見出し画像

テリングを生きてきた私たちの声

環の会・Youthの会(環の会で迎えられた養子当事者のグループ)のメンバーが、特別養子縁組をされたご家族、関係機関の方々に向け、お話をさせていただきました。その際の感想です。

■正解のないテリングで大切なもの (杉本美優)
今回、初めて講演会に参加してきて緊張しましたが、公演して良かったと感じました。
私は、あまり周りにはオープンにしてこなかったため、今回初めて人の前に立ち、話している中で、自分で自分のことを考え直すことができました。
これからもっと自分の中で、聞いて下さってる方に何を伝えていきたいのかを明確にして話していきたいし、もっと自分の中で養子についてなど考えていきたいなと思っています。
「テリングをしているが上手くできているのか分からない」といった意見もありました。
20歳の子どもさんがおられる親御さんからは、「恋人に対してどう伝えるのか」「恋人の親御様にはどこまで伝えているのか」などの質問がありました。各年代によって質問内容は様々でした。
テリングに対してもですが、子育てというものは正解はないと思っています。
その中で、その家庭や子どもに対してどう向き合っていくのか、親子間の信頼関係が大切だと改めて感じました。
養子という言葉をまだまだ知らない方も多く、偏見や可哀想な目で見る方も多いと思いますが、そういった方が減るような世の中になるようこれからも活動していきたいと思いました。
また人の温かさを感じられる会でした。

◾️テリングのおかげで自己肯定感が高まったことを伝えたい
  
                 (Youthの会 会長 志村歩)
養親当事者の方はテリング(真実告知)に対して怖いという感情を私の想像以上に強く抱いているということを痛感いたしました。
子どもが、ある程度成長してからのテリングは現状の当たり障りのない親子関係に波風を立てかねない行動でありリスクを負いたくないとの意見を複数いただきました。
我々当事者が伝えるべきことは、幼少期からのテリングを強く勧めることより、育て親がテリングを実行してくれたおかげで我々の自己肯定感が高まったということを示すことだと感じました。
テリングをしなかった時のデメリットで育て親さんにテリングを強要するよりも、幼少期からテリングされていて良かったとシンプルに伝える方が、受け取り手に安心してもらえるのだと思います。

■自分の経験を伝える意味 (中村 力)
今回が外部で初めての講演だったため不安でしたが、実際に交流タイムの時間になると、皆さんすごく親身に話を聞いてくださっていたことが伝わってきました。
交流タイムはあっという間の時間でした。自分の経験をお話しして、その話が役に立っているという実感がありました。
全体的に施設の皆さんや参加者の皆様が温かく出迎えてくださったおかげであっという間の2時間だったと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?