青木宣親はいつ衰える?

もうタイトルで全てを語った気もするが、言いたいことだけは残しておこうと思う。

青木宣親はいつ衰える?

初めて好きになった野球選手が青木宣親で、彼が日本球界に帰ってきた2018年の話だった。
正直その頃は野球のヤの字もまともに知らず、ただそれなりの歳の人が躍動している、くらいにしか理解していなかった。
今から5年前。当時でも御年36歳。
流石にもうセンターの守備に就くことはないが、それでも「若手は何をしているんだ?」と他への批判半ばの称賛をしたくなるほど彼はレフトで躍動している。

青木宣親はいつ衰える?

打率が徐々に落ちてきた。昨年の年末「ああもう来年の契約いっぱいだろうな」とそれなりに覚悟した切なさはよく覚えている。
それがどうか。レギュラーで唯一不安定なレフトのたった一枠を、休養を挟みつつではあるがチームどころか球界最年長の野手がかっさらっていった。
無論、打撃に言うことなし。それどころかマルチ安打、猛打賞、果てにはホームラン――この人は老いという言葉を知らないのだろうか。
息を吹き返した彼の働きを見て、再び「若手は何をしているんだ?」と一字一句違わぬ文言が口から飛び出そうになるが、彼の活躍が若手への刺激になると信じて喉の奥へ押し戻す。いや、やっぱり出てきそうだ。

青木宣親はいつ衰える?

どんな物においても時は常に動いている。
大卒ルーキーの彼が今や球界最年長野手になっている事実が全てだろう。
そろそろ若手に席を譲ってほしいと思わなくもないが、蹴落とせるだけの若手が出てくるまで図太く居座ってほしいとも思う。
なにせ、初めての「推し」なのだ。いつまでだって活躍してほしいと願うのは誰だってそうだろう。
それに彼の存在はチーム全体の頼れるリーダーであり、同時に外野手にとっては強力なライバルでもある。
だから彼にいつまでもいてほしいと願う自分と、一方いずれ送り出す覚悟を決めねばならないと苦笑する自分がいた。

青木宣親はいつ衰える?

もう少しだけ心の準備をする時間をくれないか。
ああでも本当は、もっと貴方の活躍を見ていたい。
きっとこれは贅沢な悩みなのだろう。

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