まだ東独があったから成り立ちえた危険な映画、いやほんと。「ローザ・ルクセンブルク」(1985年)
女傑、という言葉が似合う女性には、戦前日本なら市川房江、平塚雷鳥、与謝野晶子ら、女性の権利向上・社会進出のために尽力した政治的な人物が挙がるだろう。
戦前ドイツにも、同様の人物がいる。ローサ・ルクセンブルク。
彼女はマルクス主義者の理論家として、戦前日本においてことに知名度が高く、太宰治の「斜陽」にも、かくの一節がある。
そんな彼女の48で短く太く終わった人生を、「ハンナ・アーレント」(2012年)でやはり実在の人物を演じたバルバラ・スコヴァ(Barbara Sukowa,