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読書240428「ONEはなぜ成功したのか



 

GW前半「ONEはなぜ成功したのか」を読み、海運業に興味を持ちました。

ビジネスのグローバル化とともに海運業の市場は様変わりし、昔のように船にどれだけ乗せるかではなくなってきて、大型のコンテナで大量に効率的に輸送しなければ対応しきればくなった。大型の設備投資も必要で、また世界各国へ対応できることも求められ、世界的に海運業はどんどん統合が起きて行く、そのような中日本の海運3社では当初、コンテナ事業部は収益が上がらず苦しんでいたそうだ。コンテナは他の事業で付き合いがあっても、少しでも安く合理的に運べる方に顧客が流れてしまう、小さな市場で小競り合っている場合じゃない、と日系3社はコンテナ事業部をONEという新会社に統合させる決意する、この本はそこから始まっている。

統合に向けた取り組みの中でコロナがあり、物流はさらに大変なことになる。そういえばコロナの前でも、フライドポテトがなくなったとか、洋上で荷物を運搬中の海運業が倒産し荷物が船と一緒に”漂流”しているとか、コロナ中は米国でポートが大渋滞を起こし洋上で順番待ちが起きているというニュースが聞かれていた。ところがふと考えると、ここのところそういう話題を聞かない。いかに業界が合理かと生き残りに取り組んできてその成果がみられてきたのかと、この本を通して感じることができた。

物流の合理化だけではない。昨今海運業では従業員の確保や、Co2の排出抑制も課題だ。

またコンテナは、船に乗っている間だけではなく、集荷からそのまま陸路でも列車にセットされたりトラックにのって走っていく。したがってコンテナで勝つにはシステムも強くなる必要があるそうだ。また港にも専用のポートが必要で、ONEはシンガポールに専用のポートも持ち、今や連結の業績をプラスとするほどの”親孝行”な会社になったそうだ。

登場人物の1人は、学生時代バックパッカーをして日本という小さな島国にとって絶対に重要な海運業にあこがれた。

この本をよんで、海運業って面白そうだなあと思った。学生時代に読んでいたら、自分も海運業に行きたいと思ったかもしれない。
お勧めです。

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