見出し画像

たすけるもらえる才能

 「たすける」、ちなみに漢和辞典(全訳漢辞海)を引いてみたら、「助ける」「援ける」「扶ける」「佐ける」「輔ける」「佑ける」など36あった。   
 主なものは「助ける」・・・力添えする、協力する、手伝う、救済する、力を以ってすぐ助ける。「援ける」・・・長期的に支えて助ける。「扶ける」・・・そばで力を貸して支える、杖の意。「佐ける」・・・左右にいて支える(”右ける””もある)。「輔ける」・・・車輪の外側から添えるなど。こう見ると、日本人は昔から助け合って生きていたんだなぁと思う。
 
 昔も今も、必要な才能は「たすけてもらえること」ではないかと思うのです。バンクシーや藤井聡太竜王・名人のような類まれな才能を以ってしても誰かに助けてもらわないと、100%能力を発揮することは難しいはず。いわんや我々凡人が、です。
 助けてもらえる「才能」と書きましたが、厳密には「器量」「人望」「人徳」か。とにかく周りに愛されていること、目上から可愛がられていること、生きていく上でこれより大事なものはないと思う。
 
 そういう感覚が最近の子ども、つまり最近の親には欠けているように感じる。とにかく勉強して偏差値上げていい大学いい会社に入れば万事OK!と考えている節がある。大きな間違いである。自分が頭が良くて才能があってお金があれば、世の中渡って行けると思っている。自分本位、自分勝手、強すぎる自己愛、過剰な個人主義、そういう子ども、そうさせた親が、今の日本には多過ぎる。なので、未来の日本に私はまったく期待していません。どんどん衰退の一途を辿るでしょう。
 そのことに危機感を、少しでも持っていただける方には、この「たすけてもらえる才能」について理解が得られるかもしれません。非認知能力みたいなものですが、それについてはだいぶ前に書きました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?