世界情勢の観測気球として使えるビットコイン指数とその見方
前書き
こんにちわ、元ニュースライターの仲村海斗です。何年も続くウクライナ侵攻に台湾侵攻、正直不安ですよね。先行きがわからない現状ですが、そんな世界情勢の観測に割と使える「とある指数」を紹介したいと思います。
ビットコインです。
ビットコインとウクライナ侵攻
・社会情勢、特に国際情勢が大きく動いたときに報道よりビットコインは
いち早く動くクセがあります。上にも下にも。
・例えばこのチャートを見ていただくと、ロシアによるウクライナ侵攻が発覚する前にすでに(2月17日)ビットコインが暴落しているんですね。その数字、なんと-7.59%。大暴落です。ウクライナ侵攻が2022年の2月24日未明ですから、大体一週間前くらい(17日)にはおそらく情報が漏れていることになります。この時期どこのメディアもウクライナ侵攻問題をあくまで懸念材料として報道していましたが、ロシアの国際的立場などから実際に侵攻するとはメディアも僕らも全く想定していませんでした。そんな中、僕は友人と「さすがにロシアもバカじゃないから侵攻なんかしないだろ」という話を延々としていた矢先、ビットコインがいち早く急落したので「ああ、侵攻したのか……」と一連の報道より先に察することができました。
どこで見るの?
nikkei225jp.comの「ビットコイン リアルタイムチャート」のページからビットコインおよび主要仮想通貨のチャートが見れます。暗号資産なんで24時間365日取引が可能となっており、そのおかげでチャートを見れば世界情勢をよりいち早く掴みやすくなっているみたいですね。
フローチャート
大まかな流れとしては、
ビットコインの急激な変動
(ウクライナ侵攻の際は発覚一週間前に急落しました)
↓
数時間~数日遅れで日経平均などの先物指数が反応しだす
(英BBCなどがここら辺で報道)
↓
さらに一晩遅れくらいで国内主要メディアが報道
といったところでしょうか。こればっかりは時差や視聴者のタイミングなどもあるんで、しょうがないところ。
なぜ世界情勢の悪化を敏感に捉えるのか?
世界情勢が悪化するとリスクオフ(投資渋り)から投資家連中が株や原油を売却して金(ゴールド)を買ったり、不安定な後進国の通貨を売って安定している先進国の通貨を買うといった値動きが起きます。このためリスクが非常に高い暗号資産であるビットコインは主要先物よりもいち早く急落することが多いのです。ウクライナ侵攻時のビットコイン暴落はサックリ言えばこういうメカニズムで起こっています。
ビットコインが暴落したら何を見たらいい?
まず仕方のないことではあるのですが、時差や英語圏の裏取りにかかる時間などから国内メディアの報道は遅いと言わざるを得ません。(本当に仕方のないことではあるのですが)
速報性と正確性の視点から、個人的にはBBCニュースをお勧めしております。ここが何かしらの緊急ニュースを報じたら確定と言っていいかと。
2018年からは追加料金を払えばPrimeVideo上で見ることも可能なので、スマホアプリで見たい・スカパーを契約するのが高いしめんどいって人はそちらをお勧めしますよ。792円(税込)で見れます。
https://www.bbcworldnews-japan.com/
個人のアカウントなので紹介するのが憚られますが、カナダ在住のYuto Hagaさんのアカウントも速報性・正確性ともに素晴らしいので、そちらも要チェックです。基本的には金融市場のヘッドラインニュースだけを流していらっしゃいますが、非常時にはBBCよりずっと早く主要ニュースを流すことも。
具体的にはどういう観測の仕方がいいのか
基本的には丁半博打の決定打としてお使いください。例えばウクライナ侵攻の話ですが、元々ロシアが2月の上旬辺りでウクライナに侵攻するか悩んでいるといった報道が各国主要メディアから報道されていました。この際、僕も友人もウクライナ侵攻はない、といった視点からビットコインを見ていたのですが、ある日突然この指数が暴落したために侵攻が確定したと推測することが出来ました。今の時代、戦争はある程度の前段階フェーズがあります。もし近い未来に台湾侵攻がさらに懸念される事態になった場合、まずは人民解放軍が「演習」という形で台湾海峡を封じることになるかと想定されているんですね。これがいわゆる前段階でして、そのことが主要メディアによって報じられ、いつ台湾に来るか、またいつ侵攻を諦めるかわからないといったいわゆる丁半博打になったときにかなり使えます。そういったフェーズを経由したあとビットコインが急な暴落を起こしたら、台湾侵攻がすでに始まった、と推測して構わないかと。
まとめ
傾向としては(ウクライナ侵攻しかり台湾情勢しかり)世界的に危機が訪れた際にはサインとして強いのですが、当然ながら地震・台風といった自然災害には殆ど役に立ちません。あくまで国内外の社会情勢を観測するためのひとつのツールとしてお使い頂けると幸いです。
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