それでも清水昇が大好きだ

2023年シーズン、スワローズ不動のセットアッパーこと清水昇は苦境に立たされていた。
この事実を書くにはものすごく慎重に言葉を選ぶ必要があるが、端的に言うと、最近の彼は救援失敗が増えているのだ。

いちファンとしてそれはもうやむなしだと思うのが第一である。
なにせ中継ぎとして定着して以来、数年間ずっとフル稼働だったのだ。
去年こそ意図的に登板数を減らしたが、それでも勝利の方程式の一角として淡々と7回、そして8回を抑えてきた。
2020年、2021年の登板数は記録が全てを物語っている。

そんな登板を毎年繰り返していれば勤続疲労は山のように蓄積するのは誰だってすぐに理解できるだろう。
だから彼を責める気はない。逆に今までよく投げ続けてくれた、負荷を分散させることができずすまないと、彼の選手生命を想うと申し訳なさが勝る。

しかし申し訳なさを覚えると同時に切ない感情を覚えているのもまた事実だ。
きっと「スワローズが強かった」という補正もあるかもしれないが、個人的にどうしても「7回今野、8回清水、9回マクガフ」の勝ちパターンを忘れられずにいた。
それが今年はどうだ。メジャーに再び挑んだマクガフはさておき、清水と今野は苦しい状況にある。

彼らのことが大好きだ。やはりリードしているときにあの3人の継投に入れば、全て解決だと安心できた「あの頃」が本音を言うと恋しい。
特に今年も絶対的セットアッパーと信じていただけあって、清水が打ち込まれる姿は見ていて切なさが溢れてくる。

それでも清水は清水だ。何度も試され苦労をして、今プロのマウンドに立ち続ける彼が立て直せないわけがない。
どうか彼の疲労が癒え、またあの痺れる投球を程よい間隔で見られる日が訪れますよう。
何度も心の底からそう願うし、腹の底からこう叫びたい。

私は、清水昇が大好きだ。

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