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柳田康友がCETで実現を目指す再生医療とは?経歴/研究/セミナー調査

柳田康友さんは、Cell Exosome Therapeutics株式会社(CET)にて代表取締役を務めています。そしてCETは、さい帯由来間葉系幹細胞を活用した再生医療関連事業を展開する企業です。
再生医療は、従来の治療法では十分な効果が得られなかった人々の希望となる医療技術ですが、本格的な実用化にはまだまだ課題も残っています。

そこで、柳田康友さんはCETにて、キャッチコピーの「TYB(To Your Body あなたの体に語り掛ける )」と「『健康に、生きたい』という願いを、再生医療を通じて叶えたい。」という企業ステートメントを掲げ、誰もが受けられる再生医療の実現を目指しています。

今回は、柳田康友さんの経歴やCETが実施している再生医療の研究内容、足病の予防方法、大学教授が登壇する学会セミナーなどについて調査いたしました。

柳田康友とはどんな人物?

柳田康友とは

 柳田康友さんはCell Exosome Therapeutics株式会社の代表取締役で、CET設立以前から起業や上場会社役員を歴任してきた、スゴ腕の経営者として知られています。

現在は再生医療事業に尽力する柳田康友さんですが、多様な業界での活動実績があり、過去には「銀河鉄道物語劇場版シリーズ」や、天野喜孝さんの映画初監督作品「DEVA ZAN」などのエグゼクティブ・プロデューサーに就任し、エンターテイメント業界でも活躍していました。

経営コンサルティングを手掛けるライトキャピタル株式会社と、CETのグループ会社であるMacrobiosis株式会社でも代表取締役を現任しています。 

プロフィール

  •  名前:柳田康友

  • 読み方:やなぎたやすとも

  • 生年月日:1964年11月29日

  • 出身地:宮崎県

  • 趣味:ボクシング観戦

  • 所属:Cell Exosome Therapeutics株式会社/ライトキャピタル株式会社/Macrobiosis株式会社

評判の人柄

柳田康友さんは、社員想いの社長です。
例えば、サプライズで軽食やフルーツを差し入れたり、クリスマスプレゼントを用意したりと、再生医療の実現を目指して業務に取り組む社員を労う気持ちを言葉やプレゼントでしっかりと伝えています。

また、柳田康友さんは社員と直接会って話すことも大切にしているため、幹部だけでなく現場の担当者とも密にコミュニケーションをとるように心がけているようです。
社員とコミュニケーションをとる際には、相手の身振りや手振り、表情などを読み取ってしっかりと向き合うことも大切にしています。

そんな柳田康友さんの趣味はボクシング観戦で、社員と一緒に会場へ観戦に行くこともあるそうです。 

柳田康友の経歴

柳田康友の経歴

柳田康友さんの経歴について紹介します。

まず、1994年に旭インベストメント株式会社を設立して代表取締役に就任(2014年に清算)しました。
1999年には、株式会社ジャパンアミューズメントエージェンシーの代表取締役(2005年に取締役退任)に就任し、2004年に株式会社コモンウェルス・エンターテインメントの取締役(2010年に退任)に就任しています。

2010年には現在も代表取締役を務めるライトキャピタル株式会社を設立し、2018年からはMacrobiosis株式会社の代表取締役にも就任しました。
そして2019年4月にCell Exosome Therapeutics株式会社を設立し、現在は3社の代表として活動しています。 

柳田康友が参画した作品

柳田康友さんは、エンターテインメント業界でもその名を知られています。

松本零士さん原作のSFアニメで有名な「銀河鉄道物語」の劇場版シリーズや、アート界の巨匠として人気の高い天野喜孝さんが初監督に挑戦した映画作品「DEVA ZAN」に、エグゼクティブ・プロデューサーとして参画しました。 

柳田康友が代表取締役を務めるCell Exosome Therapeuticsについて

Cell Exosome Therapeuticsについて

 柳田康友さんが代表取締役を務めるCell Exosome Therapeutics株式会社は、主に「さい帯(へその緒)」から抽出・培養して得られる「さい帯由来間葉系幹細胞」を用いた再生医療を研究する企業です。

