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木蓮の花開くころ

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ここでは、かっこよくない障害者のぼくの半生を語ります。そこで出逢った友人はかけがえのない財産です。
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#電動車いす

春を待つ手紙

 政治に携わる人の演説を聴いて、投票したい気持ちに駆られたことがあまりない。 思想をこえ…

間(ま)

 ぼくの中で親友と呼べる三人のうちのひとり「中村ブー」が、妙にしみじみと言ったことがある…

投げかける

 あの日、ぼくは扇町公園での集会に参加していた。 山にかこまれた施設で、生涯を過ごすつも…

雨男

 ぼくが電動車いすで歩かなければならない予定が入ると、太陽が顔を見せた日はあまり記憶にな…

風呂敷先生

  U先生は、いつも唐草模様の風呂敷を下げて教室に入ってきた。 「これね、その日の資料の…

電話だけでもかまわない

夕方、姉に電話をかけた。noteの中に登場することを了解してもらうために。  去年、ぼ…