子供って宇宙
うちの息子はエピソード満載のちびっ子でした。
すべて順調に成長してくれた姉とは違い、
何もかもが予想の斜め上。
二人目育児のほうが断然大変でした。
話が違うぜといつも思っていました。
周りの子より言葉が遅くて、文章で伝えることがなかなかできませんでした。
発達に心配がありますねと市の発育相談で指摘され、月に一度の教室に通った時期もありました。
ですが話し始めるとなんのその、
まぁ〜喋る喋る。ずーっと喋る。
知らない人にもどんどん喋る。
ある年の初詣。
参拝客で賑わう中、禁煙の貼り紙を見た幼稚園児の息子。
あれ何?と聞くので教えると、
そのまま一目散にどこかへ駆け出しました。
その先にはタバコをくわえたコワモテのおっちゃんが‥
まさか。
予想通り息子は
「あの〜」と声をかけています。
「ここはタバコ吸ったらダメですよ。」
まじか。
咄嗟に回れ右をして他人のふりをする薄情者。
すると背後から聞こえる笑い声。
見ると、おっちゃんが笑いながら
「おぅ、そうやねェ。悪かった悪かった。
僕のお父さんはタバコ吸うんか?」
と息子に話しかけてくれています。
せっかくコワモテのおっちゃんが好意的に返してくれてるのに、
息子ときたら真顔で
「吸いません。」と塩対応。
ある時は犬の散歩をしている人に近寄り、
「ウンチは持って帰ってくださいね。」と言ったそうです。なんて可愛くない子供でしょう‥笑
たまたま知り合いだったので、
笑い話として教えていただいたのですが。
そうは言っても、
気を悪くされたんじゃないかしらと気になって仕方がありませんでした。
どこかへ出かけた際、
出会った人に「僕はどこから来たの?」と聞かれ
背後を指差して「あっち。」とだけ答えたり。
いや、間違ってはないけども。
買い物に連れていって行方不明になるのは
日常茶飯事。
ある日、ホームセンターで見失った時のこと。
まだ幼稚園に入る前の息子、どこを探しても見当たりませんでした。
悲壮な顔で名前を呼んでいると
店員さんが「もしかして駐輪場にいる子じゃないですか?」と声をかけてくださいました。
急いで見に行くと、
私のママチャリに手をかけ平然と佇む息子の姿が。
私に気づくと満面の笑みで
「おかーさーん♡」と手を振りました。
賢いんだかアホなんだか‥というようなエピソードにはまじで事欠きませんでした。笑
あと、オモチャで遊んでいる息子の後ろ姿をぼーっと眺めていた時のこと。
私の視線に気づくと
「なに?可愛いから?可愛いなぁ〜って?♡」と
振り返りながらあざと可愛く聞いてきたこともありました。すごい。
そうそう、
お風呂上がりマッパの息子に
「森永やって!」と頼むと、
顔だけ振り向きながら「もりなが♩」と天使の真似をしてくれたり。なつかし〜。
地域のお祭りボランティアには毎年喜んで参加し、茶髪の小学生の男の子にも臆せず「自分、何年?」と尋ねて指示を出したりする子でした。
そんな息子も小学校高学年になると、
まるっきり普通の男の子になりました。
いや、普通よりかなり真面目な子供に。
これには驚きました。
中学〜高校では、それなりに鬱屈とした青春時代も経験した模様。
今では私のボケに優しく付き合ってくれたり、
スマホ見ながらご飯食べてる私に注意したりと
立場がどんどん逆転している感じもいたします。
ちなみに、息子の名前の候補は2つありました。
ひとつは息子につけた名前。
もう一つは「優太」でした。
もしも優太にしていたら性格とか変わってたのかな?なんて考えると面白いです。
呼び方も「ゆうちゃん」だったのかな?とか。
それにしても。
大人がビックリするようなことをしでかしたり、
思いもよらない発言をしたり。
そういう宝物のような時期って、
ホントあっという間に過ぎてしまうものですね。
最後に一緒にお風呂に入ったのはいつ?
最後に抱っこをせがまれたのは?
息子から抱きついてくれたのは?
そんなことを考えると泣いちゃうよねぇ。
そうそう、こないだ私からハグしたら
まんざらでもなさそうで嬉しかった。
またやろう。
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