香港が変わった日(NewsPicks)

香港が変わった日(NewsPicks)

「香港が変わった」というか、香港は転がり続けている都市ですから(笑)変化は常に起きています。たとえば、筆者が触れる90年代の留学時代は今からすでに20年も前の話。それからすれば変わらないほうがおかしい。

わたしも80年代末に香港の同じ大学(ですが、本科ではなく語学コースでした)に留学しましたが、香港は3〜4年の周期で変わり続けています。文字数の制限もあるので書かれていないのかもしれませんが、90年代初め(天安門事件直後)と半ば(そろそろ返還を見据え始めた時期)、そして終わりごろ(返還終わり、中国を見つめている頃)、2000年代(ロストジェネレーション開始)、2003年(SARSなどで反中国・反香港政府意識吹き出す 50万人デモ開催)…と書きだせばきりがありません。

ただ、今回の選挙がリマーカブルだったのはここにも書かれているように若い世代の躍進が目立ったこと。特に返還当時まだ物心がつかない年齢の人たちが突出して選挙の意識を高めてきたのは驚くべき変化です。

(後からジャンケンになるかもしれませんが、わたしは2001年に香港を離れる際、同年齢の香港人たちの「長いものにはまかれろ」意識に飽き飽きして離れたのですが、当時のティーンエージャーがおとなになったらなにか変えてくれるかも、と考えていました。ただ彼らが大人になるまで待ってられない(笑)と北京移住を決意したのです。)

それは「中国vs香港」という動きだけではありません。明らかに香港での世代交代が起こっている。選挙で力を持ったのは伝統メディアではなく、ネットメディアだった。街に立って呼びかける形で選挙戦を進めた「顔なじみ老候補」たちが落選し、FBを席巻した若い世代が当選しています。

NPのコメント欄では「民主うんぬん」というコメントが流れていますが、香港の今のムードは「親中派vs民主派」ではなく、「親中派vs香港意識」に変わっています。今回の選挙では「香港自決派」ががっつりと民主派の既有議席を食ってしまったことからもわかります。

今週末に配信するメルマガ「ぶんぶくちゃいな」ではこの辺のロジックをわかりやすく説明するつもりです。

#NC


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