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鬼滅の刃と死について

■「鬼滅の刃の鬼についてどう思う?」

昨年末、在宅診療の診療所に実習に行かせてもらった際に、院長先生からこの質問をされました。
その先生はおじいちゃんと言えるくらいの年齢でしたから、そんなお話が出たことにまず驚きましたが、全巻読まれたそうです!!😳

■私の考え

私は、ちょうど以下の記事を書いた後だったので同じようなことを答えました。


ざっくり言うと
『一見悪者のような鬼も、彼らの深くまで知るとそこには悲しい過去や鬼にならざるを得なかった背景があって、人間も同じですよね。どんな人でもその人の深くまで目を向けられる人間になりたいと思いました。』
みたいな感じ。

■先生の考え

先生は私の話を一通り聞いて下さったあと、こうお話しされました。

鬼っていうのは大体すごくわがままだよね。
じゃあなんでわがままなんだと思う?
それはね、きっと永遠の命があるからなんだと思うよ。
僕はね、これまでたくさんの患者さんのお看取りをしてきて、
たくさんの方の最期に寄り添ってきて、
僕自身も歳をとってきて思うんだけれど、
人間は永遠の命がないからこそ、
自分の財産は次の世代に分け与えようと思うんだ。

ところが鬼は永遠に生き続けられてしまうから、
自分の幸せばかりを考えてしまう。
それが人間と鬼の違いだと思うんだ。


…たくさんの人たちの最期を見届けてきた先生だからこそのお話だなあと思いました。
そう考えると、人間が鬼にならずに、優しいままで、愛のある一生を過ごすことができるのは、ある意味命に限りがあるからこそなのだなと思いました。
深い…

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