【ぶんぶくちゃいな】李家超次期香港長官誕生、見えてきた素顔と隠された背景

5月8日、香港の第6代行政長官選挙が行われ、「唯一の候補者」李家超・元保安局長が、投票権を持つ選挙委員1461人の1416票を獲得し、正式に中華人民共和国香港特別行政区の次期行政長官に選ばれた。

その李家超氏がどんな背景を持ち、どんな行政長官になりそうかといった、一般的な紹介と予測は先月配信した「新行政長官ほぼ決定! 今後の香港を占う」に書いたのでここでは繰り返さない。だが、出馬決定(あるいは出馬指名?)からこれまで1カ月間に行われた「ぼっち選挙戦」で見えてきた李氏にまつわるあれこれを、少々野次馬気分でまとめておきたい。

もちろん、中には直接それが今後の香港の運命を左右することになるやもしれない要素もあるが、それもまた李氏にとって避けられないことであり、そこから敷衍して起きるであろう困難にいかに李氏が知恵を巡らせ解決していくかが、これまた香港の運命を左右することになるはずだ。

「一国の運命」は「一国の長」の手に握られている。それを占うような気分でお読みいただきたい。

●香港という「国家」?

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