お前の歌詞になれなかった
15の夏
全頭金髪の割に眉毛が黒い大学生にペペロンチーノを作っていた。
まだ世間に対する知識が薄すぎた私は、パスタを作れば彼氏が出来ると思っていた。
ほんの数時間前、彼に初夜権を握らせたことで私のプロローグが終わった。
きっと彼じゃなくてもそこから先の人生に大して差異はなかったと思う。
誰でもよかった。私を求めてくれるなら別に。
それから、複数のマッチングアプリに登録し、都内を中心に暇つぶしに性行為をしていた。
そんな女は大抵、しばらくするとそこにビジネスチャンスを見出