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#中高生の妊娠相談 が溢れる日本の課題

こんにちは!金沢大学WannaBeMEです。
前回は「私たちのフェミニズム」シリーズをご覧いただきありがとうございました🌿

そして!今回からWannaBeMEは、
「メンバーが興味を持った記事から得た学び」「フェミニズムについての知識」をシェアして行きます📮!

引き続きよろしくお願いします👏



皆さんは「一斉休校要請以降、中高生の妊娠相談が過去最多」という日本が直面している現実をご存知でしょうか。

今から6年前の2014年、遠くの国シエラレオネでは、エボラ出血熱の大流行によって現在の日本と同じように、学校が閉鎖されました。
その結果、女児に対する性暴力が蔓延し、ようやく学校が解放された時には多くの女子生徒が妊娠。さらには、その生徒たちは学校側から登校を禁止された、ということが現実に起こりました。

今、日本には同じことが起こっています。全くもって他人事ではありません。

もちろんシエラレオネのように、性暴力だけが原因の一つではないかもしれません。しかし、疫病の流行により自粛→幼い女子学生たちが妊娠という現実は、残念ながら共通しています。


このニュースが報道されたとき、彼女たちに浴びせられたのは

「自己責任だ」「自分の身は自分で守るべき」「守りきれなかった自分が悪い」

まるで、彼女たちにのみ非があることを責める言葉ばかりでした。


#なんでないの プロジェクト代表の福田和子さんは、この現実に対してこう述べています。

果たして本当に、「守りきれなかった自分が悪い」「自己責任」なのだろうか。私は声を大にして言いたい、今の日本の現状では、「自分を守りたくても守れない」と。なぜなら、自分の身をきちんと守りたくても十分な知識も術も与えられていないからだ。知識がおぼつかない中での性行為や意図しない妊娠したことを、その子たちだけの責任にするには、日本の状況はあまりにも不足していることが多い。

「守りきれなかった自分が悪い」「自己責任」といった言葉を発するより、まず子どもや若者たちが自分を守れる環境を充分に整備してこなかったことを、私たち社会は自省しなくてはならない。そして、彼女たちの健康と権利を全力でサポートする必要がある。ただでさえ苦しい状況にいる彼女たちに、「自責の念」という感情まで、社会が追い討ちをかけてはならないと私は思うのだ。



もし日本に住む私たちが性について疑問や不安を持ったとき、誰に相談すれば良いのでしょうか。産婦人科や婦人科、学生であれば保健室で相談することができるでしょう。しかし実際に、自分の足で訪れる人はどのくらいいるのでしょう。

婦人科には相談しづらい、親に絶対バレたくない、そもそも誰に助けを求めれば良いのかわからないなどの理由から、性被害を受けた・性交渉に失敗したけれど誰にも助けを求められない若者が大勢います。

その若者たちを顕在化させたのが、今回のこの問題です。

私たちは本来、一人一人がセクシャル,リプロダクティブ, ヘルス&ライツ*という権利を持っています。この権利によって、当たり前に自分の体を守り、自分の人生を自ら選ぶことができる。

この権利が一人一人にあるはずなのに、この権利への社会のサポートがあまりにも乏しい。

だからこそ、私たちも「若者」として、
「若者の健康と権利のサポートの必要性」をこれからも訴えていきたい、と思っています。



* セクシャル, リプロダクティブ, ヘルス&ライツ
性や子供を生むこと全てにおいて、単に病気がないだけでなく、身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態(Well-being)であり、自分の体に関することを、自分自身で決められる権利
(参考:ジョイセフ「セクシャル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」とは)


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