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木蓮の花開くころ

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ここでは、かっこよくない障害者のぼくの半生を語ります。そこで出逢った友人はかけがえのない財産です。
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2021年9月の記事一覧

修学旅行

 二泊三日だったのか、三泊四日だったのか、もうハッキリとは憶えていない。  養護学校の中…

大きなお月さん

 その夜、ぼくは揺り起こされた。  「やっちゃん、起きて」  小さな声だったけれど、はっき…

たんぽぽサラダ

 その焼き肉屋に店名はなかった。    夏の夕方だった。  役所での会議の帰り、たまらなく…

 忘れられない色がある。 よく磨かれた黒板の深緑だ。  たったひとりの教室。 まだ誰の手に…

記憶を拾う(三才~五才)

タンスにつかまり立ちをして、洋服をひっぱり出していた。 それでも、𠮟られることはなかった…

なつかしい人

 彼は、物腰のやわらかな青年だった。 その性格と同じように、体を抱えるときも、スプーンを…