「わたしは他人のもとで数多く働いた。わたしのように, 政府の援助もなく手当もない貧しい人間は, ありとあらゆる人のもとで働かねばならなかったのだ」(中略)私は50歳まで, 貧乏がもたらすありとあらゆる苦労を味わった(中略)「生活するために, 私はありとあらゆる分野の仕事を覚えた。大理石を削ったり, 装飾彫刻を製作したり, 彫金師のもとで装身具もつくった。 そうしてあまりにもたくさんの時間を失ったことを, 私は悔やんでいる。そのときさまざまなことのために費やした労力を集めれば, ひとつのすばらしい作品ができただろうから。しかし, 結局そうした苦労は私のためになったのである」(※ロダンは古代の彫刻を熱心に研究した)。※引用者加筆.