【ぶんぶくちゃいな】中国人が「君の名は。」に観たものは
12月2日から3日にかけて、日本の主要メディアに「中国で新海誠監督のアニメ『君の名は。』が公開され、初日の2日だけでのべ6万5000回上映され、前売り券も含めて1億元(約16億円)を売り上げた」という記事が並んだ。
これに、中国といわず外国で日本の映画が初日から日本円で億単位の売上を上げるというのは大変なニュースであり、それがまた中国であるということに驚いた人も多かっただろう。
確かに、これはこれでニュースだった。だが、わたしは逆になぜこぞってほぼ同じ日に、日本の主要メディアがこのことを取り上げ、さまざまなニュースサイトで多くの人たちの話題になったのか、という「からくり」も気になった。
「前評判が高かったから、日本メディアの現地特派員たちがみな注目していた」といえるかも知れない。だが、だったらそれはそれで、2日の公開を待つ前にすでに多少の話題として流れるはずだ。
「とにかく爆発的で、現地の特派員たちも驚いた」という見方もあるかもしれない。だが、わたしも日本でのあまりの騒ぎように、中国特に北京在住の中国人の友人たち(メディアや文化関係者中心)にこの事象について現地からの意見を求めたところ、実際にすでに観たという人と、「そんな騒ぎになっているのなら観に行こうかしら」「観るつもりはない」「へー、そんな映画が」という「まだ観てない派」がそれぞれ半分ずつだった。つまり、特派員たちがその日になって初めて気がつくほどの驚くほどの騒ぎ、というレベルでもなかったようだ。
だが、そんな友人たちとやり取りしているうちに、分かったことがいくつかあった。
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