柳田康友さんを筆頭に、再生医療の可能性を信じたメンバーが集い「安全で品質の高い再生医療を、価格を抑えて提供したい」という信念のもと、2019年4月に設立されました。

「『健康に、生きたい』という願いを、再生医療を通じて叶えたい。」という企業ステートメントを掲げ、再生医療を「誰もが受けられる医療」としての実現を目指しています。
柳田康友さんたちの熱意に惹かれて入社した社員も多く、現在では30人を超える社員が在籍しています。 

キャッチコピー「TYBあなたの体に語りかける」

CETのキャッチコピーは「TYBあなたの体に語り掛ける」です。

この「TYB」は「To Your Body」を略した言葉で、細胞が発するエクソソームなどの分泌物が他の細胞に語り掛けるようにして影響を与えることを意味します。

企業ステートメントとあわせ、「まだ見ぬ再生医療の明日を実現する」という最大のミッションを遂行するためにも、「細胞」の神秘を解き明かし、再生医療の無限の可能性を探求し続けることを約束するとしています。

柳田康友が実現に向け邁進する再生医療とは

再生医療とは

柳田康友さんが実現に向け邁進する再生医療とは、簡単に言うと「病気やけがなどで機能を失った組織や臓器を、細胞を用いて修復、再生する治療」のことです。

患者自身、もしくは他人の幹細胞(全ての細胞のもとになる細胞)などを用いて、特定の組織や細胞を人為的に作りだし、移植することで、失われた臓器を再生することが可能という考え方に基づいた新しい医療です。

この再生医療で用いられる幹細胞は「体性幹細胞」「ES細胞」「iPS細胞」の3つの種類があり、体内に広く存在し、血液、脂肪、骨、軟骨、筋肉、血管などの細胞のもととなっている細胞が「体性幹細胞」で、再生医療において現在最も研究されている分野となります。

法律に基づいて行われる研究と治療

再生医療は、これまで有効な治療法のなかった疾患の治療が出来るようになると期待が高まる一方で、まだ新しい分野の医療であることから、安全性の確保も重要な課題となっています。

厚生労働省は、2014 年6月に「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保などに関する法律」と併せ、「再生医療等の安全性の確保に関する法律」を発出し、再生医療に関する安全性確保の手続きや、細胞培養加工の外部委託ルールなどを定めています。

再生医療の研究・治療はこの法律を根拠に展開されており、再生医療を行う時はもちろん、再生医療に使用する細胞や組織の培養を行う際にも厚労省へ申請が必要です。

Cell Exosome Therapeuticsのさい帯由来間葉系幹細胞に関する研究

さい帯由来間葉系幹細胞に関する研究

CETでは、さい帯由来間葉系幹細胞(さい帯由来MSC)を活用した再生医療に関する研究をしています。各研究内容について調査しました。

安定した製造技術の開発

CETでは、さい帯由来MSCの特性に着目して、細胞製造のプロセス構築や、さい帯種細胞の樹立、他家(同種)細胞移植の臨床適用に向けた新規培養技術の開発を進め、将来的な実用化に向けて日々研究を行っています。

細胞製造の生産効率向上や安定した製造技術の開発にも注力しており、細胞の品質保持や臨床適用性、コスト効率の観点から培養液や容器基材に至るまで検証しています。

また、オリジナル培地やラミニンという物質を添加するといった独自の培養方法を開発することにより、少量のMSCストックから大量のMSCを生産・回収することが可能にしています。 

オリジナル培養液の開発

前述の通り、CETではさい帯由来MSCの培養に最適なオリジナル培養液の開発も行っています。
オリジナル培養液の開発により、安定的な供給体制も構築できるため、低コスト化が期待できます。

さらに、幹細胞の治療メカニズムとして近年注目が高まっている、サイトカインやエクソソーム、代謝物などを、独自開発した培養液を用いて細胞上清(細胞の培養の上澄み液)として回収し、ELISA法や、メタボローム解析により評価しているとのことです。

自動大量培養系の開発

細胞培養工程の質向上は、培養技術者のスキル向上とむすびついています。人的作業の質や製造の条件によって品質がばらついてしまうことから、品質の安定性向上が課題となっています。
さらに、再生医療等製品や特定細胞加工物を広く普及させるために、大量培養技術も必要となります。

