ポストコロナ時代の将棋教室

「教室を中止します。申し訳ございません。」

「すいません、会場キャンセルさせてください。」

 もうここ1ヶ月で1年分くらい謝罪している気がします。2月くらいは比較的楽観的に考えていて4月くらいには正常化とか思っていましたが、調べれば調べるほどこれは長期化するし、一筋縄ではいかないと考えを改めるようになりました。細心の注意を払って教室を開催し続けてきましたが3月中旬でそれも限界。会場側からの自粛要請もあり今日現在中止していますし、現状再開の見込みは立っていません。

 一時的な休止であれば無料でサービスを提供して耐えて、再開できるタイミングを見計らうということもできましたが下手したら半年かそれ以上かかるかもしれない、そもそもいわゆる「三密」(密集、密着、密閉)状態になっている将棋教室を再開してもいいものかどうか、感染リスクの高いところにお客様や先生方を集めていいものか、そう考えると教室のやり方を抜本的に見直した方がいい、という結論に達しました。

 そこからは以前から教室に導入しているもの、新たに教室に導入するものを組み合わせて少しでもお客様の将棋ライフが楽しめるように、先生方にギャランティが支払えるようにしていく方向へシフトチェンジ。教室をネット上でできるように変えました。(まだまだ進行中ですが)

 「これが正しいやり方だ!」と言うつもりは毛頭ありません。こうやったら休止中の将棋教室を再開できて売り上げが立ったとかなくなった仕事の穴埋めを一部できたということに繋がればと思って情報をシェアするのが目的です。

 無料でTwitter、YouTube、インスタライブなどで発信していただくことに大変ありがたいと思う反面、この状況が長期化したときにそれが継続できるか、そういう無料で発信を続けることを辞めたときに反感を買わないかと余計な心配をしてしまいます。このコロナの嵐が過ぎ去るまでの生き残りのために役立てば幸いです。

①LINE公式アカウントを作ろう
https://www.linebiz.com/lp/line-official-account/

Twitterなどでは不特定多数の方への情報発信になりますし、やり取りがわかりにくくなります。メールだとラリーになってしまうとお互いにめんどくさい。そんなときに便利なのがLINE公式アカウント(旧LINE@)です。つながりのある人に情報の一斉送信もできますし、お客様側からは通常のLINEと同じやり取りができます。また「ショップカード」というポイントカード機能もあるので、紙のポイントカードを作る手間も省けてお客様からはポイントカードをなくしたということもなくなります。

②Instagramのアカウントを作ろう
https://www.instagram.com/

Instagramのいいところ。ビジュアルで情報発信できるので受け手がわかりやすい!あともう一つLIVE配信が簡単!教室ができないときの最大の悩みが動画による情報発信をどうするか。Instagramならスマホ1台でできます。あとでYouTubeの話もしますが、YouTubeは収益化要件を満たさないとスマホでのLIVE配信はできません。
※1つ注意点。インカメでインスタライブすると左右反転します。つまり将棋盤を映しての解説はできません。その問題をどう解決するかも後述します。

③YouTubeのチャンネルを作ろう
https://www.youtube.com/

もう既に持っているかもしれませんが、配信用に別アカウントを作ってコツコツ動画を投稿していきましょう。インスタライブと違うのはインスタライブは1日で消えてしまいますが、YouTubeならずっと残ります。収益化条件を満たすまでは投げ銭も受けられずタダになってしまいますが、将棋教室ならではの情報発信なら収益化までは必ずいくはずです。(長期戦になるかもしれませんが)これは先を見越してやっておかないとこういうときに突然困ります。今後のためにYouTubeのチャンネルを作っておきましょう。(※収益化条件などはググってください。)

④Zoomを導入しよう
https://zoom.us/jp-jp/meetings.html

高橋和先生の「将棋の森」など既に導入されている将棋教室もいらっしゃいますが、Zoomはビデオ通話アプリでお客様と1対1で会話しながら将棋を教えることができますし、セミナー形式で1対多数の講座形式の発信もできます。Zoomアプリ内でチャットもできるので対面と同じようなことはZoomでほぼできます。将棋は「将棋ウォーズ」の友達対局であったり将棋倶楽部24であったりを活用すれば少なくとも平手での対局はできます。

⑤格安スマホとWIFIを用意しよう
これはあったらより便利、なくても問題ないけどという部分です。ZoomやYouTubeなどのライブ配信、映像でのやり取りはデータ通信量が急増します。WIFIがあった方安く済みます。

また格安スマホを1台用意してこちらがスマホを2台持っていると発信の幅が広がります。先ほどインカメで将棋の盤面を移すと左右反転してしまうのでできないという話をしましたが、外カメラで発信すれば問題はないもののチャットが見られないという欠点があります。そこでスマホを2台持ちにして、1台を外カメラで配信に、もう1台をチャットや映像を確認用に利用するとより伝えやすく配信できます。

⑥PayPalを支払い用に利用しよう
https://www.paypal.com/jp/webapps/mpp/personal

①~⑤まででこの話の大事なところの半分だと思ってください。教室がなくなったことで収入が途絶えてしまった、どうやってマネタイズしようというのが最大の問題です。そのために利用するのがPayPalです。YouTubeの投げ銭も収益化条件まで至らないとできないですし、YouTubeに取られる手数料も高いです。このnoteの投げ銭もありますが、PayPalが入金の確認もしやすいですし、お客様にとってもクレジットカードで決済できてメリットがあります。さらにありがたいことに法人だけでなく個人も利用可能なことです。


①~④に書いたアプリ、PayPalはすべて無料で導入可能です。収入を得る機会を失った今、極力無駄なお金はかけたくありません。将棋教室が開けず将棋の魅力を発信する手段が失われてしまうのは残念でなりません。もっと素晴らしいやり方があるかもしれませんがこのやり方でも将棋教室はできますので役に立つようであれば幸いです。

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