見出し画像

ポーカー旅行@パラダイスシティ(プレーヤーの傾向と対策)

今回韓国パラダイスシティでポーカーをやってきましたので、目次の内容についてまとめようと思います。
この記事では1日目に勝てた理由である「プレーヤーの傾向と対策」についてと、2日目に負けた「反省」について主にまとめました。
また、その他、パラダイスシティでポーカーをした際に同卓した、よくパラダイスシティでプレーをされている日本人プレーヤー(以下、「日本人reg」)から聞きました、役立つ情報についてまとめました。
これからパラダイスシティでポーカーをしようと考えていらっしゃる方の参考となれば幸いです。

・2日間の成績

私の2日間の成績です。

1日目(土曜日夜)
₩200,000→₩841,000 (+₩641,000/9h)
2日目(日曜日夜)
₩841,000→₩341,000 (-₩500.000/5h)

計₩200,000→₩341,000 (+₩141,000/14h)

一応勝ちで帰ることができましたが、気持ちとしては後に書きます反省点があり、また1日目の大きな利益を2日目に大きく失ったため、負けた気分です。
実は今回のポーカー旅行は2回目で、前回よりは自身が強くなった自信があったため、前回2日間で稼いだ+約₩120,000を越えてやりたいと思っていただけに、結果的にあまり変わらない結果となってしまい一応勝っているはずなのに残念な気持ちです。
人間は大勝ちしないと幸せになれない生き物なのかもしれません。

・軍資金

私は今回9万円近くを持っていきました。
大学生の私にとっては大金で、もし全額失えば、1カ月間もやし生活決定というまさしく背水の陣の状況でした。

2日間程度であれば9万円あれば充分だと思いますが、私のように「全額失うと生活が…」という切羽詰まった状況ではお金を失うことに過度に恐怖してしまい、ベストなプレーは大変難しいものになり、オススメできません。

(本当に頭ではわかっていても、自然とプレーは普段と比べるとブラフが少なくなりバリューよりに傾きます。無意識的に小さなティルトに陥ってしまうのです。)

しっかりお金をため、「全額失っても良い経験だ」というくらいの気持ちで望むべきだと思います。

日本人regの話によるといつも1週間程度$1-$3テーブルで戦うときは30万円程度用意されてるそうです。

・アクセス

インチョン空港から無料のシャトルバスが出ています。

インチョン空港からのシャトルバスについて

また、バスのない時間帯タクシーを使っても₩5,800しかかかりませんでした。

・ご飯

実はポーカープレー中にポーカーコーナー内の係の人にご飯を食べたいと伝えると、案内されカジノ内のcafe9で無料で食べさせてもらえます。

また近くにCUというコンビニがあります。
カジノを出て、カラフルな色の変わる廊下(伝わるかな…?)を越えてショッピングモールに入ったすぐ辺りに右手にある扉の出口を出ると左手にあります。

・宿

私は今回ホテルは予約しておらず、仁川空港内の「SPA ON AIR」でお風呂に浸かり寝ました。
1日目(土曜日)の晩、カジノは朝早朝まで盛り上がったため朝から15:00まで寝ました。
夜は混むらしいですが、朝からだと空いていました。
誰が寝たかわからないマットの上で寝るので潔癖症の人は苦手かもしれませんね。
値段は6時間滞在しましたが₩16,000でした。
2日目はやはり睡眠時間が足りないのと、ちゃんとしたベットではないために寝不足でした。
ポーカーで眠気は天敵です。相手の分析力が落ちてしまいます。今思えば、ちゃんと宿を予約しておいた方が良かったかもしれませんね…

日本人regもホテルを予約していなかったらしく、パラダイスシティ内の「CIMER」というところの中のチムジルバン(韓国にあるサウナつきの健康施設。仮眠もとれる場所。)で寝ていたそうです。