CETではこれらの課題を解決すべく、大阪大学大学院工学研究科との共同研究で培養工程を自動化するための新規培養方法を開発中です。
適切な培養装置を評価・選定・新規開発し、CETの培養技術と組み合わせることで、安定で安価な再生医療等製品や、特定細胞加工物の製造プロセスの構築を目指しています。

日本初の足病医学拠点を設置

足病医学の資料

 日本で初めての「足病医学」の拠点として、神戸大学大学院医学研究科にて「形成外科学 足病医学部門」の寄付講座を設置しました。
形成外科学 足病医学部門では、足病医学の推進をはじめ、日本版の足病医の育成、下肢慢性創傷の再生医療推進、創傷発症予防のための重症化リスクを歩行機能解析によって明確化することなどに取り組んでいます。

患者向け資材を配布

また、CETでは足の動脈硬化について知ってもらうため、下肢動脈疾患についての情報をCETの公式ホームページで紹介しています。 

下肢動脈疾患について

「足の動脈硬化」とも言われる下肢動脈疾患は、血液がドロドロで流れづらくなり、血管が硬化する「動脈硬化」が足に起きた状態を指します。
下肢動脈疾患は、症状がある人よりも、症状がない人の方が3倍多いとされており、進行が見落とされがちな疾患としても知られています。女性より男性に発症することが多く「加齢」「喫煙歴」「糖尿病」などが危険因子とされています。

症状がないからと放置してしまうと、そのまま動脈硬化が進行し、気づいた時には足潰瘍(あしかいよう)や足壊疽(あしえそ)まで悪化し、足を切断するリスクが高まります。また、症状がない場合でも、心筋梗塞や脳梗塞のリスクも潜んでいるので、放置は禁物です。

足病の予防方法

このような足病を予防するためには、日ごろから足のセルフチェックをする習慣を身に付けることがポイントです。
足に治りにくい傷がある場合や、足に赤み、腫れなどの異変があるときは、痛みがなくても医療機関を受診することが早期発見・治療に繋がります。

また、糖尿病や狭心症などの基礎疾患を持っている人は治療を継続する、禁煙を心がける、足の血流・血管状態をABI検査でチェックするなど、日ごろの予防対策も重要となります。 

大学教授が登壇する学会セミナー

学会セミナー

CETでは「日本心臓血管外科学会学術総会」や「日本フットケア・足病医学会年次学術集会」などの総会に、大学教授が登壇するスイーツセミナーや、ランチョンセミナーを定期的に共催しています。

共同研究を行う大阪大学大学院医学系研究科の特任教授で、大阪警察病院の院長である澤芳樹先生をはじめ、さまざまな登壇者を招いて実施されるセミナーでは、参加者と先生方の活発なディスカッションが行われるようです。

例えば、第2回日本フットケア・足病医学会年次学術集会スイーツセミナー(2021年)では、「PADに対する細胞再生治療:有効性を高めるための最適な患者群の模索および細胞ソースの検証」をテーマに、第3回日本フットケア・足病医学会年次学術集会アーリーランチョンセミナー(2023年)では「2万人の創傷データから見えた新しい虚血(潜在的重症下肢虚血)」がテーマでした。

まとめ

以上が、柳田康友さんの経歴やCETの研究内容、セミナー等に関する調査結果です。
柳田康友さんをはじめとしたCETのメンバーは、再生医療を誰もが受けられるようになる世界を目指し、さい帯由来間葉系幹細胞を使った再生医療の研究をしています。

また、アカデミアと連携して日本初の足病医学拠点の設置に貢献し、足病等に関するセミナーを学会と共催するなど、足病や再生医療に関する情報を広く伝える活動にも積極的です。
一人でも多くの人のもとに必要な医療が届くことを願って、CETでは今日も研究が続けられています。

会社概要

  • 会社名:Cell Exosome Therapeutics株式会社

  • 設立年月日:2019年4⽉8⽇

  • 代表取締役:柳田康友

  • 資本金:5000万円

  • 所在地:〒150-0011 東京都渋⾕区東2-16-9 7階

  • 事業内容:再生医療関連事業

  • CPF施設番号:FA3210001


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