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映画の名セリフ、、引いてみた。

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甘い言葉がある。辛い言葉がある。英語だとわかるニュアンス、日本語の方が腑に落ちやすいフレーズもある。 そんな映画の英語の名セリフを、拙訳と共に引いてみる。 目標は和田誠の「お楽し…
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2024年6月の記事一覧

「マヨネーズだよ!マヨをくれよ!」French Connection 2(1975)

70年代のハリウッドでは珍しい続編もの(あと有名どころでは「猿の惑星」くらいしか思いつかない)である、1975年の映画「フレンチ・コネクション2」より。前作で逃がした麻薬密売組織のボス、シャルニエ(フェルナンド・レイ)を捕えるため、単身、 フランスのマルセイユに乗り込むジミー・ポパイ・ドイルの活躍を描いている。 続編と言っても、ハックマンとシャルニエ役のフェルナンド・レイ、音楽のドン・エリス以外、キャストとスタッフ は一新。監督はウィリアム・フリードキン…ではなく、フランスが

“15回もジサツしちゃった(テヘペロ”_”Harold and Maude”(1971)

いまだったらA24が配給するだろうが、当時は何を血迷ったか大手メジャー:パラマウントが配給した1971年の映画「ハロルドとモード 少年は虹を渡る」より。 日本配給元(CIC)も宣伝に頭悩ませたことだろう、音楽を担当したキャット・スティーブンスにクローズアップしたビジュアル、 というやっつけくさい惹句が涙を誘う。 キャット・スティーブンスの甘ったるい声の中で、少年は首を吊る、衝撃の展開から、映画は始まる。「死ぬ死ぬ詐欺」で構ってちゃんする少年は、困ったちゃんだ。 周りを取り

「日曜日、(銀行強盗)以外にやることなんて、あるかい?」"The Thomas Crown Affair"(1968)

70年代前夜、スティーブ・マックイーンが「ブリット」以降のマッチョな役に転じる前夜、さわやかで飄々としたキャラクターを持ち味とした実質最後の作品「華麗なる賭け」(原題: "The Thomas Crown Affair", 1968年、ノーマン・ジュイソン監督)より。 1999年のピアース・ブロスナン主演の無味無臭なリメイク「トーマス・クラン・アフェア」と違って、本作は、いま見てもめちゃくちゃオシャレでカッコイイ映画だ。 監督は、日本ではマイナー、カナダにおいては自国映画産

「チャーチルはそこの椅子に座っていました。優しい人でした。」_"Queen"(2006)

ダイアナ事故死から十年も経たず、登場人物の大半が存命という状態で製作された生々しい2006年のイギリス映画「クイーン」より。 といっても、スキャンダラスな内容ではなく、あくまで、実在人物そっくりの俳優たちが、その内幕を再現する静かなドラマとして演出されている。 1997年、労働党の若き党首トニー=ブレアがイギリス新首相に決まり、エリザベス女王は世代ギャップを感じながら彼を首相に任命する。その直後に元太子妃ダイアナがパリで事故死し、ブレア首相は彼女を「国民のプリンセス」と表現

「身を隠すには良い土地さ。誰もが覗きたくない土地だから。」 「Sorcerer」または「The Wages of Fear」(1977)

ウィリアム・フリードキンは1970年以降のアメリカ映画の最も重要な要素の二つであるアクション映画とA級ホラー映画を、ある批評家の言葉を借りれば、「実質的に発明」した。ダーティハリーと合わせ、その後の映画とテレビにおける刑事物のパターンを決定した「フレンチ・コネクション」とオカルト映画の走り「エクソシスト」だ。 音響馬鹿、演出過剰、鋭いカッティング。 ヌーヴェルヴァーグの革新の風をハリウッドに持ち込んだ、フリードキンが2つの世界的大ヒットの後、次に手掛けた作品が「Sorcer

”1951年 テキサス州 アナリーン 変わるはずのものは何もなかった…” "The Last Picture Show"(1971)

「ラスト・ショー」という懐古的、ノスタルジアな甘い響きに反して、その味は非常に鬱屈。1950年代初頭テキサスの小さな町を舞台に、閉鎖する映画館とともに若者たちの青春とアメリカの失われた夢の終わりを淡々と描いた秀作だ。 起伏のある展開というものはない。主人公のソニー(演: ティモシー・ボトムズ)は、くたびれた機動音を奏でる1951年のフォード・カスタム デラックス(Ford Custom Deluxe)を乗り回し、テキサス州の小さな町、アナリーンをあっちへ行ったりこっちへ行っ