プロ棋士マンツーマン活用術

 6月から始まりましたプロ棋士とのマンツーマン指導会。こちらの想定以上に来た方の満足度が高く大変好評な一方で、値段はかなり高いので足踏みしている人が多いのも事実。というわけで今回マンツーマン講座がどんな感じか、既に受けられた方のマンツーマン指導の活用方法をお伝えしたりしながら魅力を解剖していきます。

   6月8日に行われたのが近藤誠也五段のマンツーマン指導会。

  6月27日に行われたのが髙野智史四段のマンツーマン指導会です。

 実は6月27日のマンツーマン指導会は枠が空いたので私自身顧客の立場で参加しました。ですので、今回の話は運営側としての立場の話と顧客としての立場の話を両方含んでいます。

・概論
 一番の違いは他に人がいないということ。他に人がいると「あんなことを聞いたら恥ずかしい」とか「他の人と違うことができない」というのがあるので、選択肢としては駒落ちか平手での対局のみになりますが1対1であれば何でもできます。その時間をどう使うかはお客様の自由です。
 2つ目の違いは時間の濃密度。私がごく稀に行く都内某所の教室で90分の多面指しで指す場合、2局目がギリギリ終わるかどうか。今回は3局指せました。もちろん考慮時間の差もありますがそれにしても約3倍のスピードで対局をこなせます。
 そして3つ目。先生とトークができる量が激増するということ。多面指しの場合、グルグル回る時間とそれぞれに行う感想戦の時間、単純に言えばその時間が全部参加された方とのトークの時間に当てられます。対局そのものは3倍くらいですがトークの時間は5倍から10倍になるのではないでしょうか。

・初心者~初級者
 このレベルの方は指せば指すほど強くなるので目一杯駒落ちで将棋を指すのもあり。一方でこのレベルの方は理解が出来て実戦につながるような最適な本がないという悩みがあります。お客様の中で本を持ってこられて解説してもらうということを行っている方がいました。(頭いい!)さらに言えばボイスレコーダーとか持ってきて復習に使うなどもありかもしれません。

・級位者~低段者
 このレベルの方は既に大会に出ていたり、毎日ネットで将棋を指したりしている方なので、この戦型が弱点とかこの形になると受け方がよくわからないという悩みが多いです。今回参加された方でも対抗型のこの形を教えてほしいというリクエストをされている方がいらっしゃいました。また私が普段やっているマンツーマン講座では棋譜の講評やプロの棋譜を並べて解説を加えるということなどもやっています。担当の先生が指された棋譜を本人の解説で並べるのは最高の勉強になりますね。対局中のこぼれ話も聞けるかもしれません。

・それ以上のレベルの方
 ここからは私の活用例も含めた話。私はチェスクロック持参で実戦形式の指導を受けました。自分の研究をぶつけてみて改善点を聞いたり、プロの間合いの計り方や圧力のかけ方、秒に追われた中での結論の出し方などを間近で感じました。級位者の方よりより具体的な形でテーマであったり悩みがあると思うので短い時間をより有効に活用できるかと思います。

・番外編(天才編)
 こんなツイートのように楽しむのもありです。1回目から私の想像の斜め上を行って、遊び将棋をプロとするという斬新な楽しみ方をする方もいました。脱帽です!


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