催しており、その最たるものが毎年夏にスタンフォード大学にて開催されるJapan-US Innovation Award Symposiumです。

ここでは、日米相互の市場に特にインパクトを与え活躍したEmerging Leaders(日米各1社、以下EL) 、また日本発で米国進出を目指すInnovation Showcase(日本国内5社、以下IS)が表彰されます。過去の受賞企業にはLINE(2014,EL)やSpiber (2016,IS)、ZOOM (2019,EL)など、錚々たる面々が名を連ねます。

宇宙関連事業に取り組むスタートアップとしては、アストロスケール(2021,EL)やispace(2018,IS)も受賞しています。ここからもわかる通り、Japan-US Innovation Award Symposium 2022はまさにこれからグローバルに活躍していく企業の登竜門となっています。

◆受賞することの意味とは

Japan-US Innovation Award Symposium 2022を受賞することが、ワープスペースにとってどのような意味を持つのか。シンポジウムに出席し、受賞講演を行った森は以下のように考察します。

講演の様子

まず、今回の賞の選考委員はベンチャー・キャピタルのマネージングディレクターや起業家など、ビジネスや投資の世界で成功した経験豊富な方々です。そんな「シリコンバレーの目利き」たちによる、半年間にわたる吟味を経てJapan-US Innovation Awardの受賞企業が選出されます。

つまり、この受賞は

ワープスペースが「ビジネスの世界では将来非常に有望な企業」とのお墨付きをいただいたことにほかなりません。

と森は語ります。

また過去の受賞者からも分かる通り、今回の賞は宇宙関連スタートアップに限らず幅広い分野の企業が対象となっています。ワープスペースがその中でもJapan-US Innovation Awardの受賞企業に選出された理由としては、選考委員側の、観測衛星事業の活性化やワープスペースが解決に取り組んでいる宇宙空間における通信事業の現状と課題への理解があったことは大いに考えられます。しかし、今回の賞の特性を考えれば、森は以下のように分析します。

受賞の理由は、宇宙での課題解決という事業アイデアの斬新さだけではなく、ワープスペースの収益性、事業性が評価されたと捉えることが出来ます。こうした意味合いで、この受賞には非常に大きな意味があります。

(追記:2022年7月22日には、第9回MUFGビジネスサポート・プログラム「Rise Up Festa」の最優秀企業の4社にも選ばれています。国内でも、ワープスペースの事業は非常に高く評価されています。)

また、ワープスペースのPRブースでは森、高橋が、シンポジウムに集まったベンチャーキャピタルや起業家、商社系の事業投資家の方々と話し、ネットワークを構築することができました。観測衛星の課題やワープスペースの事業について、宇宙産業以外の方々に説明したところ、ディープテックや宇宙開発への期待と相まってか、事業に「夢を持ってくれていると感じた」と森は語ります。情熱をもったシリコンバレーの投資家の方々と、また一つ強力な繋がりができました。

◆米国拠点拡大をはじめとする今後への足がかりに

投資家が企業の価値を算出するうえで、営業利益はわかりやすい指標の一つではありますが、それだけではありません。近年はSDGsやESGに代表される、その事業がもたらす社会的なインパクトが重視されるようになってきています。Japan-US Innovation Award Symposium 2022のコンセプトはまさにこの観点に言及しています。

しかし、社会に対して大きなインパクトを与えうるポテンシャルを持つ事業であったとしても、グローバル展開が重要なポイントになります。米国に拠点を設け、着実に事業を推進していることが、Japan-US Innovation Awardの選考委員に評価されました。森は、

「自分たちは正しい選択ができていると思う」

そう述べます。

今回の受賞は間違いなく、今後のワープスペースの米国拠点拡大への大きな足がかりになるはずです。

現地にて昼食を摂る二人。Sotto mareのCioppino(魚介とパスタのトマト煮)というメニューがおすすめのようです。今回のヒアリングでは受賞の話題に加えて、Cioppinoが如何に美味であるかについても詳細に伺いましたが、それを示すには紙面が少々足りません。


文・中澤淳一郎

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