振動目覚ましで素敵な朝を
ケータイのアラームがお手軽な時代に、目覚まし時計の話である。
自己紹介にも書いているのだが、私は進行性の難聴で耳が聞こえづらい。まだ聞こえていた頃は、iPhoneのアラームを使っていたが、聴力が落ちるにつれて、特に電子音は聞きづらくなった。
何か良い方法はないかと調べていると、振動で教えてくれる目覚まし時計があるという。難聴者の界隈でも使っている話を見かけた。Amazonで検索すると、色々なものが並んでいたが、実売2,000〜3,000円ほどで手が出しやすい価格のものを見つけ購入したところ、とても便利だったので愛用している。
普通の目覚ましではなかなか起きられない人にも、おすすめしたいので書いてみることにする。
まずは写真とともに紹介。
プラスチッキーな丸いフォルムで可愛らしい。液晶は大きくて視認性良好。アラームは2パターンセットできる。平日と土日、二度寝防止に時間差(もちろんスヌーズ機能もついている)と、色々な使い分けができる。
アラームや現在時刻の設定ボタンは、液晶を手前に起こした天部にある。時間の送り戻しが1分単位なのは少し面倒ではあるが、1回合わせてしまえば問題はない。
2つのアラームに対してそれぞれ個別にON/OFFが設定できる(第2世代ではON/OFFがわかりやすく改良されているようだ)
私は使ったことがないが、普通の目覚ましのようにアラーム音を出すこともできる。
さて、
実は以前Apple Watchでアラームをセットして、振動を使って起きようと試したことがあり、全く起きなかった経験がある。振動って言ってもケータイのバイブみたいなもんでしょ。そんなブーン……みたいな虫の羽音みたいなので気づくのかな、と半信半疑な私。
早速、購入した日の夜から使ってみることにした。枕の下に入れるように、と推奨されているので、枕の下にセットしていつも通り眠りについた。厚みはあるがゴツゴツする訳でもなく、寝ていて気にはならなかった。
翌朝、すっかり目覚ましをセットしていたことを忘れていた。頭蓋骨が割れるのではないかと思う地響きのような振動に、思わず飛び起きた。可愛いフォルムのくせに予想外に強すぎるこいつ。
なので最近は枕の横、お布団の上にただ置くようにしている。それでも振動は伝わってきて、充分起きられる。ただ、寝相が悪く、枕の下に入ってしまったり、フローリングに滑り落ちていることが、たまにある。その時はまたあの地響きのような振動が襲ってくる。油断大敵である。
なかなか起きられないという人は、枕の下にセットすることを、是非お勧めしたい。これで目が覚めないほうがおかしい、というほどの振動で、素敵な朝を迎えられる。
なお、この目覚ましにはちょっとした罠がある。アラームを止めるスヌーズボタンである。
枕の下に入れる使い方が想定されているため、枕や頭の重みでボタンを押されないように、凹ませてデザインされている。まず、これが実に押しにくい。爪も使って、こう、グッと行かないと、押せない。
さらに、対称的な位置に、似たような凹みがある。しかも時計は丸い。寝起きで手探りで押そうとすると、50%の確率で間違ってこちらを押してしまうのである。
簡単に止められるよりは良いのだが、朝、目が覚めてすぐの寝ぼけた状態では特に、ボタンを一発で押せたことがない。
なかなか止まらない。枕元で響き渡る強烈な振動。慌てふためき、そのおかげで目を覚ますことができる。後世に残したい、大変素晴らしいデザインである。
電池交換のために裏蓋を開けると、この強烈な振動を生み出している偏心モーターを見ることができる。至ってシンプルな構造。毎日使って半年以上になるが、まだ電池は保っている。
スヌーズボタンを押すと、ほんのりとオレンジ色のバックライトが数秒点灯するので、消灯後や夜中に目が覚めたとき、時間を確認するにも便利ではないだろうか。
ちなみに、この記事を書くためにメーカーホームページを見ていたら、私が購入したのは第1世代で、さらに強力な振動に改良(悪)された第2世代が発売されているのを発見した。さらに、もっと強力な、振動する部分が分離しているアダプタータイプも発売されているようである。電源がAC給電と書かれているところに、そこはかとなく破壊力を感じる。トラウマになりそうで、私は遠慮させていただく。
普通の目覚ましでは朝なかなか起きられない人には、こちらも併せて是非お勧めしておきたい。春からの新生活で、寝坊できないという人もいかがだろうか。もちろん第1世代の振動でも充分に起きられるのだが。
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