ただし金、土、祝前日は24h営業ですが、日~木は8:00~0:00までしか営業されていません。

CIMER公式サイト

・プレーヤーの傾向と対策

*初心者の方向けに今回出てくるポーカー用語の意味についてまとめておきます。
オープン
…プリフロップでベットまたはコールし、プレーに参加すること。
リンプ
…プリフロップでBBにコールすること。
レンジ
…プレーしうるハンドの範囲。
マルチウェイ
…テーブルで多くのプレーヤーがプレーに参加すること。
タイト
…レンジがとても強いハンドに狭められているプレーヤーのこと。
ルース
…レンジがさほど強くないハンドも含まれており、広いプレーヤーのこと。
トップヒット
…ボードのカードの内最も大きな数字が当たっていること
キッカー
…自分のハンドの内ヒットしていない方。お互いに同じ数字でヒットしていた場合はキッカーで勝敗が決まる(ボードによってはたまに引き分けになる。)
ポケット
…同じ数字2枚のハンド
セット
…ポケットと同じ数字がボードに並び、3カードが完成すること。
セットマイン
…ローポケットでコールし、セットが完成した際に大きく稼ぐ作戦
チェックレイズ
…一度チェックしたのち、相手のベットに対してレイズすること
バリュー(ベット)
…相手に勝っているハンドで、勝った時の取り分を大きくするためにベットすること。
ブラフ(ベット)
…相手に負けるハンドにも関わらず、自分が強いハンドのふりをして、相手を降ろすベットをすること。
ヘッズアップ
…1対1のこと。
スタック
…自分の持っているチップの量
エフェクティブスタック
…相手と自分のスタックの内、(最も)少ない方のスタック。多い方のスタックより少ない方のスタックの方がプレーに関わることが多い。
スーコネ(suited connector)
…同じマークで数字が連続しているハンド
フラドロ(flush draw)
…ボードと自身のカードに合わせて4枚同じマークのカードがある状況。あと1枚でフラッシュが完成する状況。
CB(continuation bet)
…プリフロップでベットしたプレーヤーがフロップもベットすること。フロップとターン、ターンとリバーでも言う。
ダブルバレル
…2回連続でCBを打つこと。
スチール
…プリフロップでレイズすることで、相手を降ろし、ブラインドを取りに行くこと。
ティルト
…精神的に冷静さを欠き、ベストなプレーができなくなってしまっている状態。
ラグ
…ターンやリバーで落ちたカードのうち、お互いのハンドにさほど影響しないことが予想されるカード。

【土曜日の晩】
多く感じたプレーヤーの特徴としては、

・オープンレンジが広すぎる人
→なんでもリンプする人やSB,BBでなんでもコールする人が多かったです。
→マルチウェイ(4人以上)になることがほとんどの環境でした。
→個人的にはセットマインがとても有効だと思います。
日本人regも狙っていました。逆に、あまりコールしないタイトなプレーヤーがコールしてきた場合はセットマインを注意しましょう。
(後述しますが、私はセットマインで2日目やられました。)

・相手が想定してなさそうなハンドで入ってツーペアを狙いに行く人
→なんでもコールするプレーヤーの発想はこれですね。確かに完成すれば相手の予想を裏切り、多くのチップを獲得できる可能性はありますが、2ペアが完成する頻度は極めて低く、それでいて完成しても負けることが多々あり、その場合は大きく自身がチップを失います。リターンに対しての投資やリスクの大きさを考えると極めて不利だと思います。

・トップヒットグッドキッカーやツーペアを適切に降りられない人
→一番の狙い目です。セットやフラッシュができたときは多少大きく打ってガンガンバリューを取りに行きましょう。セットマインの爆発時です。
特に場にAやKなどが落ち、自分がミドルやローのセットが完成した時はガンガン攻めるべきです。相手がトップヒットしている可能性が高いので。
また自分がトップヒットグッドキッカーを持っている場合にこちらのベットに対して、チェックレイズを行ってきた場合は要注意です。
割と中級者レベルでもチェックレイズはとても強い役のバリューレンジに偏っていることが多いです。

・オープンレンジはタイト目だがオープンレイズを行う際のレイズ額が小さすぎる人
→せっかく良いハンドが入ったにも関わらず、フロップ以降、自分のハンドはたいして強くないという状態に陥ります。
ヘッズアップならトップヒットや2オーバーなどはまだ戦えるハンドですが、マルチウェイだと少なくともトップヒットグッドキッカーや2ペアは無いと自信をもってプレーできないですよね。
良いハンドが入ったときは私はコーラーの人数に応じて大きく打ち、相手にフォールドするか不利なハンドでコールするかという嫌な二択を迫るよう意識しました。

・エフェクティブスタックが小さい(30~50bbくらい)のにスーコネを過大評価する人
→フロップで大抵こういうプレーヤーは難しい判断に迫られ、過コール(または過フォールド)に陥ります。

・フラドロでコールしてついて行き過ぎな人
→こういう相手にはノーリスクで次のカードを見せるのはもったいないです。レイズしてより相手に不利な選択を迫りましょう。

・バリューに大きく偏り、ブラフがほぼ無い人
→特にあまりカジノに慣れてなさそうな日本人に多いです。あとは大金を失うことを怖がる大学生くらいの人。

・バリューよりの人相手にも関わらず、やたらブラフキャッチを狙いに行く人
→日本人のカジノに慣れていないプレーヤーは大金がリアルにかかった場面ではなかなかブラフができないことが多いです。自分のハンドがいくら強くても、相手に応じてプレーしましょう。

