Newsweek Japanの「香港特集」読んだけど、

NWJ香港特集に目を通した。いくつか表記の間違いと、誤解を呼ぶ事実誤認あり。あと抗議記録を時間軸でまとめた表になんと元朗事件が入っていなくて、中央政府香港オフィス前の衝突しか書かれてない。ほとんどのメディアがあそこに張り付いていたのは事実だし、郊外の元朗事件の報道が遅れたのは多少酌量の余地はあるが(でも日本メディアは1週間くらいあの衝撃をほぼ無視していたけど)、今になってもあんな大事なターニングポイントを書き忘れるなんて、香港デモのまとめとしては最悪のレベル。編集部はまだデモのこと理解できてないんじゃないか。

さらに、香港デモの将来を占うと題して、起用したのは石平氏。占ったのは香港じゃなくて、中国共産党になっている。

特集の中で一番力強いのはやっぱりデモ参加者たちの言葉。ただ、たぶん中国語で上がってきた原稿を翻訳した際に細かい表記のぶれに気づかずそのまま訳している。「銃撃」となっているが、あれは日本語でいう「銃」ではなく、催涙弾あるいはゴム弾などのこと。香港人は普通に銃撃と呼んだり書いたりしているけれど、日本の読者に伝えるときにそのまんま直訳はダメっしょ。

あと、巻頭にジョシュア・ウォンの言葉をわざわざ引用(香港ではほとんど話題になっていなかった)、そしてデモの経過でもわざわざアグネス・チョウやウォンらが逮捕されたことを書き込んでいるが、今さらながら日本メディアはやっぱり彼らを通じてデモを見てるんだなという思い。現地ではあの日の逮捕劇は彼らより立法議員たちのほうが衝撃的で大ニュースだったのに。


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