映画「ビッグ・シティ」_60年代、早くもサタジッド・レイは"女性の社会進出"に踏み込んだ。
トリウッドやボリウッドほか所謂「マサラ・ムービー」が席巻する以前:かつて日本におけるインド映画といえば、サタジット・レイの文学的で芸術的な、岩波ホールで上映されるような映画そのものだった。
今回はそのうちの一つ、1963年に公開された「ビッグ・シティ」を紹介したい。都市の生活と家族の価値観が衝突する様子を描き、現代社会における女性の地位と役割に焦点を当てた、今見ても全く古びないテーマだ。
60年代前半、カルカッタに住むとある三世代同居のMazumdar一家。眼鏡をかけて生真