・相手のCB(continuation bet)に対し過フォールドな人
→初心者にありがちです。ショートスタックでなんでもコールする癖に、フロップでなんでもフォールドするプレーヤーは最も早くチップを失うでしょう。
逆にそういったプレーヤーにはガンガンCBを打っていきましょう。ただし後述するようにマルチウェイの場合が多く、その場合はCBは多少慎重に打つ必要があります。

・CB打ちすぎの人
過フォールドなプレーヤーには良いでしょうが、過コールなプレーヤーに対してや、過フォールドなプレーヤーが珍しくついてきているにも関わらずダブルバレルを打つ人がいました。これでは損ですよね。
こういったプレーヤーにはフロップでトップヒットしやすい割とタイト目のレンジで戦うと良いです。勝手に相手がポットを膨らましてくれます。
またこういった相手はそんなに強くないハンドでさえもベットするので、ベットしてこなかった場合はあいては相当弱いハンドである可能性が高いです。この時はこちらが弱いハンドでも適当にベットすれば大体降りてくれます。(たまにすごい強いハンドでは潜るタイプもいるので注意ですが。)

・相手がチェックなど弱気な姿勢を見せたらほぼどんなバンドでもベットし過ぎな人
→比較的カジノに慣れているプレーヤーや金持ちの外国人に多いです。
特にリバーの相手のチェックに対してベットする場合が多く、こういったプレーヤーを見つけた際は積極的にリバーでチェックレイズを狙いましょう

などです。

私はテーブルに座る前に側でテーブルを観察し、こういったプレーヤーがいることをしっかり分析してから入りました。また友達と情報を交換し、土のプレーヤーに対してどう戦うか作戦を完全に練ってから戦いました。
正直土曜日の晩、私が入ったテーブルではテーブルに入る前からどの人にはどうプレーすれば勝てるかは予想がついている人が多かったです。

日本人regの方がいたもう一方のテーブルには他にもレベルの高そうな日本人が多そうだったので、そちらのテーブルには行きませんでした。

ちなみにテーブルに入る際「ウェイティングリスト」に名前を書き、席が空くと入れますが、その時係の人にこちらのテーブルにだけ入りたいなど要望できることがわかりました。

【日曜日の晩】
土曜日に比べると格段にバランスが取れたプレーヤーが多く、戦い辛かったです。
コーラーも少なくマルチウェイにはあまりならず、むしろタイト気味なプレーヤーが多い環境に、スチールを狙いに行くプレーヤーがちらほらといった環境でした。
こういった環境では決まった戦術はなく、スタックサイズは大きい方がプレーの幅が広がり戦いやすいためとにかく良いと思います。

【儲けやすい曜日、期間について】
日本人regにいつが勝ちやすいか聞いてみたところ、やはり金曜日と土曜日の晩だそうです。
また、中国や韓国が旧正月に入る時期(1月下旬あたり)も狙いやすいそうです。

・反省

土曜日の晩は調子が良く大きく勝っていたこともあり、自分でも普段通りのベストなプレーができていたと思います。
冷静に相手の傾向を読み、AQのトップ2ペアや、AAでも降りるべきときは降りて大きなマイナスを回避することができました。

日曜日は最初からテーブル全体のレベルが高いと感じており、気を引き締めて戦っていました。
全体的にバランスがとれている相手が多いなか、フラドロでのコール率が高い傾向がある人を見つけました。

そんなときです。

その人と戦っている時にターンでJの3ガードが完成しました。
ボードにはダイヤが3枚ありますが、相手の動き的にはフラッシュはとても薄く、フラドロの可能性が高いところです。

「なるべくフラドロで次のカードを見るにはリスクを負わせたい。」
「この人なら多少オッズに合わないほど大きく打ってもフラドロでコールしてくれるはず」

そう私は考え、ポットオーバー(約1.5pot)のオール・インを行いました。
(この勝負でポットにつぎ込んだ額は約3万円)

相手は意外とすぐコール。

相手は私の予想通りKハイのフラドロでしかもまさかのノーヒットでした。

「これは勝った!」

そう思ったとき、確率約18%の壁を越えてリバーでダイヤが落ちました…
そうです。引かれたのです。。

私は落ち込みました。

しばらくテーブルを離れ、ティルトに陥ってより大きな損失を防ぐため、気持ちを切り替えようとトイレで顔を洗いました。

そして心の中で

「今ベストなプレーを尽くすんだ」

と呟きテーブルには戻りました。

しかしその後ハンドが来ません。相手は相変わらずバランスが比較的取れたプレーヤーが多いです。
そのなかでも、スチールを狙ってくる相手の頻度などから、偏りを感じ、このレンジのハンドが来たらこうプレーしようと頭で組み立てます。

しかしハンドが来ません。
苦しいなかなんとか少しずつ稼ぎ₩50,000稼ぎました。

そのときです。私のハンドに突然AKsが来たのです!!
待ちに待ったバンド!しかもAKs!

