どいつもこいつも

全くどいつもこいつも自分のことばっかりでうんざりする。
祖父は入院した翌日に心肺停止。心臓が止まっていた時間が長かった為脳へのダメージが大きくもう意識が戻ることはないだろう。

30日に家族立ち会いの元人工呼吸器を外す。
無理な延命治療はしないと決めたからだ。
私は39度の熱を今日中に下げなければインフルエンザの場合解熱から2日は経過しないと外に出られない為意地でも熱を下げる努力をした。

そんな時にくだらない掲示板の書き込みをしたのは私じゃないかと彼氏から疑われ、客からは体調はどう?会えそう?などと聞かれもううんざりだ。お前ら危篤の意味も知らんのか?

いつ祖父がどうなるか分からない状態でお前らの面倒なんか見てられるわけないだろう。ましてやくだらない掲示板に書き込みなんてしてる余裕があると思うか?ほんとに馬鹿げてる。自分さえ良ければいいのかよ。

テーブルに祖父の携帯が置いてある。
それを見る度に涙が止まらなくなるのに。
倒れる前日に私が聞いた寝言はママーだった。
祖父は祖母のことをそう呼んでいたのだ。
母のことは名前で呼んでいたからあれはやっぱりおばあちゃんのことだったんだね。

もうおばあちゃんがそろそろだよって迎えに来たのかな…だったら祖父もきっと寂しくない。あんなに祖母を愛していたのだから。

でも私は既に母方の祖母を亡くし、父方の祖父も祖母も亡くし母の弟も亡くした私には最後のおじいちゃん。せっかく長生きしてくれたのに花嫁姿もひ孫の顔も見せられないダメな孫でごめんね。

救急車の中で意識が朦朧としているように見えた祖父に眠い?って話しかけたのが最後の会話になるなんて思ってもいなかった。勿論私も仕事で色んな会話が出来るようにとそれなりの医学的知識は持っている。急変する可能性があることは充分に分かっていた。それでもそんなに早いなんて…

正直ここ数日辛すぎて逆に高熱でよかったと思ったほどだった。高熱で頭が回らないからなんとか耐えられただけだ。
人生は惨い。

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