人民日報

【ぶんぶくちゃいな】「人民日報」で読む、「子飼い」イギリスのEU脱退

この週末のニュースといえば、イギリスのEU脱退決定。わたしもこれを書きながら、イギリスのBBCラジオを聞いているのだが、いまだにその結果をめぐって喧々諤々が続いている。

イギリス内がまだまだその結果に納得していない。そのショックはこれだけ大きいのだから、世界に与えたショックはもっと大きいうねりになっている。(蛇足だが、日本だと「もう決まったことにがたがた言うな」というムードになりやすい。が、終わった後もこうした公共電波を使って討論を続けるというところに、徹底的な民主主義が生きている。投票は結局多数決で決まるのだが、多数決の目的が「相手を黙らせる」ことではないという姿勢をひしひしと感じた。)

●中国の子飼い「イギリス」

そんなイギリスの世界を揺り動かす騒ぎを、中国はいかに眺めているのだろう。

というのも、拙著『中国メディア戦争 ネット・中産階級・巨大企業』でも触れたが、中国にとってイギリスはとても大事な「子飼い」、おっと失礼、「西洋大国パートナー」なのだから。

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