#1ポケモンとV系 

そもそも「nとV系」とは


V系をストレートに語る場は色々あると思うが、あえてV系が影響を与えたり与えられたりしている枝葉のところをテーマにすることで、V系の面白さや新たな側面が見えてくるのではという趣旨の企画。
タイトルの”n”は 数式において自然数をなんでもいれてもいいよというNからとって、V系と色々なものを組み合わせて語っていくということを表している。
今は、基本的にはラジオ的な一人語りスペースとなっているがいくいくやマシュマロやスピーカーで色々な人が参加してワイワイする場になっていって欲しい。

なぜポケモンとV系?

第一回ということで、浅いとはいえそれなりに知っているものの方がしゃべりやすいということで選んだ。ポケモンシリーズは初代からずっと好きで今も現在進行形でポケットモンスタースカーレット・バイオレットをやっている(他にもポケモンGOやポケモンカードもちょこちょこやってる)特に前作ソード・シールド(2019年発売)そして今作スカーレット・バイオレット(2022年発売)にゲームフリークや株式会社ポケモンがV系から着想を得たということではないが、V系に通ずるところがかなりあるよなと感じる。

ソード・シールド

まず2019年に発売されたソード・シールドこれはイギリスをモチーフにしたガラル地方が舞台なので必然的にロック、パンクロックモチーフのポケモンや登場人物が出てきた。例えばポケモンでいうと、タチフサグマ。まさに白黒を基調とした全体のデザインや顔のペイントがロックバンドKISSを彷彿とさせるだけでなく、腕をクロスさせて攻撃を防ぐという「ブロッキング」という専用技を持つ。腕をクロスさせる…X…。
また、ストリンダ―という分類パンクポケモン、音技の威力が上がるというパンクロックという特性を持つポケモンも出てくる。
また登場人物では、悪タイプのジムリーダーでシンガーソングライターでもあるネズは筋肉少女隊の大槻ケンヂにとても似ている(容姿、「うたで だれかに エールを なんて ほんとは ウソだよ ムリだよ」などのセリフ)
そしてその妹で作品のヒロイン的ポジションであるマリィ。ライダースにワンピースにツインテールというバンギャル風の恰好。ゆあてぁの初出より前にこういった一癖あるビジュアルのヒロイン(的ポジション)でGOサインを出しそれで当たったのは、V系畑の人間として印象深い出来事だった。

スター団ってV系ぽくない?

昨年11月に発売された「スカーレット・バイオレット」。スペインなどをモチーフにしたパルデア地方を舞台に主人公が学校での課外授業などを通してポケモンにまつわる様々な冒険をしてくというもの。その中では過去作でいうところの「ロケット団」的ポジション(ただ悪の組織ではないので、エール団などの方が近い)で「スター団」というものが出てくる。スター団とは、学園のやんちゃな生徒が集まり学校をさぼったり周りの生徒に強引な勧誘をしている集団 その集団をポケモン勝負を通して解散させて欲しいというミッションがあるのだが、そのスター団を構成する要素にV系みを感じて仕方がない。

①スター団ボス戦のBGMがV系
ギターが目立つロック調。サビ?でメロディが開けるところとかもっぽい。NoGoDとかにありそうな感じ(個人の感想です)

②スター団の見た目がV系
それぞれの団のリーダーを務めるのがDJ風の見た目のあく組ピーニャ、V系といえば!の黒いエナメルの服と赤髪が印象的なほのお組メロコ、サイコロシェイムのモチーフにありそうな忍者装束のどく組シュウメイ(そういえばニンジャマンジャパンってプロジェクトありましたよね)、キラキラ系にいそうなフェアリー組オルティガ、メタル的な白塗り×アイドルの見た目がインパクト大のかくとう組ビワ
となんか癖の方向がV系にいそう人たちだなというのもそうですが、一見統一感がない人々がスター団という団を形成しているところが、様々な見た目や音楽性が違う人たちがいるV系というジャンルに通づるところがある気が…
※さらにマジボスも2020年代前後から台頭してきたギターロックっぽいV系麺にいそうな雰囲気を醸し出していいますが、ネタバレになるのであまり深く言及するのはここでは避けておきます。。。
※ちなみに彼らが乗っているスターモービルというアンプを積んだ改造車のようなポケモン(ブロロローン)もバンドのステージのようにも見えますよね…

③あいさつのノリがV系
「おつかれデスター」といいながら両手で星マークを作るスター団決まりの絶妙にダサいあいさつ。“ダサい”とわかっていながらも団の特徴をよく表しているし、何度も仲間同士でやっているうちに思い入れができて逆にいとおしく感じるとストーリーでも言及されていますが、ダサいと分かっていてもやっているうちに愛着がわき癖になる。なんならこのくらいやっておかないとV系らしくないでしょっとなっちゃう感じに似てる…アリバイバイ・てぃ羅魅酢 ニャッピーo(≧∀≦)o・神々の~。

④スター団のコンセプトそして背景がV系
学園のやんちゃな生徒たちが好き勝手に作った集団ではなく、ストーリーが進んでいくと学園のつまはじきものもしくはいじめの被害者が集まって自分たちの居場所を作り、時に学園の不条理と戦い、仲間外れになった生徒たちの新たな居場所としての受け皿となりたいとスター団結成の本当の理由が明らかになっていく。これも詳しく書くとネタバレになってしまうので避けるが、学校あるいは社会もしくは家庭に不条理を感じたり居場所がない生きづらい人たちの居場所に特になりやすいV系の歌やライブの現場、すごくスター団とシンクロするところがあるのでは。

こういったモチーフが2022年に世界にウケると判断され、実際に今も多くの支持を集めているつまりV系の概念は完全に時代遅れでなわけではなく、その根幹少しやりすぎくらい華美な見た目、少しダサくても信念を貫く、なじめない自分たちの居場所は自分たちで作る…というその根幹みたいなところはまだまだ世界にうけるのではないのか。

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