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月刊「読んでみましたアジア本」

日本で出版されたアジア関連書籍の感想。時には映画などの書籍以外の表現方法を取り上げます。わたし自身の中華圏での経験も折り込んでご紹介。2018年までメルマガ「ぶんぶくちゃいな」(…
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2019年1月の記事一覧

【読んでみましたアジア本】「そうくるかっ」最後の最後で思わず叫んだ一冊:陳浩基・著/玉田誠・訳『世界を売った男』

2017年に出版された『13・67』で、日本ミステリーファンの投票によって海外ミステリー作品1位に選ばれた、香港人ミステリ作家の陳浩基さんの作品として、2012年に最初に日本に紹介されたのがこの『世界を売った男』。昨年11月に文庫になって再登場したので、手に取りやすくなった。

帯には「香港に鬼才、出現」とある。確かに『13・67』はなんの基礎知識なく読んでも、衝撃的だった。香港という土地にミステ

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