リリイ・シュシュのすべてを観ました

2001年公開のやつ。
あらすじとしては…
関東地方の田園地帯で生活する中学生たち、彼らがCDショップで集団窃盗をするところからストーリーは始まる。
盗品を換金するために中古レコード店で査定をしてもらってる時にグループの一人が外に出されてたタテカン?に興味を持つ。「タダで出してるから持っていっていいよ。」雄一はリリイ・シュシュのタテカンを背負って家路につく。
雄一がリリイ・シュシュを知り、のめり込むまでのいきさつを語るにはグループのリーダー格である星野との出会い…中学校の入学式まで遡る。
彼らが出会い、仲を深め、変化し訣別するまでと彼らの中でリリイ・シュシュはどうあり続けたかを綴ったストーリー。

以下感想
一番最初に言いたいのは、01年の雰囲気はあんなんだったし当時の思春期の人間はあんなんだったし彼らが持つ反抗や暴力やアーティストへの憧れもあんなんだったなって懐古の感情が終始ありました。
01年、ノストラダムスの大予言は外れてバブル崩壊後の低迷は底打ったとはいえ上に突き抜ける気配はなく海外では史上最悪規模のテロが起きたりと薄暗い雰囲気がそこはかとなくあり、今ほどネットも普及しておらず(劇中に出てくるのはポータブルCDプレーヤーとストレート式の携帯電話!)現代ほど常識が平均化していないと思える一部の非常識と理不尽をうまく映像にしているなと思えました。
また思春期の人間のヒエラルキーの変動、劇中でいうとこのいじめっこがいじめられっこから手痛い反撃を受けて一気にクラスの最下層まで突き落とされる感じや入学の時は優等生側にいた人間が人が変わったようにグレ散らかす感じ、年齢とは不相応と思えるくらい凛として苦難に立ち向かえる人間、それぞれ私自身も同じような時期に似たような事例や人物があったな…いたな…と共感しました。
(注、性犯罪の加害者と被害者は当時の私のまわりにはいなかったと認識しております。)


ネタバレありの感想だと


津田さんが鉄塔の下にいたシーンが個人的に最鬱でした。
佐々木くんと自分は不釣り合いだとし、理解者である雄一は久野さんを想っていてその久野さんは自分と同じ境遇に陥りそうになっても毅然と意志をもって立ち向かっていった。そんなまわりと自分とを比較してしまった結果の行動だったのでしょうか…

星野くんが刺された所に関しては…「この物語の最悪は誅されたやな」くらいでしたね。
沖縄旅行のシーンで地元の人に「神様は命を7つくださる…」と星野くんに説教していましたが、きっと彼はそれを使い果たしたんだと思います。7つの命は彼だけでなく彼のまわりで失われたり彼が傷つけた命の数なのだろうと考察しています。

ライブ会場で星野くんが雄一にした仕打ちはあれは現実で追い詰められるほどリリイ・シュシュに逃げ込む彼にとって最大の冒涜だったのでしょう。

椅子の上に立つ雄一にはゾッとした

まだまだ語りきれてないけど腹八分ということでこのへんで
(語彙力低すぎて言語化文章化できない)

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