将棋教室は年を取れない

 教室を始めて間もなく6年。入会された方は150人を超えますが辞められた方も半分以上いるので、現状連絡が取れるお客様というのは70名前後。

 なぜ教室を辞めるか、いろいろ理由があります。何も言わずに教室に不満があって去った人、将棋に飽きてしまった人、連絡をしないうちに来づらくなった人などあるかと思いますが、一番多いのは環境の変化です。特に大きい環境の変化は小学生から中学生になること。小学生の将棋人口はテーブルマークの子ども大会や毎年12月に行われる江東区こども将棋大会を見ればわかるように非常に多いですが、中学生になると部活が始まることなどもあって激減します。そのタイミングで将棋を続けていれば教室に来てくれますが、別の部活に入れば将棋教室を辞めるというのは非常に多いケースです。

 小学生の将棋人口が一番多いので、将棋教室のお客様で一番多いのはもちろん小学生になります。(エリアによっては違うかも知れません。)ですので将棋教室のマーケティングとして一番意識しないといけないのは小学生の親御さんということになります。

 そんな親御さんが将棋教室を探すときに使うのがネット検索。いわゆる「ググる」ですが、ググったときに将棋教室が引っかかるようになる必要があります。当初教室を作って、ブログを開設した時に当然ながら検索エンジンに引っ掛からなかったので、戸辺先生に紹介記事を書いていただきました。アクセス数が多いサイトからのリンクがあれば検索に引っ掛かるからです。

 ただ5年後、10年後親御さんがググって教室を探すかどうかはわかりません。最近「#タグる」という言葉がありますが、タグ検索が主流になるかもしれません。またネット、ツイッターが将棋界の情報の主流になっていますが、それはあくまでいわゆる「観る将」の方々と親御さんが使うSNSがツイッターってだけであって、この先の親御さんがインスタネイティブになっていて、ツイッターが傍流に追いやられていた場合は将棋教室の宣伝の主力はインスタになっている可能性もあるわけです。

 教室の主催者はお客様と一緒に年を取るのですが、情報収集ツールの変化には付いていかないと教室の衰退につながります。将棋教室をやっている以上アンテナの張り方は年を取っていられないです。脱職人という話は以前にもしましたが、将棋を教える技術を磨いていればお客さんは来るっていう思想からは抜け出さないといけないです。

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