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主力になる体癖を掴まえる

2021年2月の整体協会発行『月刊全生』にて、体癖に関するとても興味深い箇所があった。

野口晴哉「何を観察するか 2」(昭和41年6月整体操法中等講座の記録)の中で「主力になる体癖を掴まえる」というセクションがあり、ここで個人の中にある複数の体癖をどう見ればよいのかがとても端的に書かれていたので、ざっくりと要約して書いてみる。

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100の色が3つの原色からできているように、十二の体癖が色々な人を作っている。一人一人がいくつかの体癖を混ぜて持っている(例えば10種が○%、3種が○%、5種が○%)が、その人の行動の主力になっているのは何種の体癖状態かを観ていくと、その人のこれからやるであろうことも判ってくる。

主力を前に出しておけば、後はそれにくっついてくるだけ。砂糖の中の塩が却って甘みを際立たせるように、雑物があっても実際の動きになるのは主力体癖の動きだけでしかない。

あらゆる体癖をみんなが持っているが、その人の直接の行動となり、感受性の方向を決める主力の体癖がある。その人がこういう動作をするのには、こここが中心となって動くというそれを掴まえて、その一番動くところの、運動習性から体癖を知る(その後整体指導につなげていく)。

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体癖の混合についてはいつも悩まされるが、「主力」に目を向けようとする姿勢がいかに大切かが分かる。

野口晴哉先生の文章は、いつ読んでも発見がある。

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