さらにそのとき、とんでもないルースな金持ちのプレーヤーがテーブルに来ていたのです!

こんなチャンスはない!

私はHJから5bb打ちました。
少し大きいですが、BTNのその金持ちは高頻度にコールor3betを行います。

その金持ちのスタックはそのとき100bbを下回っており、仮に3betされたら私のオール・インに今までの傾向からも簡単に広いハンドでコールがもらえそうだったので、少し大きめに打ちました。

BTNの金持ちは結果的にはコールしました。

しかし、そのとき意外なことにSBにいたとてもタイトな日本人プレーヤーがコールしたのです。

そしてBBもコール。4wayになりました。

AKはマルチウェイほどオッズが良く、SBのプレーヤーが少し気になりますが、私は喜んでいます。

あとは当たるだけ!

そう願った時フロップがKs5s4dが落ちました。

来た!

そう思いました。なんせトップヒット、トップキッカーでツーペアの可能性も薄いボードです。


SB(超タイトな日本人)「bet (half pot)」


…ん?

私は困惑しました。
相手がなぜベットしたかがわからないからです。

この状況、私がKを持っているのにドンクベット…?

バリューとして打つならまだしも、ブラフとして打つなら後ろに3人もいるのに誰を下ろせると思って打ったんだ?

全くSBが有利では無いレンジなのに…?

てか、超タイトなプレーヤーがブラフで打つレンジって何があるんだ?
フラドロ?ストドロ?そんなんで打つか…?

そのとき私の頭にはすでに相手のあるハンドが思い浮かびます。

セット

でも、そんなわけない…!
でも気になる…

私は他のルースなプレーヤーが同じことをしてきたときはレイズしていますが、今回はセットが怖くなりコールしました
相手のブラフレンジが思い付かないまま…

私以外の2人はフォールド

ターンでラグがおち、SBが私のスタックを確認しました。

オール・インがくるのかな…

私はそう思いました。なぜなら私のスタックはすでにpotを少し上回るほどしか無いのです。

しかし相手はハーフポットベット

私はまだ相手のブラフレンジが思い当たりません。
やっぱりセットなんじゃ…

でも私は降りることもできませんでした。
ようやく来たハンドです。しかもトップヒットトップキッカーです。
取り返したいんです。3万円を!

コール


私はしてしまいました。

リバーでまたラグ

相手は当たり前のように

オール・イン

私はポットに対してわずかになった残りのスタックを見て後悔しました。
ターンの時点でこうなることはわかっていました。
頭ではわかってるんです。良くない判断をしてるということは。

でも待ちに待ったハンド。トップヒットトップキッカー。
自分の心が叫ぶんです。

勝ってるかもしれないじゃん!
自分が相手のブラフレンジを思いついてないだけなんだよきっと!
てか、そうであってくれ!!

もうこうなっては願望です。冷静さを欠き、確率論ではなく、願望で

「コール」


相手は私のフロップからの読み通り5のセットでした…

-₩250,000

私はもう今の精神状態ではまともにプレーできないことを悟り、2日目を終了しました。

こうして2日目は-₩500,000となったのです。

・皆さんに言いたいこと(ティルトについて)

勝ってるときは誰もミスなんてしないんです。
私も土曜日はそうでした。いつもと変わらず冷静で回避していました。
でも負けたときは本当に気をつけてください。
自分はティルトじゃない。もう大丈夫だと思っていても、ハンドが来ないとき、大金がかかったとき、慣れない環境、あなたは自然と冷静な判断を欠くのです。

良い手がようやく入ったとき、「お願いだから勝っていてくれ!」「ワンちゃん相手はブラフ!」という感情に人は脆くも負けてしまうのです。

「ブラフの可能性はあるけど低い。もしブラフだったらナイスブラフ。」
そういう気持ちになれるかどうか。そこが重要です。

日本人regの方も話していましたし、土曜日の私も狙っていましたが、一番の狙い目はトップヒットトップキッカーや、プレミアハンドを降りられない人、だそうです。

プレミアハンドは今までハンドが来なかった分、自分がバッドビートを食らって負けた分、フォールドは難しくなり、過コールに偏ります。
そうならないよう注意しましょう。

ティルトは無意識的になるものです。
「調子が良い」と思えるとき以外は小さなティルトに陥っていると思うべきです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。私の記事が少しでも皆さんの勝ちにつながることを期待してます。
今後も皆さんに役立つポーカー記事を書いてまいりますのでどうかよろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?