これヤバイだろ、越権行為もいいとこだ:《特攻服の中学生、今年も集結か 9日卒業式警戒ピリピリ 博多駅?警固公園?それとも… [福岡県]》(西日本新聞)

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_toshiken/article/399618

これ、ヤバい。

事情はよく分かる。だが、「特攻服着用少年は補導」って、なにを根拠にしているんだろうか? ある条件をこうした法的行動の標的にするときは、その条件が違法なときだけのはず。

警察が、なんの根拠もなく、ある場所への出入りを外見や身につけたものを条件に規制することに対して、まったくの疑問も批判も呈さずにこうやって広報報道する新聞社にも驚き。なにが「新聞は社会の木鐸」だよ、「権力の監視者」だよ? ただの警察広報じゃん、これじゃ。

「じゃあ、住民らがケガをしてもいいのか? 怖がっているのに?」と反論する人も出てくるかもしれない。だが、法が定める範囲内でそれを防止し、違法者に対しては取締を行うのが警察の仕事。違法ですらない特攻服を着ているというだけで少年を補導するのは、ただの怠慢だ。

そして、それをやるなら「特攻服」とはなんぞや、という定義付けも必要になる。なのに、それをやらないまま「警察が特攻服だと判断した」としかいえない程度の判断による、もともと法的な根拠がない少年補導をそんなに簡単に許してはならない。そして、あくまでも「特攻服を着ることは違法ではない」←これは大事。そんなこともこの新聞社はわからないのだろうか?

「補導」という言葉が若者にもたらす威嚇を利用したキャンペーンだろうが、実際に特攻服を着て該当地近くを通りかかったというだけで補導されたときの少年が受ける心の傷に対して、警察はどう責任取るのだろう? 何度でも言う。

特攻服着用は違法ではない。少年がそれを着てある地域を通りかかるだけで補導される、それを新聞社が批判なしに伝えるのはおかしい。

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